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考えて生きる ひろゆき 成毛眞 頂上の雑談


地球のみなさん、2040年の未来から来た皆さんこんにちは。

偏差値48の成田悠輔です♪

今回は、元日本Microsoft社長 成毛眞さん と みなさんお馴染み令和のソクラテスこと ひろゆきさん との対談本 「考えて生きる」の本書について記事を書いていきたいと思います。

頂上から下界を見渡す2人の目にはいったいどんな景色が見えているのか。
2人の雑談の中から、紐解くことができればと思います。

1.ひろゆきと成毛眞の価値観


ひろ 僕は服にこだわりはないですね。てか、実力と成果のある人は、何を着てても評価されるじゃないですか。
実力と成果のない人が服でごまかそうとしがちなイメージがあります。

成毛 良い例がアップルの創業者スティーブ・ジョブズですよね。
いつも同じ服装だったじゃないですか。
あの黒いハイネックは80ドル(9000円)くらいでしたけど、彼からしたらはした金ですよね。 

ひろ あと、服を選ばないってことは、人生にとって有意義だと思います。
「人間が一日に選択のために費やせるエネルギーの量は限られている」っていう説があるんですよ。
ルーティン化すれば、毎日服を選ぶ行為にエネルギーをかけなくて済むじゃないですか。

とにかく、効率を求め賢く無駄に生きることのない2人、そんな2人が見据える未来とは?


2.10年後、20年後の世界

地方と都心、住むならどっち?

成毛 まず、人口減少や空き家の急増、将来的にやって来る建て替えやリフォーム、税制の改正リスク、そして天変地異を考えると恐ろしくて不動産は買えないですよ。
「じゃあどこに住めばいいんだ?」とツッコまれそうですけど。

ひろ 災害のことも頭に置いておくなら、低層階なら都内でも問題ないと思います。
あとは、古くからある神社があるところは安全っていいますよね。
なので、答えとしては、昔の地形とかハザードマップを参考にして、土地が安定している所を選ぶってことですかね。
でも、そういう土地は高いので、賃貸のほうがいいんでしょうけど。

成毛 僕も若かったら賃貸を選んでいたでしょうね。

ひろ どちらにしても、田舎に行く考えはないっすね。
職場が都心にある場合、結局、平日の5日間を過ごすのは都心。
田舎に行きたいなら土日に行けばいいわけですよ。1週間を平日と休日で分けたとき、どっちにいたほうが効率的かと考えたらおのずと答えは出るかなと。

統治システムが機能しないロシアの問題点
なぜ、ロシアはこんな行動に出てしまったのか?

成毛 ひろゆきさんは、ウクライナ戦争後の世界をどう見ていますか?

ひろ 今は西側諸国を中心にロシアを経済制裁しているじゃないですか。
これによって冷戦時代のようなブロック経済が始まると思います。
中国やイランといったロシアを支援する国と、アメリカやヨーロッパを中心とした国に分かれるんじゃないかと。

成毛 僕は、ロシアと中国が接近するのは難しい気がしています。
ロシアと中国は陸続きで接してはいるものの、ものすごく遠いんですよ。
さらに、石油や穀物を送るときなどの輸送効率が非常に悪い。
だから、中国とロシアは冷戦の頃のような経済圏には簡単にならないと思います。
あと、中国はロシアを完全にバカにしていますよね。

ひろ それはそうかも(笑)。

成毛 賢い人たちは本当にロシアから出ていくと思いますよ。
だから、日本の企業はロシアの賢い連中をバンバン採用したほうがいい。
民族や人種にかかわらず、全体の1%は絶対的に優秀なんです。
ロシアには約1億人の人口がいて、その1%は日本人の上位10%よりも優秀ですから。

ひろ そういえば、Googleの共同創業者のセルゲイ・ブリンもロシア生まれですからね。
ロシアの優秀な1%の人たちをうまく迎えることができれば、日本にもチャンスがあるってことですね。

3.情報はどう手に入れるか

SNS時代の情報収集術


幅広く多くの知識を持っているふたりは、いったい何から情報を得ているのか?

ひろ 今回のテーマは「SNS時代の情報収集」なんですが、そもそも僕はSNSで情報を仕入れてないという・・・(笑)。
なぜかというと、一般の人が投稿する情報って基本的に無価値なことが多いじゃないですか。

成毛 僕も同じです。
一般人の情報は不正確なことが多いし。

ひろ SNSで気になるニュースがあればチェックしますけど、それって情報源はニュースサイトです。SNSには頼ってないですね。

成毛 僕が意外と使っているのはテレビなんですよ。
フェイスブックの投稿を見た人から、「成毛さんはいろんなことを知っていますね」といわれることがあるんですけど、そこに書いているのは意外と前日に見たテレビの内容だったりする(笑)。

ひろ 成毛さんって、新聞は読みますか?

