嵐の中でアルバムリリース

嵐というのは比喩なんです。
何の比喩かというと、コロナ禍と闘病の。
闘病は六年くらい続いてて、内容は日本人の二人に一人というアレです。
音楽活動はアマチュアミュージシャンとして、けっこう長くやってきましたが、洋楽のカヴァーを主としたバンド活動でした。
そんな時期を経て、一年半くらい前から急に日本語歌詞のオリジナル曲が書けるようになったんです。
文章も音楽と並行して書いており、長い作品から次第に短くなって、ついには詩という形式に辿り着いたのが一年半くらい前のこと。
ずっと洋楽ばかり聴いてきた土壌に日本語の詩という種をまいてみたら、小さな芽が生じたという幸運でした。
嬉しいことに、小さな芽は次々と生まれてきて、一年ほどで十曲になりました。
そうして、仲間たちの協力を得て、ライブハウスでレコーディングを行うことになりました。
ただ残念なことに、それはちょうどコロナ禍が始まった頃と重なってしまいました。
自分の体調とコロナ自粛のことを考慮して、早期決行を決めました。
２０２０年３月８日に地元と近県の１２名のミュージシャンが集結し、無観客でライブレコーディングしました。
せーので演奏する一発録りってやつです。
各曲２テイクずつ録音し、６時間弱で録り終えました。
ミックスダウン時にオーバーダビングはしていません。
のちにメンバーと、しみじみ語ったものです。
あと一週間遅かったら実現しなかった、奇跡のレコーディングだったなと。
そんな経緯でこの世に生まれた全曲オリジナルのアルバムが、多くの人たちの耳と心に届くことを願っています。

Zipanguの薔薇 ファーストアルバム
SUN MOON RECORDS
2020.5.23 リリース

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