チューブ沼
昨年TPUチューブを組んでみてからと言うもの、乗りやすさについて色々悩んだので(悩むのが好き)そのメモ。
大前提(タイヤ等)
そもそも以下が前提の話。
そもそも乗り手がバイク、車好きなので乗り心地とか振動吸収とかに凝るのが好き(好んで悩んでる)
チューブレスにしないのは、シーラントありきのシールというのが余り好きになれないのとリム掃除等が面倒だから。興味はある。
タイヤがAGILIST(ノーマル)で、軽く柔らかい特性なのでチューブの影響を受けやすそう
空気圧のセッティングや考え方は以下を参考
Panaracer cycle tube
普通のブチルチューブ。105ホイール&AGILISTへの換装と同時に導入したので、純正リムにトレーニングタイヤしか経験の無い私にはそれらの感動が大きくて印象は特に無し。
TNI Light 35g
メリット
漕ぎ出しの軽さは明らかで、リムに響く走行音が大きくなった事で(これはメリットではないが)気分的にも速い感じがして脚が回る。
デメリット
バルブ周りの作りの悪さ。直径が甘くリムのバルブホールを通らないのでカッター等で削らないと入らない上、バルブの抵抗が大きくエアが入りにくいし空気圧の把握がやりにくい。他のレビューを見ても同じようなので、個体の問題ではなさそう。
路面の接地感が薄れてコーナーが楽しくなくなる。空気圧を下げれば良くはなるが、ブチルに比べたら明確に劣る。
乗り心地は悪化。一般にTPUは薄い分空気圧を下げればバランスすると言う事を加味して下げれば万事解決ではなく、確かに段差への当たりは柔らかくなるが振動がブルブルと残ってしまうので結局乗り心地は悪い。いっそ開き直って少し高め(自分の場合、前4.3、後4.5)でしっかり減衰力を持たせた方が硬めなりにバランスすると感じた。ただしこれはタイヤの特性もありそうで、gp5000のようにタイヤ自体のコシが強くて減衰が効いてる場合は全く気にならない気がする。(実際知り合いの機材に乗ってみるとそう感じた)
耐久性やパンクは走行距離が少ない上、危ない走り方もしないのでトラブルは無し。外した後の状態も異常に膨らんだ様子もなく綺麗だった。
EXER TPUチューブ
メリット
基本的はTNI Light35 と同じだがバルブ周りの精度と抵抗の少なさが段違いで、ストレスなく組み付けられる上にエアの通りも良い。製品としては1レベル上。
デメリット
これもTNI Light35に同じ。
TNI Light 24
TPUは薄いほど本来のメリットが出ると言う事で、試してみた。
メリット
35gの2種類に対して接地感も乗り心地も上。接地感はブチルの頃と遜色なく、段差へのあたりの柔らかさと振動の収まりも良く、メリットばかりに思えた(が…)
デメリット
一度80km程度の走行をした後からエアの抜けが早く、2度目で完全にスローパンクに。組み付けに際してはかなり気をつけたと思うし、初期パンクは無かったので組み付け自体はちゃんとできていたと思う。ただ、外した後をみると薄い分接着部との剛性差が大きく、局所的な異常変形が出やすい事がわかる。ここはもう当たり外れの領域だと思うが、35gに対して「ハズレ」を引く確率が高いと思われる。
まとめ
TPUチューブはマージナルゲイン的な意味では入れる価値があると思うが、まだ発展途上のため銘柄は個体による当たり外れがありそう。
乗り心地と接地感とのトレードオフになりがちなので、普段の練習はブチルやラテックスで快適さを取って、TPUはヒルクライム決戦用と割り切っても良いかも。
空気圧によっては良いところがあるが、結構シビア。
前述のデメリットやシビアさはタイヤ自体の剛性と減衰力が強い場合には相当に薄れる可能性あり。逆にAGILISTのように柔らかく軽いタイヤとの組み合わせはシビア。(AGILISTはチューブに一定の振動吸収や減衰を期待してる?)
次はR airを試してみる予定。タイヤとの組み合わせを考えたら結局これが良いとなりそう。