成毛 紙の新聞はもう15年以上取ってないですね。
ただ、ネット版の「日本経済新聞」「ウォールストリートジャーナル」新聞ではないですがイギリスの「エコノミスト」誌は有料で購読してますよ。

ひろ チャックするメディアは、ちゃんと決めてるんですね。

成毛 ビル・ゲイツと車で移動しているとき、不意に「今週号のエコノミストの記事だけど、あれどう思う?」って急に聞かれるんですよ。

ひろ じゃあ、成毛さんは基本的にその3つをチェックしていると。

成毛 そういうことですね。
くだらないSNSなんか見ないで、金がかかっているメディアを見るべきだと思いますよ。

会話の最中に意識していること


どんな相手ともトークを弾ませる、会話上手のふたりはなにを意識して話しているのか?
これであなたも ”論破王” になれる!?

ひろ 知っている知識があっても、話の流れを遮らないように、あえて触れないことはありますね。
それやると「とにかく話したい人」になって嫌われたりするじゃないですか?

ひろ 成毛さんが会話で意識していることってありますか?

成毛 誰かの発言に対して、とりあえず反論は考えています。
そして、自分の反論が正しいか、またはその場の受けがいいかどうかを瞬時に評価しています。
他人の発言をそのまま受け入れるのではなく、どんな会話でも必ず一回は逆を考えていますね。
言うかどうかは別として。

ひろ いわゆる逆張りってことなんですかね。

成毛 例えば、「やっぱり東京都心だと、電車の方がタクシーより早く移動できるよね」という発言を聞いた時には、「いや、タクシーの方が早い」という事例を頭の中で4つくらい考えるんです。
もちろん、それを言うかどうかは、その時の雰囲気次第です。
本当に何でも反論を考えているので、居酒屋さんで「この魚はおいしいね」と言われても、「その魚がおいしくない理由」をとりあえずは考えてしまう(笑)。
で、実際に反論するかは、相手の知性レベルも見ています。
会話のキャッチボールができそうか?みたいのことを評価しながらやっています。
まあ、一種のディベートなんですよ。

ひろ たぶん癖ですよね。

成毛 そうですね。ひろゆきさんもそういう考え方をしますか?

ひろ 僕はよく「論破キャラ」って言われますが、それはエンタメのショーとして求められる役を演じている部分があるんです。
当たり前ですけど、日常生活で論破みたいなことはしませんよ(笑)。

世代が変われば、日本も変わる

人口の多い団塊の世代が、今の世論をつくっている。
では、今後、その世代がいなくなればどうなるのか?
考え方を変えれば、日本の未来は意外と明るいと、ふたりは語る。

成毛 いわゆる「団塊の世代」(1947年~49年生まれ)と呼ばれる安保闘争で騒いでいた人たちが寿命を迎えると、原発再稼働も国民の顔色をうかがう必要がなくなると思います。
まじめな話、「時代が変わる」というのは、「世代が変わる」ことです。団塊の世代が居なくなることが、日本の最大の変化になるんじゃないですかね。

ひろ 今は年間の出生数が100万人を割っていますけど、団塊の世代が生まれた時は260万人を超えていました。
人が多いと競争も激しくなりますよね。

成毛 受験や就職だけでなく、会社に入ってからも出世競争が待っていますからね。退職するまで、ずっと競争し続けた人たちです。

ひろ それで勝ち残るのはほんの一握り。
敗者の人数が多すぎる世代。

ひろ 今後日本経済は、落ち込んでいくと思いますが、実は会社の利益と社員の待遇ってあんまりリンクしていないんですよね。

成毛 同感ですね。
GDPをはじめとした経済指標と個人の幸せはあまりリンクしていない。
日本って飯が安くてウマいじゃないですか。
新鮮な寿司が100円で食べられるとか異常ですよ(笑)。
給料が高くなくても上手いメシが食えるから、そこまで悲惨さがないんです。
アメリカなんか年収1000万円でもなかなか外食に行けないという人が増えてますよ。

ひろ メシがウマくて仲のいい友達がいると、人は割と幸せに生きられる。「世界トップレベルの経済大国」みたいなプライドを捨てれば、日本は住み心地のいい国だと思います。

成毛 多くの日本人は外国の実情を知らないですよね。
例えば、イギリスではロンドンの中心部から地下鉄で30分も行けば低所得者だけの街が当たり前のようにある。
アメリカも同じようなものです。
しかし、日本人が持つアメリカのイメージって、マンハッタンみたいなきれいな場所を思い浮かべるわけでしょ。
フランスだと、パリジェンヌたちがみんなバケットをもって街を闊歩(かっぽ)しているとかね(笑)。

