【就活生向け】銀行って何やってるのか分かりやすく解説します(前編:銀行の三大業務)
こんにちはTomoです。
英語学習は流行りのシャドーイングを進めています。オリラジのあっちゃんがオススメしてるNas dailyというチャンネルいいですね!英語字幕があるのと、テンポやスピードがちょうどいいなと思いました。内容も最新のテクノロジーとか多くておススメです!
さて、3月になったのでまた就活シーズンがやってきました。
なので今日は銀行について話そうかなと思います。
過去メガバンクでいわゆる支店業務や、営業を経験しましたし、本社での企画系業務も経験しておりますので、私が見た範囲でお話ししたいと思います。
銀行=金貸し屋?
皆さん、銀行ってどんな仕事してるか知ってますか?「金貸し屋」のイメージが強いかと思います。
過去話題になったドラマ『半沢直樹』を見た方もいると思いますが、あれも正解ですが、全てではありません。
あとあそこまでギスギスした社内政治は今の時代はだいぶないですかね笑
銀行は大きく「三大業務」と「その他付随業務」があります。
今回は「三大業務」についてお話ししたいと思います。
以下の図を見ると全てまとまってますが、それぞれを詳細に説明していきますね。
銀行三大業務①:預金
預金は皆さんも馴染みのある「人のお金を安全に預かる」ことです。
あなたが100万円持っていたとして、タンス預金の場合は盗難のリスクや、火災や天災により消失するリスクがあります。
銀行に預けておけば、それらのリスクはありません。銀行強盗に盗まれたとしても、あなたのお金は減りません。
銀行はお金を預かり、そのお金で必要な人にお金を貸します。なので、皆さんがお金を預けてくれないと何もできません。
そのため、感謝を込めて「金利」をつけて還元します(当座預金のような決済専用口座にはつきませんのでご注意ください)
今は金利が低いので、あれですが過去には10年置いていれば倍になるといった時代もあったそうな、、、
たまにある質問で「銀行に預けすぎて、銀行が倒産したらどうするのか?」という質問受けてますが、仮に倒産してしまっても、返ってくるシステムがあります。
「預金補償制度」というのですが、銀行が倒産した場合は、預金種類に応じた金額を補償してもらえているんですね。(例:普通預金の場合は1,000万円まで)
外貨預金口座や投信口座といった少し運用によった預金は対象外だったりするので、お気をつけください。
銀行三大業務②:融資
融資を簡単に説明すると「お金を誰かに貸す」ことです。
個人でも法人でも、お金が必要な人にお金を貸し、利息を受け取ります。「融資による金利(貸出金利)ー預金金利」が銀行の収益になります。
お金を貸すというと、「闇金」のようなイメージを持たれる可能性もありますが、銀行がお金を貸すときはその人が返せるかどうかをしっかり審査します。収入がいくらなのか、収入以外に貯蓄や資産がどれくらいあるのかをしっかり分析してからお金を貸します。
法人であれば、その法人の財務状況、キャッシュフロー(現金をどれだけ生み出すか)をしっかり把握した上で、適切な金額・利率・期間で貸し出します。
難しい場合も、担保や保証と言った、2次的な返済原資を確保することで、貸すケースもあります。(例えば、返せなかった場合は自宅を売却するとか)
このように対象のお客さん(個人・法人)に対してお金を貸せるのかどうかを調べることを「与信業務」といいます。
法人に着目すると、借りる理由(資金使途といいます)としては「運転資金」と「設備資金」が大きな理由となります。
設備資金は住宅ローンに似ていて、何か工場を新しくするといった場合にお金を借りて、新しい設備が産んだ利益で5年、10年と言った長期期間で返済する流れになります。
一方で、運転資金は馴染みのないかと思います。
セドリとかやられてる方がいるとわかるかもしれませんが、法人独特と言えます。
商売をするには、何かを売る必要があります。売るためには買う(仕入)必要があります。法人は何かを買う(仕入)時にお金を支払い、売るときにお金が入るので、買う〜売る間は手元の現金が減ってしまいます。その期間に必要なお金が「運転資金」です。
(※会計上の厳密な定義とは異なりますが、今回は概念だけ理解してください)
例えば、手元に100万円持っている製造業の企業に対し、取引先が「3ヶ月後に、この機械A納品してくれ」と頼まれたとします。企業Aは機械Aを作るのに必要な部品を仕入れ、機械Aを作成し、3ヶ月後に納品してそのあと販売額が入金されます。
極端な例ですが、機械Aを作るのに100万円必要だった場合に、3ヶ月後に入金されるまで、手元の現金はなくなり、従業員の給与すら払うことができなくなります。
そうならないために、100万円を事前に銀行から借りておくことで、販売までの3ヶ月間も業務を続けられるようになるのです。これらは3ヶ月後には絶対返せるので、原則1年以内の短期間で貸すことになります。
メインどころについて説明しましたが、その他にも「賞与を払うための資金を借りる」とかもあります。
※ア○ムとかプ○ミスといった会社(消費者金融)は大手銀行のグループであることは多いですが、銀行業務とは異なるのでご注意ください。
銀行三大業務③:為替
最後は「為替」です。こちらも馴染みのない言葉だと思いますが、簡単にいうと「お金を移動させる」ことです。移動させるための手数料で儲ける仕組みです。
振込が1番身近な為替業務かと思います。
