服薬後のフォローは薬剤師にしかできないのか
今回は服薬後のフォローを行えるのは薬剤師だけなのか?ということについて考えてみます。
先日、薬局パートナーさん(非薬剤師)から外来の患者さんのことで相談を受けました。
どうやらお薬を受け取った翌日から今日まで3日続けて来局され、「薬がない」とご相談いただいていたようでした。
対応してくれた薬局パートナーさんは、患者さんがご高齢かつ独居のため、”何かおかしい”と感じたようです。
そこでその薬局パートナーさんは、患者さんのお家まで伺い、お薬を確認しました。
やはりお薬はあり、患者さんがご自身でお薬カレンダーにセットされている形跡も発見しました(多分うまく飲めていない)。
そこで、服薬も含めて何らかの生活支援が必要だと感じ、こういう場合はどこに相談すればいいですか、という相談でした。
僕がこの相談を受けたときの第一声は「え!お家まで見に行ってくれたんですか!?」でした。
これって薬剤師でもなかなか行動に移せないですよね・・。
当の薬局パートナーさんは、「え?あ、はい」といった具合で、僕がどうして驚いているのか不思議な様子でした。
ここで思ったことは、"服薬後のフォローは薬剤師にしかできないことではない"ということです。
お渡ししたお薬がないとクレームが入っていて、どうやら認知症のようだから、一回お家まで現場を確認しに行く。という行為には特に薬学的専門性はありませんもんね。
現場を確認した上で、自分に対応できそうにない事柄はチームメンバーや他の職種にフィードバックすれば良いわけです。
この例であれば、地域包括支援センターや知り合いのケアマネさん、かかりつけの医師が該当するかもしれません。
自分のお店のお客さん(近所のおばあちゃん)を心配して、何か助けになりたいという、人としてとてもシンプルで美しい行動でした。
改めて、薬剤師という前提を捨て、人として町のみなさんと向き合っていかなきゃなと感じました。