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熊本で長〜い入院
実家のある熊本の病院に転院するとき、
入院はイヤだ~通いで来るぅと駄々をこねたらしい(≧∇≦)
(よく覚えてないのだが)
なにしろ病院は大、大、大嫌いで、
これまで定期健診も拒否してロクに受けたことがない!
病院来ただけで血圧上がる。
かといって、
そんな俺のわがままを聞き入れてくれるほど、みなさん甘くはない。
わかっちゃいたんだけどね。
10月28日朝早く、両親と弟に起こされ、感慨に浸る間もなく、東京の病院を車イスで出て介護タクシーで羽田へ。
午後一くらいに熊本空港に到着、またまた介護タクシーでそのまま病院へ直行。
空港に近い病院につくと、あれよあれよと手続きは済み、
車イスで4階の病棟へ。
相部屋の隅っこのベッドにおさまるやいなや、
先生やスタッフ、看護師さんが挨拶というか、(どんな輩がやってきたのか)チェックに来た。まあ、血圧測って、こんにちわ、よろしく、頑張りましょーといったものだったが。
同部屋の人は、青梅の病院とおんなじ、おじいちゃんばっか。
やれやれ。
ひとりキレイな若い看護師さんがいて、ちょっと気分が晴れた。←どこまで女好きなんだよ ( ̄▽ ̄)
でも楽しみっといったらこれくらいなんだよねー(´;ω;`)
でも、あとでこの看護師さん、ヤンキー上がりの豪快な面白い人で子持ち、病棟では人気者だということがわかった。
それから看護師さんが持ってきた遅い昼食食ったかなあ。
何食ったかは忘れたけど、不味いなあ、これが病院食かあ、と立場もわきまえずに贅沢にも思ったね。
まあ、せいぜい入院は一ヶ月くらいかなあ、ちょっとの我慢だ、
と、このときは余裕をぶっかましていた。
まさかこの日から
長~~い長~~~~~~~い入院生活が待っていようとは。
ベッドで両親と話してて、感極まって泣いたことがある。
涙なんて見せたくなかったけど。
内容は忘れたが、なんでこんななっちまったんだろーって。
また、弟も交えて、昔こういうとこに行ったね~とかノスタルジックな話で盛り上がった。
ホントに久々の家族団欒だったね(*^_^*)
みんな、忘れてたよ。
季節は秋。
東京の病院と違って、静かでのんびりした雰囲気でとても落ち着いた。田舎はいいかも。
相部屋だけど広々とした感じで、ひとり、部屋の向こうにいたおじいちゃんがジーっとこっちを見てた。
サナトリウムってきっとこんな感じなんだろうな。もう死期も近い、社会からドロップアウトした人たちが自然いっぱいの山奥に隔離される場所。人口の音がしないところ。
うーん。
実際には病院の前に大きな道路もあり、人の往来もいっぱいなんだが、この時はそう思ったもんだ。
病棟の窓から、ずーっと向こうに雄大な阿蘇連山が見えてた。
とにかく、ここならゆっくり寝れるなあ。周りも気にならない。
当分の間、ゆっくり休もう。
シワの深くなったお袋さんの優しい顔とカワイイ仕草、
親父さんの白髪の上のテカテカしたハゲ頭が、
秋の午後のやわらかい日差しと相まって印象的で、
まったりゆる~りとした時間が流れてた。
しかし…
ガラケーやiPadが使えねえ…
うまくしゃべれねえ…
複雑なことができねえ…
計算ができねえ…
字がうまく書けねえ…etc
目の前につきつけられる現実に、イラ立ちは急上昇!
血圧も急上昇!
まったく、なんなんだ
ガラケーで友人の電話番号が出せない。
ちょっとイジると、元の画面に戻せない。
iPadは壊しそうでもう怖くて触れない。
顔の右側がちょっと落ちてるため、しゃべるとどもる。
思ってることが、声になって出てこない。
右手は麻痺してるから左手一本でなんか書こうとすると手が震えてダメ。
好きだった本も読めないっ!
あーあ。
ところが、後でガラケーの履歴見ると、
友人知人いろんなとこに電話してる( ̄▽ ̄)
…まったく覚えてない…
いったい何を話したのか。
ヘンな話してないだろうな?
ああオソロシイ、ハズカシイ。
ちなみに、倒れた月と翌月はケータイ代が2万近くになってた。
勇気を出してある友人に聞くと、
倒れたときの話してた、でもかなり混乱してるみたいだった、だって。
LINEでも、長らく連絡してない後輩の女の子なんかにコールしてる。
なんで?
自分に聞いてもなんでかわからない。
記憶にない。。。。
たまたま「出られなくてごめんなさい」
というメッセ入ってたけど。
とりあえずホッ。
iPadでのメッセンジャーでもなんとか答えてるけど、意味不明な返事。
ウロ覚えだが、多分ちゃんと答えたいけどキーが打てなかったんではなかろうか。
どうも、右半身の麻痺だけじゃなく、
脳に受けた障害は意外と大きかったようだ。
だんだんとそのことが自分でわかってきて愕然とした。
元に戻れるだろうか?
あるいは、ずっとこのまま?
入院に際しての検査で覚えてるのは、なんかレントゲン。
機械にアタマ突っ込んで撮ったっけ。
身長、体重も計り、あと血液検査と尿検査もしたっけ。
結果は…わからん。何もないからどーってことなかったかも。
TATTOOやピアスはどうしたかな?
多分、東京の病院での検査結果が引き継がれたんだろう。
そして、作業療法士(OT)、理学療法士(PT)、言語聴覚士(ST)らによる
本格的なリハビリが入院翌日から始まった。
でも、誰がどのひとなのかはわからない(ーー;)
まったり幸せ気分に浸ってたのは初日だけ。
当たり前だろ。遊びに来てんじゃない。
あーそうかあと、だんだん徐々に記憶が戻ってきたような気がする。
忘れてること、覚えてないこともいっぱいあると思うけど。
仕事関係でも、いろんなトラブルが待ってた。
これからどん底に向かってまっしぐら。
転がり落ちてゆく。
倒れても、まだまだゆっくりさせてくんねえな、ホントに!
つづく。
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