ひとつのチャレンジ
先日、5月6日に初めてオンラインでのワークショップをしました。はじめる前は、いろいろと心配なことがありました。
ずいぶん前からオンラインでのワークショップの話が出ていたけど踏み切れなかった一番の理由は、私がマルチタスクじゃないこと。大昔、マクドナルドのバイトを2か月で挫折した経験あり。マックのバイトはかなりマルチタスクじゃないとむりです。今目の前にいるお客さんと話しながら、頭ではさきほどからお待たせしている商品のことを考えたり、ドライブスルーはとくに混乱でした。手は目の前のお客さんに渡すもの、耳は次の次くらいに並んでいるお客さんの注文を聞く、目は次のお客さんの注文を画面で確認・・・みたいなことをすごい勢いでやっていく。ほんとうに無理でした。
そんな私が、対面ではない状態でワークショップをするということは、想像もできませんでした。それでもやってみようと思えたのはやっぱり今のコロナがあったからです。自粛が長くなるにつれて、このまま止まっていていいのか、という気持ちが日に日に強くなっていき、最後にはマックでのつらい過去の記憶を吹き飛ばすほどになり、むしろ希望が見えてきたような気分になって思い切ってやってみようと思いました。YouTubeで、オンライン授業に取り組みはじめた大学の先生などのお話を見たのも勇気がでました。
それでも、心配はいくつもありました。まず私はいくつかのオンラインレッスンに自分でも参加してみて、それはたいてい1時間程度でしたが、私がやろうとしているワークショップは最低でも4時間はみないとならないので、お昼休みをとっても疲れてしまうのではないかと思いました。どうしたら、自分も参加者も疲れを少なくすることができるだろうか。それから、私のITスキルの問題。なにかトラブルが起こった時にあたふたしてしまうのではないか、などなど。そういう心配をひとつひとつ解消していこうと思いました。疲れるのではないかということは、たぶん体が疲れるのは当たり前でしょうがない、でも気分が疲れなければ体の疲れも最低限にできるのではないかと思いました。それには、できるだけ和やかなムードで緊張しないようにしたいと思いました。私自身が緊張してしまったら、参加者の方はおそらくもっと緊張して体もがちがちになってしまうでしょう。できるだけ、いつもと同じように笑いをまじえてできたらいいなと思いました。ITのスキルについては最初から正直にそれを伝えようと思いました。お知らせを出すときから「私もはじめてで、とまどうこともあるかと思いますが、楽しみながらおつきあいいただけたらうれしいです」と書きました。そしたら、参加者の方でそのメッセージを見たことで参加を決めたと言ってくれた方がいてとてもうれしかったです。参加者の方もほとんどはオンラインでのワークショップははじめてだったと思います。それでも、大きなトラブルもなく無事終えることができました。最後はいつものワークショップと同じようにみなさんのニコニコ笑顔を見ることができてとてもよかったと思いました。
まだまだ改善点はあると思うし、思ってもないことが起きるかもしれませんが、なんとなく「どうにかなる、なるようになる」と思えるようになりました。コロナが終わってから、どんなふうに世の中が変わっていくかわからないけれど、今の時期に得たものもちゃんと残っていくのだろうと思いました。
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