振込をしたいときは、「誰に」、「いくら」、「どの口座から」と言った情報を紙に書いたり、ネットで入力しますが、銀行はその情報をもとに、それぞれの銀行口座の残高を調整します。さらに、他の銀行に振込をする場合は、全銀システムと呼ばれるシステムを用いて、各銀行と連携します(ここら辺はいずれ記事にしましょうか)
また、支店単位で見ても1日何百、何千件も為替取引が発生しているので、それらがちゃんと機械に反映できているかを毎日チェックをして、合わない場合は、内部の盗難の可能性もあるので、全く帰れなくなります。(取引履歴を1件1件確認する必要があるので、銀行窓口は15時に閉まっちゃうんですね、、、)
皆さん振込するときに手数料を取られると思いますが、基本的に1件〇〇円とかになります。なので件数をたくさん確保できれば、振込手数料の収益が得られる仕組みです。
特に給与は毎月必ず発生するので、営業部門の人はなんとしても確保したい収益になります。
他の銀行宛になると手数料が上がるので、企業によっては「給与振込口座は〇〇銀行にしてください」と指定がある銀行は手数料を抑えるために、銀行を統一したいという趣旨です。
一方で「為替相場」という言葉なら聞いたことがあるという方もいるかもしれません。実は「円⇄ドル」と言った取引も為替業務です(外国為替=外為と言います)。海外に送金したい場合や、旅行に行くから現地通貨に換金しておこうとかも外為取引になります。こちらの手数料がかなり取れます。
例えばニュースを見ていると「ドルー円の為替相場は110円になります」と聞いて、1万円をドルに換金しようとすると、[1ドルー111円]で換金されます。一方で100ドルを円に換金しようとすると[1ドルー109円]で換金します。
いずれの取引に対しても、銀行は[1ドルー1円]の利益を得ることができます。個人であればそこまで影響のない数字に聞こえるかもしれませんが、貿易している企業等になると、1回の取引で平気で10万ドルとか発生するケースもあります。月1回取引してくれるだけでも、年間120万円、そんな企業が100社あれば年間1億2,000万円の利益が上がります。こちらもなんとして確保したい取引になります。
銀行は今ヤバい??
さて、ここまでで、銀行の「三大業務」について解説してきました。実は、近年この「三大業務」には逆風が吹き続けています。
大きい要因の1つは「低金利の長期化」です。
「マイナス金利」は聞いたことある人もいると思います。簡単いうと「銀行の預金が増えると、日銀に手数料を払わなければならなくなる」というものです。
あなたが銀行口座を持つように、銀行は日銀に口座を持っています。
先に述べたように預金を預けていると、銀行は金利をつけてあげています。一方で、日銀は預金を預けていると手数料を取っている状態です。
もし、あなたが銀行にお金を預けて、手数料が取られたら怒りますよね?
ただし、銀行は業務継続するためにこの状況を受け入れるしかないのです。こんな状況だからこそ、預金金利は下がっていき、一般の人に「銀行預金は無意味」という印象を与えてしまっています。
また、銀行は貸出金利ー預金金利の差分で儲ける商売をしています。預金金利はほぼ0%に近いですが、0%になることはしないです。
一方で、貸出金利は、年々下がっていきます。背景としては、各銀行が取引をとるために、貸出金利をどんどん下げていきます。いわゆるリボ払いは年15%前後である世の中でも、法人に対しては年1%でも高いと言われ、0.1%での貸出も発生しています。
預金を集めるだけでも手数料が発生している状況下、この金利では赤字になることもあるので、金利商売は既に破綻していると言っても過言では無いでしょう。
為替等の手数料も同様に厳しい状況にあります。
2021年秋に他行向け振込手数料が下がったことはご存知でしょうか?
先にも述べた「全銀システム」の運営費として、振込金額が3万円未満の場合は117円、3万円以上なら162円としていましたが、「高くね?」と国からツッコミを受け、一律62円に減額をしました。
銀行は「振込手数料ー運営費」を収益としていいましたが、この騒動により、この「62円」が一般の方にも広く知られたため、「振込手数料全体も高くね?」という声が上がったため、振込手数料も半ば強制的に下げざるを得なくなりました。
さらに、近年電子マネー決済が普及しつつあり、自社が発行するマネーを現金でチャージすれば振込の手数料無料で友達とお金のやり取りができるので、銀行で振り込む人が減って来ています。
こう見るとだいぶ不利な状況ですよね、、
当然メガバンク初め、各銀行もその状況は理解しているので、近年では「その他付随業務」に注力する部分が多くなってきています。
そこのところはまた次回で!
おわりに
今日も最後までありがとうございました!
銀行は身近ではあるけど、具体的に何すればいいかわからなかったりします。
銀行=安定職種であるのはあながち間違っていないですが、安定というだけで選ぶのは要注意です。特に就活生はしっかり業務内容を見極めてエントリーしてください。
私の知識が少しでも誰かの役に立てばと思い、少しずつ記事を上げていきたいと思います。
励みになりますので、よかったらいいねやコメントをお願いいたします。
疑問点や、こういう話をしてほしいといった要望も募集しておりますので、コメント欄にお願いします!
今日もありがとうございました!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?