第9話 いよいよ建設委員会へ。
第8話はこちらから▼
これまでの小崎っ子青年
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今日は建設委員会に提案!(2023.07.11)
前回の会議から5日。ついにこの日がきました。最初の建設委員会から約1か月。過ぎてみるとあっという間で濃密な1か月でした。私たちが考えていることは建設委員会の先輩方に共感してもらえるのか…!
公民館長の裕さんは「もうやかましいとはおらんがー」と言っていましたが…いつも手厳しいあの人とかあの人とか、「これじゃだめ」と言うかもしれない。堅苦しい戦略タイプの私は「根回ししなくて大丈夫か!?」とあれこれ考えていましたが、小崎っ子青年たちは意外と「大丈夫やろー!」と自信があるような空気感。そんなに心配しなくても大丈夫かもしれません!
集会センターに入ると進化した模型が!前回の模型よりも具体的な空間をイメージしやすい大きめの模型。私がじっくり見ていたら、大樹さんが「ちょっと間取り変えちゃいました」と言いながら屋根を外してくれました。
これを見たらみなさん「いいねー!」と言ってくれるんじゃないかな!?
今日の会議には、尾前設計の尾前一日出さんも来られていました。
一日出さんは椎葉村役場や交流拠点施設katerieの設計をされた方。大樹さんの奥様のお父さんでもあります。でもなんかピリッとしてる…
いつもニコニコされている印象なのに今日は厳しい表情…
館長の挨拶で会議がスタート
館長が、青年たちが3回の会議の中で素案を作り、館長もその提案を聞いたこと、期日が迫っていること、今日の会議で設計案を決定して役場にお願いをしにいきたいことなどをお話しされました。
ここからは大樹さんにバトンタッチ。この施設の利用イメージや設計の意図を話してくれました。小崎っ子青年たちも少し緊張気味です。
設計図から利用イメージを言語化して活発で楽しそうな場所になってることを伝えるのって難しい。あらゆる空間、配置に大樹さんの意図が含まれています。(こういう論理的に読み解くことができるほど緻密に設計されたものって知的好奇心をくすぐられますよね。わくわく。)
…
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「なにか意見のある方は、どうぞ」と館長の一言から参加しているみんなが模型に近づいて、あれやこれやと話し始めます。
そこから1時間ずーーーっとみんながそれぞれ話したい人と新集会センターについて話をしていました。
会議らしい会議ではない時間。誰かが止めることもなく、気になることをしかるべき人達と相談し、雑談のような、でも関心は新集会センターに集中しているような時間でした。
大樹さんはしょっちゅう話の途中で誰からか話しかけられていて、大変そう。
こちらは私と同じ集落のひろみつさん▼
ずっと静かに関心を寄せてくださっていて、いろんな場面でお会いするたびに新集会センターの進捗状況を気にかけておられました。青年たちの提案に「うんうん」と頷いて聞いてくれていて、ほっとしたというか、やりがいを感じるような気持ちなりました。ひろみつさんはいいことは評価するし、だめなことははっきりダメとおっしゃる方です。その人を「うん」と言わせることができたのは小崎っ子青年たちの熱意あってこそですね。
こちらは村内でも信頼が厚い3名▼
この3人が同時にいる場面はあまり見かけないので、個人的にワクワクしましたwこの3名はそれぞれが、各組織の代表を務めるような方たちなので、空気感が少し違います。これからの進め方、やるべきこと、青年たちにさせるべきことなどなど、少し難しい話をされていました。
最初は難しい顔をされていた一日出さんも、建設委員会の皆さんがワクワクしながら話し込んでいる様子に安心されたのか、いつものにこやかな様子に戻っていました。
こちらは、まさるさんとこういちさん▼
「もう、こういうことは若いもんの考えでしたほうがいい」と満足げに、にこやかにお話しされるお二人。
先は長くないとか、お金はあの世に持っていけないとか、そんな冗談を言いながらも、若者の考えを見守ってくれている温かい気持ちを感じました。小崎っ子青年たちのがんばりは地域のドンたちにも認められたようです!
