お姫様の座椅子
あるところに超ワガママなお姫様が住んでいた。美人で頭が良くて空気が読めてお金持ちで恋人はスーパーマンのような人で、とにかく完璧なお姫様だった
別に性格がいいわけではなく、ときに毒も吐くし感情的にもなる、でもなんかいつもゴキゲンな女だった
このお姫様、行動力もめちゃくちゃあって、次から次へと夢を叶えるお姫様でもあった
行動力はあるけど苦手分野もたくさんあるので、困ったらすぐ
「えーん、たすけてー」と、誰彼構わず甘えるのも彼女の特徴だった
助けてくれる人がすぐ現れるのも、彼女の特徴だった。助けてもらうと、とびきりの笑顔で
「ありがとう!助かるー!」とお礼を言うので、助けた人は男女問わず、自分が彼女の役に立てたことに満足するのだった
お姫様のまわりには、彼女に憧れるか、妬むかの二種類の女たちしかいなかった
お姫様はお姫様だから、完璧で恵まれてて発言力があるから、ワガママを言って行動できて、人に甘えられるんだと、女たちは信じてやまなかった
お姫様だけは知っていた、これはわたしだけの特権ではないと。
「なんでみんなこういうふうに生きないのかなー?ふしぎ。まいっか!」
お姫様は実は他人にノー興味なので、聞かれるまでその秘訣をひとに語ることはなかった
ついに彼女の前に、「お姫様みたいになりたーい!」という女が現れた