ひろ そんなのパリの一部の人たちですよ(笑)。
「ほかの国の庶民ってけっこうキツイよ」ってことがちゃんと伝わるようになれば、「日本って割といい国だよね」って思えるようになりますね。

成毛 あと自民党の若手議員たちは、教育レベルがめちゃめちゃ上がっているんですよ。
いままでは東京大学卒業で官僚といった経歴が主流でしたが、今は海外の大学を出ていたり、大手の外資系コンサルからMIT(マサチューセッツ工科大学)に行った人とか粒ぞろいなんです。
若手と言っても議員なので40代ですが、20年後彼らが政権の中心を担うようになると、日本はかなり変わると思いますよ。

4.メタバース、仮想通貨、デジタルのこれから

メタバースは上手くいくのか?



バズワードになっているメタバース。メタ(元フェイスブック)社は、この事業に約1兆円を投資するというが、果たして成功するのか?


成毛 VRではなく、AR(拡張現実)のほうが将来性はあると思いますね。
フェイスブックのオキュラスではなく、マイクロソフトのホロレンズのほうが世界を変えるんじゃないですか。

ひろ ARのほうが本命ですよね。
現実世界に情報をプラスするので、自分の見ている世界に、情報を付加してくれる技術ってめちゃ便利ですから。

成毛 メタバースで気になるのは、アバターの文化的ギャップの壁ですね。
アニメも日本のアニメが好きなアメリカ人は一定数いますが、ほとんどのアメリカ人はカートゥーンアニメに慣れている。
マーベル・コミック文化圏ですよね。
フェイスブックがつくったアバターはアメリカの人に受け入れられるけど、アジアでは忌避なんてことも考えられますよね。

メタ社の将来性

成毛 僕は『2040年の未来予測』という本で「米GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)の中でフェイスブックが潰れる」と書いているんですよ。
メタバースに社運をかけているわけでしょ。
うまくいかないと本当につぶれてしまうかもしれない。

ひろ 僕は「プログラムがわかっていてもプログラムを書かない経営者の方が、優秀なエンジニアがたくさん集まる説」を唱えているんですが、それは本当かもしれません。

成毛 まさに(笑)。
一方で、LINEは上手いことやっていますよね。
スタンプを売ることでエコノミーが成立しているし、コロナワクチンの予約アプリもガンガンやっていたじゃないですか。
本来ならフェイスブックと競合して早く消えてもおかしくない存在でしたが、これからまじめにやれば欧米でもはやると思いますよ。

5.合理性と好奇心を併せ持つ

編集 最後にもし、お二人が今、35歳の普通のサラリーマンだったら、これから何をしますか?

ひろ もし、僕が35歳でそれなりの会社に入っているなら、まずお金をためて友人と一緒に、友人の名義で副業をやるんじゃないですかね。
それで、そっちの事業がうまくいったら移るという卑怯なことをすると思います(笑)。

成毛 僕もそうすると思いますね(笑)。

編集 保険をかけながら、新しい仕事を始める感じですかね。

ひろ だってリスクを負う必要はないじゃないですか。
チャンスだけを追う方が合理的です。

成毛 僕も同じですね。
ビル・ゲイツが成功した理由は「まず、売り上げを作る」ことを重視したからなんです。
だって売り上げがない限り、会社としては成立しないから。
だから、「どんな会社にしたいか」といったビジョンを持つことよりも先に、「まず、何か売って金をつくれ」ということです。

編集 とことん合理的ですね。

成毛 僕は合理性の塊だから。「一度でも合理性を欠いたら人生が終わる」くらいに思っている。

ひろ 確かに、その恐怖はありますよね。

編集 ただ、お二人とも合理的に考える一方で、好奇心の幅が異常に広いじゃないですか?
こうした好奇心と合理性は、自分の中ではどう結び付けていますか?

成毛 僕は、要するにネオテニーなんですよね。
子供なの。子供のまま大人になりきれないで生きているから、あらゆるものに興味がある。

ひろ そうそう、全く同じです。(笑)

成毛 例えば、震度7の地震が起こっている最中に「これは首都直下地震で、震源の深さは10kmくらいかな」って考えたりしてね。

ひろ そうなんですよ。「震度7って、こんなに揺れるのか」って思う方が先なんですよね。

成田 以上、頂上から下界を見下す大人になりきれない、ネオテニーのお二人の対談本でした。
好奇心旺盛な二人から、日本の未来についてたくさんのヒントが得られたと思います。
合理的に多方面の角度から、物事を考えたり、見つめたりすることがこの先の未来を生き抜く術になるのかもしれません。

終わり






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