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始めること 終わらせること

気がつくと4ヶ月間もnoteを更新していなかった。夏が始まるな〜って思っていたところから、あっという間に冬の気配を感じる季節になった。

振り返ると、この4ヶ月間は個人の思いや考えを発信する気になんて、全くなれない状態だった。夏には、いよいよtiny peace kitchenを閉店する決断をして、そこから実際に閉店を迎える日まで、そわそわし続けて、今もまだそわそわから抜け出し切れていない感じだ。

多くの人にとってそういうものなのかもしれないが、私にとっては、何かを始めることより、何かを終わらせることの方がはるかに大変だ。6年前には1人で妄想していただけだったが、そこから少しずつ仲間が増えて形になっていって、お客さんが増えていって、応援してくれる人・関わってくれる人が増えて。今まで生きてきた中で、圧倒的に一番難しい決断だった。

だけど、終わりは「失う」という感覚ともまた少し違うものだなとも感じている。寂しさはあるけど、悲しさとは違う。

このプロジェクトを始めてから5年間で、数え切れないくらい大切なご縁がたくさん繋がった。形が変わっても、一生この人とご縁を繋いでいくんだろうな〜って思える人がたくさんできたことの有り難さ。

そして、6年前に妄想していたところから、たくさんの挑戦と実践と失敗を繰り返して、6年前の自分とは確実に違う知見・視野・考え・感覚を得ることができた。

だから、これからどうやってこれらをまた形にしていこうかな、どんな形でやっていけるかな、という気持ちでいるし、私は相変わらず、閉店しても尚ずっとtiny peace kitchenのことを考えている。お店という形は一旦終わりを迎えたけど、志は変わらず。

今年に入って、想像もしなかった状況になり、人生で一番悩んだけど、そんな中で、今あるものに対しての幸せを噛み締められる感覚が身についてきた。今まで、必死に走り続けていて、なんだかよく見えていなかったことがたくさんあった。家族とゆっくり時間を共にしたり、公園を散歩したり、美味しいものを食べて、その日あったことを話して。そんな日常が本当に自分を幸せな気持ちにさせてくれているんだなと気がつくことができた。

今までの5年間は、楽しくやりながらも、どこかいつも焦っていて、「このままじゃダメ〜〜!」って思っていたことに、今更気が付いた。そうやって走って走って今にたどり着いているので、後悔はないけど、これからはもう少し日常にある幸せを噛み締めながら生きようかなと思うようになった。

大切な友人が大学を卒業するときに手紙をくれて、「何かを成し遂げることだけが人生の喜びじゃないよ。楽しんでね。」って書いてくれていたことを思い出す。20才そこそこでそんな言葉を私に送るなんて、なんて思慮深い人なの!!!それと同時に、学生時代から15年間、なんかずっと私は生き急いでいたのかもしれないと思うと笑えてくる。

幸せであるという状態と、日常的に幸せを噛み締めているという状態は、少し違うものなのかもしれないな。しばらくは、後者を味わって生きてみようかなと思う。

tiny peace kitchenに関わってくれた方々、本当に×10000000心の底からありがとうございました。


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