お片付けマイスターに来てもらった話  〈前編〉

奥さまが整理収納アドバイザーの仕事をされている友人に、うちもお願いしたいと伝えたのはかれこれ1年以上前。2024年10月、ようやく空きが出たとのことで、夫婦のご自宅に招かれました。カウンセリングと、家が実際にどんな風に片付くのかを見せてもらうのが目的です。

伺う前、友人は「入江さんとうちの奥さんは、真逆だから(合うか)なあ」と何回も言っていました。家事・育児に全力投球し、3人のお子さんを立派に育て上げた彼女と、まちづくりの仕事にかまけ、家事は愚か、3人の子どもをほぼ放ったらかしで育ててしまった私。確かに違うけれど、お互いプロフェッショナルな仕事に興味を持つところで意気投合しました。再開発なども大きく見れば「まちのお片付け」。見た目良く、時代に合ったストレスの少ない暮らしにつくり変えるという共通点もあるよねと。

さて、見せて頂いたマイスターのお部屋は、建築家の自邸のようなピカピカ壁収納ではなく、程よく見せる収納で、とても使いやすそう。我が家も、「家事がラクになる部屋」を目標とし、食卓で作業するしかない私(母)の居場所をつくることを裏テーマに、いざ片付け開始です。まずはキッチンから。

ビフォアーはこんな感じ

1.ゴミはなるべく部屋の中に置かない
マイスターがまず目に止めたのは、キッチンにあった45Lゴミ箱2つ(可燃・プラ)と、アルミ缶、ペットボトル、瓶、新聞紙などの分別ボックス。「部屋(家)の中にあるゴミが多すぎる」とのこと。普通じゃないの?と思いきや、マツコデラックスは運気が下がるからと部屋にゴミを一切持ち込まないとのこと。それは極端にしても、部屋の中で45Lゴミ箱から袋を持ち上げる時、嫌な感じがしていたのは確か。深くて出しづらく、重くて破けそうだし、他の部屋のカサカサ系ゴミとの統合作業中も臭う。

結果、リビングとキッチンの間に20 Lのペダル式ゴミ箱2つ(可燃・プラ)と新聞紙入れだけを置くことにしました。生ゴミはシンクに自立するゴミ袋で水を切り、レジ袋でキュッとしてそこへ。納豆パックやみかんの皮なども迷うけれど、直接そこへ。家族5人と猫2匹が出すゴミは多く、1〜2日で20 Lは一杯になるので、縛ってガレージに置いた大きなダストボックス(コーナンで5000円くらい)へ。ゴミ収集日には45 Lのゴミ袋をヒラヒラさせながらダストボックスへ向かい、2.3個のそれらを取り入れて捨てる。袋が入れ子状態になっているからか意外と液漏れもせず、ストレスフリー。ペットボトルやアルミ缶のボックスは掃き出し窓の外に。捨てる度、部屋の空気の入れ替えにもなって良い感じ。横着が最大の敵だったことを知りました。

20Lだとゴミ袋を替えるのも簡単
大きなダストボックス

2.棚・引き出しのものを全部出して、要らないものを捨てる
はい。一番心折れるやつです。キッチンの吊り戸棚や引き出しからは、ディズニーの水筒やら妖怪ウォッチのタッパーやら、使っていない調理器具・不用品が出るわ出るわ。お片付けでは、要らないものを選別して捨てる作業が大半を占めます。出たゴミはまとめて焼却場に車で持ち込みました。やったことがない人はぜひ。車ごと計量してくれ、うちの市ではゴミ10キロ当たり90円、粗大ゴミで出すより格安です。空いた引き出しには調味料など、カウンターの上に置いていたものを収納。マイスターにおすすめされて、小麦粉やパン粉は冷凍庫へ。心なしか揚げ物がカラッと揚がるような気がします。「箸立て」的なものも全て撤去しました。衛生的で掃除しやすくするのが基本ですね。

棚や引き出しにものを戻す時には、「種類」「使用頻度」「重さ(大きさ)」を考えます。種類とは、それは本来ここになければならないものかどうか。例えば、キッチンなら食事(口にする)に関するもの以外は置かない。水屋の引き出しには古い通帳などがパンパンに入り、冷蔵庫の扉には学校のプリントなどが貼られまくりでしたが、それらは和室の書類関係のところへ移動、引き出しは小皿や飲み薬のスペースに、紙類はレシピファイル1冊と生協の注文書だけになりました。使用頻度が、年1回なのか、月1回、毎週、毎日なのかによってしまう場所も変わってきます。そして当たり前ですが重いものは下に。私のような低身長民は特に、上の棚はもう使わないぐらいに考えるべきです。大皿やホットプレートが上にあることはストレスでしか無かったことに気づきました。引き出しの中は取り出しやすさを考慮した縦型収納が基本です。流し上で大きく育ってしまったポトスは、ここじゃない感満載ですが、20年来ここにある親友で、以前場所を変えたら弱ったので残してもらいました。これだけはここに置いておきたい!というものを残すのもお片付けなのです。

キッチン・ダイニングは出来上がり!

〈続きは後編に…〉

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