こちらは小崎っ子青年と前回の会議に引き続きキッチンの広さについて▼
前回の会議での要望を受けてキッチンの面積を広げてくれましたが、これで良いだろうかと大樹さんはとても不安そう。(実はこの会議が終わってからも大樹さんはキッチンのことが不安だとおっしゃっていました。)
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私が以前、システムエンジニアをしていたころ、お客さんは「素人が思いつく程度のことなら、なんでも簡単に作れるでしょ?」と思っていることがとても多かったことを思い出しました。「そんなっ!簡単に言いますけど!!!!一つボタンを増やすだけでもたくさんの処理を挟まないといけない。どうしよう…ここまでの設計の前提を見直さなくては……」と後付けの要望にどの程度対応するのかは、いつもついて回る悩ましい問題でした。完成に近づくにつれて「お客さんから見えるようになった新しい事実」や「浮き上がる要望」もあるのはよくよくわかります。
簡単に「うん」とは言えないんですよね。大樹さん、すみません^^;
キッチンチームはどこか満足げで楽しそうに話をしていたので、みんなが納得できる方向で話が進んでいたのかなぁと思います。
今回参加した小崎っ子青年
ところで、みなさん、反対意見はなさそうですか…??
気になることについて近くの人と話し合い、間取りの意図を確認しながら、納得した様子。
それにしても、設計図と模型を見てこれほど盛り上がることができたのなら、小崎っ子青年たちの活動は成功に近づいているのではないでしょうか!?
さて会議も終盤!公民館長が仕切り直します。
公民館長の裕さんが最終の意見とりまとめを行います。
「設計書完成までの期限が迫っているので、ひとまずこの素案を承認してもらって、細かい部分については設計士さんに一任という形で進めたいと思いますがよろしいですか。」
「はーい」
全員一致で承認いただきました!!!
私たちは一安心と思っていましたが、大樹さんは真剣に考えこんでいる様子。この後、本格的な設計の段階に入ります。引き続きよろしくお願いいたします!
終了後
あやかさんとちーちゃんが、私に声をかけてくれました。「役場に予算についてのお願いに行くにあたり、小崎っ子青年で資料をまとめたほうがよくない?」
どんな利用イメージをしているのか、新集会センターの維持費をどう確保していく計画なのか、私たちはまだまだ考えるべきことがたくさんあります。あやかさんとちーちゃんが館長に掛け合います。
「おぉ、お前たちがやれ!」
と館長も二つ返事。
それを見ていた一日出さんも、
「やっぱ青年がこの設計にしたい理由をしっかり伝えらるという状況が大切。若いもんが言わんとダメ!がんばれ!」
と私たちを励ましてくれます。
一日出さんは、椎葉村内でもUターン率が圧倒的に高い尾向地区の方です。社会教育活動にもとても熱心な方で、あらゆるメディアでいつも取り上げられている有名人。別の地区の青年たちを応援してくださる気持ちがとてもうれしい。一日出さんの共感を作れている小崎っ子青年たちの活動は将来の小崎にインパクトを与えられるようになるはず。
小崎っ子青年たちは現役の公民館長の元で「公民館活動とは何であるか」「地区の意見を賛成も反対もどうくみ取るのか」など、あらゆることに関わり主体として挑戦させてもらっています。「自分の力だけではできないことを、指導者の下でできるようになる経験」というのは、人材育成においても効果のある手法と言われています。(発達の最近接領域)
小崎に生まれつつある次世代リーダーたち
私はこの新集会センター建設に取り組む前、小崎っ子青年の年代には地区の運営に関する発言権がないと思っていました。あまりにも非力で、まだ経験が足りない存在のように思っていました。それが不満というわけでもなく、「ただ若すぎる」ような感じがしていました。
でも、今回小崎っ子青年たちが手を挙げて、主体的に考え行動を起こしたことが「次世代に移行するための安心感」を上の世代につくったのかもしれません。ここまでの経過が良い空気感のもとで広がっているのを肌で感じます。
新集会センター建設という一般村民が扱うにはハードルの高い事柄について、こんなにたくさんの笑顔の中で話を進めている小崎の人たちは、底なしのパワーを持っているような気がしてなりません。小崎の人だけじゃなくて、椎葉村の人たちみんな、大変なことでも、その場でいる人たちとワイワイしながら楽しく終わらせてしまう才能を持っているんですよね。それがこの人がいないと楽しくならないというわけでもなく、集団になればそういう空気を創れる人たちです。
私が椎葉で暮らしたい理由の一つであり、椎葉の人を尊敬している理由でもあります。
次回!予算確保のお願いに行くための資料づくり!!!
なぜその設計である必要があるのか、しっかりと役場の方にお伝えする必要があります。椎葉村も令和4年度の台風災害を受けて、発電所の故障など、財政的に厳しい部分があります。それも重々承知の上で、新集会センター建設としてこの設計が必要な理由を私たちは説明できるのか。
小崎っ子青年に乞うご期待!!!!!
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