ライブハウス「高円寺アローン」のこと

皆さんメリークリスます。年明け1月12日(日)の件ですが、わたくし髙村、先だってお越しいただいた高円寺のライブハウス「アローン」にふたたび出演することになりました。と申しますのもアローンはこの度開業20周年を迎えており、その記念イベントの一環としての合同ライブに不肖私も出演依頼をいただいたものであり、よって自分名義のステージの時とは違い15分程度の短い出番となるのですが、その分、盟友たる共演出演者達と共に、渾身のパフォーマンスをお届けする所存でありまして、ここに謹んで告知申し上げる次第であります。18時半開場・19時開演、チャージは¥2,500+drink¥500となっております。
http://www.k-alone.com

「高円寺Alone」は2004年、自身シンガー・ソングライターであり、伝説のパンク・ロッカー、遠藤ミチロウのビジネス・パートナーであり、渋谷の老舗ライブハウス「アピア」のエンジニアでもあった井上博之氏が同店から独立して開店したライブハウスです。

その頃、ジャズ系のクラブやレストラン、ラウンジ等で演奏活動をしていた私は、ある日ギター・マガジン誌上で一冊の書籍の告知記事を見ました。「音泉マップ」と銘打たれた同書は日本各地のライブスポットの現場をリポートした云わば旅行記であり、著者があの遠藤ミチロウであるとのこと、リスナーとして遠い昔から親しんでいる氏の語り口はどんなものだろうと興味を持った私は早速購入(実際は話を聞かせた家内が買ってくれたんですが)、その内容からミチロウ氏のフランチャイズ「アピア」の存在を知ったのでありました。

オーディションを受けてアピア出演者の一人となった私は、その後井上氏の独立にさいして新店舗出演の誘いを受け、それから20年にわたる歳月をアローンのステージと共に過ごして参りました。思えばその間にはリーマン・ショック不況があり、東日本大震災があり、パンデミックがあり、世の趨勢としてのアコースティック・ミュージックの衰退、レコードやCDに代表される従来型音楽ビジネスの衰退があり、店も自身も、よくライブの場を続けてこられたものだと、いささかの感慨がございます。

生身の人間がアコースティック楽器を手に自分自身だけの音楽を奏でる場であるライブハウス。自らの演奏を、自身無名ではあっても何処へ出しても恥ずかしくない芸と自負する奏者が生きる場所としてのライブハウス。
この空間を守り続けてきた井上氏と、氏を支え続けたご家族と常連客達の気概には、今更ながら畏敬の念を覚えます。

来る2025年の年始にあたり、アローンの20周年をお客様の皆様と共に祝う一夜を過ごすことが出来れば、私も井上氏も幸甚これに過ぎたるはないものと確信するものであります。
https://www.youtube.com/@tomtakamuraguitarchannel

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