【映画】「スキン」

「アメリカン・ヒストリーX」ほどじゃないけど、レイシズム(人種差別)を扱った興味深い映画だった「SKIN/スキン(Skin)」(2018・米、ガイ・ナティーブ監督)。

実在する元・レイシストのブライオン・ワイドナーの体験をベースにしたもの。

彼は、白人至上主義を掲げるスキンヘッズ団体に所属していたが、シングルマザーのジェリー(おデブちゃん)とその娘たちに出会ったことをきっかけに、団体から抜けることを決意するという、こういうテーマの映画では定番となったストーリーだ。

またブライオンが、身体だけじゃなく、顔面にもヘタクソなタトゥーをたくさん入れており、団体から抜けることを条件に、ある金持ち女性の援助で、時間をかけて痛さを堪えて、タトゥーを消していくのだ。そして、FBIの捜査にも協力する。

ラクガキみたいなヘタクソタトゥーでも、GGアリンみたくミュージシャンだったら、カッコよく見えたりもするが、それがレイシズムやナチ関連だったら、流石にキツいわなぁ。俺の腹にも総統がいるけど(笑)。

仲間内ではタトゥーが多いとリスペクトされても、一般社会では邪険な奇異な目で見られても致し方なしだ。

俺も、最初に頭を剃った90年代当時は、上野の中田商店で買ったMA-1を着て、輸入のベンシャーマンかフレッドペリーのシャツに、古着のリーバイスGパンをサスペンダーで吊って、足下は赤いドクターマーチンブーツを履き、完璧に英国スキンヘッズファッションでキメてたこともある。フィリピンでも、近所のピノイを集めてフィリピン・スキンヘッズ・グループを作ったこともあった。←ハズイ

でも、あくまで頭、ファッションだけで、もちろん思想的なものは何もない。ただ、左、右、アナキズムを含めて過激な狂った思想に興味があるのは確かだ。どっちかというと英国のsharp skins(反レイシストスキンヘッズ)だな。

…は関係ないとして、レイシスト連中の知能の足りない頭の中は、ただ憎悪と怒りだけが占めている。カルト宗教と一緒で一度ハマると抜けるにも多大な困難がつきまとう。裏切り者と呼ばれて命も危険に晒される。

日常の不満と不安、絶望から来る怒りと排外的態度は、やはり負の連鎖を生んで、遂にはさらなる悲劇を呼び込んでしまうものだ。この映画も例外ではない。

DVDには、この映画の前に作った20分程の短編も収録されているが、同じく悲劇で終わってる。

実在のブライオン・ワイドナーは、今は完璧にタトゥーを消すことに成功して、反レイシスト団体の活動を手伝っているようだ。

世界で最も有名なバカ、トランプの影響によって、レイシストが可視化されたけど、まだまだ映画のような暴力団体が存在してるのだろうね。

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TOMOKI
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。