コト消費時代にモノをどう売るか?
以前の記事「モノ消費から、コト消費」に続き、ミレニアル世代が台頭する上でのマーケティングに関して考えてみたいと思います。今回は物販をメインにする小売業の観点から分析します。
私自身も革商品のブランドLEGAMEを持っているので、これからどうやってブランドを成長させていけば良いのかなどの将来的な展望を含めて考えてみます。
ストーリー作り
自分のお気に入りのブランドに「Nudie Jeans」というジーンズメーカーがあります。このメーカーは永久に無料でリペアサービスを行なってます。股下や裾などが破けても、何度でも永久に無料で修理をしてくれるのです。私のようにジーンズを購入後、そこから長年履き続け色落ちを楽しむことなど、ジーンズを育てることを楽しみにする人にとっては最高のサービスです。
そしてNudie Jeansのストーリーも素敵で、SDGsなどの環境保護の視点から持続可能なブランドを目指しています。
Our final destination or our vision is to become the world's most sustainable denim brand.
私たちの最終目的地、あるいはビジョンは、世界で最もサステイナブルなデニムブランドになることです。
無料のリペアサービスは顧客にとって、もちろん大変喜ばしいことです。しかし、私が毎回リペアに出した際に感じることは、Nudie Jeansと共にサステイナブルなビジョンを目指しているなということです。何度も破れたジーンズを履き続けることで、本来であれば新しいものに買い替えていたところを、修理しさらに履き続けることができるのです。これはつまり、Nudie Jeansと自分が協業し、サステイナブルな未来を作っているという認識になります。
このように、ブランド自体に明確なビジョンと戦略があれば、ブランドを応援したいと思えることや、履き続けることで常にブランドのストーリーに対する共感が増します。このようにブランド1つをとってもストーリーの重要性を強く感じます。
コミュニティ作り
最近新しい商品をローンチする以前に、クラウドファンディングを行うことが多々あります。そこでは資金調達を行い、満額になればプロジェクトを実施する戦略も組まれます。ここで目標とする資金を調達するためにはコミュニティの存在が大事になり、事前により多くの人に根回しをする必要があります。商品開発に携わった人、同じ意見を持つ人、これまで出会った親友などを巻き込むことで、商品に関する周知が広まりクラウドファンディングの成功に大きく近づきます。
このコミュニティーづくりをどうブランドが作っていくのか考えなくてはいけません。最近ではブランドの創始者の方が理念やモットーをメディアで語りブランディングすることはあります。しかし、コミュニティーとしてブランディングがうまくできている成功例はまだあまり聞きません。
自分のブランドのLEGAMEは将来的にそこを目指していきたいなと思っています。
現在シミュレーションサイトを作っており、顧客は商品を自由にカスタマイズすることができます。
ここで考えることが、このシミュレーションサイトをプラットフォーム化することです。例えば個人作家さんがお財布を作りたいとお話があった場合、弊社のサイトに掲載すれば顧客が自分の欲しい色などにデザインできます。これにより作家さんにとっての在庫リスクがなくなり、顧客も好きなデザインを作成できるようになります。
LEGAMEも商品販売のためにプロモーションを行う。
作家さん達も商品販売のためにプロモーションを行う。
このように、少しアマゾンと似たようなところがありますが、いろんな人が集まることでブランドが育つコミュニティーを将来的に作りたいと考えています。
それでは、また明日。
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