続・保育園とはなにか -認可外入園編-
去年の今頃、「保育園とはなにか」(わけがわからないよ)という記事を書いたのですが、それから1年のあいだにまたいろいろ経験したので続編を書こうかなと思いました。
去年の4月(子:1歳2か月)には、保育園について横目で見ているだけだった我が家ですが、11月からは市の一時保育事業を利用するようになりました。今年の4月からも同じこども園の同じクラスに曜日固定で通えることになったので、今年1年はそんな感じで過ごすのではないかなという現在です。
11月からの一時保育の募集が8月末に告知されて、もともと3歳児から通おうと思っていたこども園での一時保育だったので、ああこれに行こう、と思ったのですが、募集から保育開始までのあいだ1か月半だけ、認可外保育園にも通いました。その経緯が自分でも全然想像しなかった感じだったので、それについてこの記事では書こうと思います。
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遡ると去年3月の話になりますが、ある日家のポストに「認可外保育園が4月オープン」というようなチラシが入っていました。一時保育1時間いくら、みたいなことが書いてあって、「へー。でもあんまり近くじゃないな」でそのチラシは捨ててしまいました。
しかし我が家は6月に子供乗せ電動自転車を買いまして、梅雨が明けてからはいままで行きにくかった方面にも散歩に行くようになり、あるときその保育園の前に出たのです。あれ?そんなに遠くじゃなかったんだ、と思って、園の壁などをしげしげ見ていると、「体験保育 申込受付中」と貼ってありました。以前住んでいた区に保育体験(2時間×3回区立保育園に預ける)という制度があったので、そんなものかと考えて、お出掛けのネタも欲しかったので、電話して予約しました。
体験保育の内容は、子を保育室であそばせているあいだ、親は別室で園の説明を受け、最後に周囲を散策(自由行動)、というもので、運営会社の会社概要や事業の説明みたいなところから始まって若干戸惑いました。ああ入園を検討する前提の体験か、私立園ならそりゃそうか、と開始してから納得して、最後隣の敷地のベーカリーのイートインでコーヒーを飲んで、一時保育の登録用紙をもらって帰りました。子は予想通りそれなりにたのしくあそべたようでした。3歳児のすごく利発な感じの男の子が面白がって子を構ってくれて(その後入園して仲良くなる)、そういうことを保育の質と呼ぶのかは謎ですが、そのことでかなり好印象になりました。
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6月の時点でわたしと子は以前住んでいた区から住民票を移しておらず、市の一時保育などは利用できない状況だったので、認可外園の一時保育でも登録しておこう、と思って数日後に登録しました。その後7月、8月はずっと帰省しており(以前住んでいた区に。隔月でそんな感じだったので引っ越し手続きもまだだった)、お盆明けに初めてそこの一時保育を利用しました。
最初は2時間で、だんだん預け時間を長くしていって4回目のお迎えに行ったとき、事務員のかたから「一時保育、週2来るんだったら定期利用のほうがお得なんですよ。定額でこの日は行く、この日は行かないって選ぶだけでいいですし。〇ちゃん順調に慣れてくれてますし、検討してみてくださいね」と言われました。保育園に入るのはすごく大変、というイメージが叩き込まれていたので、かなりびっくりしました。「今度4、5歳児の空き枠を1、2歳児に充てて定員を増やすんですよ。市役所に行って、『支給認定の書類ください』と言ってもらってきてください。ママ自営業だって言ってましたよね」「えっそんな簡単なんですか?」「その支給認定の書類と、あと園に追加の書類を2枚出してもらうだけですね。内職のかたでも認定は出ますから、大丈夫ですよ。一時保育の子は優先でご案内していますから、検討されたらお電話ください」ということでした。結局、家に帰ってから「9、10月だけ入園して、また都度利用に戻してもいいですか」と電話して、「いいですよ」ということだったので入園することにしました。
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お盆帰省から戻ったら引っ越し手続きをする予定でいたので(8月の1歳半健診までは以前住んでいた区(というか出産した病院)で受けようと思っていた)、市役所に行く用事はありました。転入手続きをして、「認可外園を予約してあるんですけど、支給認定の書類をください……」と言ったら、こともなげに保育園の申し込み書類一式が入った封筒をくれました。
分厚い書類一式の中から、認可外入園に関係ある書類はペラ2枚だけでした。フルタイム勤務でなく、散発的にフリーの仕事をしているだけでも申し込みが可能で、園が許可するなら入れるようでした。そんなこと、たまたま園で教えてもらうまでは何も知らなかったな……と思いました。わたしは市の広報だとか図書館の掲示板だとかをちゃんと見るほうの親だと思っていたし、支援センターなどにも職員さんに憶えられる程度には通っていたのに、どこでもそんな情報を見たことはなかったからです。
1か月半の認可外園通園ですが、結果的になかなか良い体験だったなと思っています。時々ネット経由で拡散されてくる認可外園のひどい話などのことを考えると、だいぶ良い部類の認可外園だったのかなと思います。それについては別の記事に書こうかなと思います。
通ってみたその園では、送り迎えをしている保護者はほぼおかあさんでした。パートというのかアルバイトで短時間働いている人が多く、求職中という人もいました。ハローワークのように求職している証明を出せば求職中でもいいようでした。自分は保育園とはそんなにカジュアルに通えるものだとは思っていなかったのですが、ちょっと若いおかあさんだとそんなものだと疑問にも思っていない風で、斬新に感じました。保育園とはなんなのかシリーズ、まだ続くと思います。
まとめ
・認可外園についての告知は行政からは皆無
・それなのに、行政の助成金なしでの利用が実質不可能
・そのため役所に就労などの証明を取る必要があるが、
証明は難なく取れ、かなり形式的なもの
→告知なしでほとんどランダムにしか利用できない
公的資金の使われた保育園が存在する
・認可外園は(おそらく多くの場合)営利企業なので
空きがあれば入園を勧誘してくることもある