カスレ
元々この料理が好きで、豆好きとか煮込み好きとかあるけど、この仕立てが何より好きだ。
素朴な煮込み料理で、豆と肉の土鍋煮込み料理という認識だが、中身はまぁまぁ豪華、現地では中身について元祖はどこだという論争があるけど、今や誰が作ったかの方が食べ手にとっては大事だろうと思う。
紹介するのはあくまで「ぼく流のカスレ」だ。
先に言うと、主役は豆。
ぼく自身いろんな豆を使ってカスレを作ってきたが、「らしい」のはやっぱり白インゲン豆で、次点で大豆。
この二種類は仕上がりが全く異なり、どちらも乾燥を戻すところから仕込むが、前者はクリーミーに後者はサラッとした仕上がりになる。
それぞれにおいしさがあるので、身近にあるもので作るのが一番だ。
とは言えウチで作っているものは鴨のコンフィをつかう。
コレの作り方は別記事を見てもらうとして、身近にはあまりないものも使って入る。
ソーセージや仔羊が入るものもあるが、基本は豚か鴨だろう。
そして、その豚もウチではプティサレと煮こごりを使うのだが、これも別記事を参照願いたい。
これらを準備した上でカスレは出来ている、ウチのような小規模店ではその料理のためだけに仕込みをしたり仕入をしたりするのは非効率だしロスを生みかねない。
かぎられたスペースと予算を考慮しつつ、美味しさを提供する場合はこのカスレという料理がまた活きてくる。
それともう一つ、手に入るならあったほうが良いカスレ用の土鍋の器「カスエラ」、スペインのそれと同じもので深めのものが良いが、フランス語ではカソールというらしい。
これが語源でカスレの名がついたそうだ。
実際はグラタン皿でもココット鍋でもできるがこの土鍋の雰囲気はいかにもな感じでテンションが上がる。
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