マガジンのカバー画像

読んだ本

14
書評、感想文ではありません… 「本」からの連想と言いましょうか…
運営しているクリエイター

#松岡正剛

『フラジャイル』弱さからの出発 松岡正剛 Ⅰ-2

『フラジャイル』弱さからの出発 松岡正剛 Ⅰ-2

Ⅰ ウイーク・ソートで?

僕が初めて「フラジャイル」という言葉を意識に留めたのは、ステイングの『フラジャイル』だろう。

ステイングは人間の愚かさを嘆き『フラジャイル』として伝えた。

松岡正剛が記す“フラジャイル”は多様な“フラジャイル”だ。

 おおむね「弱さ」は「強さ」の設定によって派生する。
「強さ」の相対として「弱さ」は浮かび上がり、そして深淵さを帯びる。

松岡はここでは単純な二項対

もっとみる
『フラジャイル』 弱さからの出発  松岡正剛 Ⅱ-1

『フラジャイル』 弱さからの出発  松岡正剛 Ⅱ-1


Ⅱ 忘れられた感覚1 全体から断片へ
2 フラジリティの記憶
3 はかない消息

フラグメント(fragment):破片、断片、断章
フラジリティ(fragility):壊れやすさ、虚弱 《病理》脆弱症

ここでは、“断片”や“部分”に見え隠れするフラジャイルをあぶりだそうとしている。

珠光の部分の侘び茶。

不完全なピノキオ。

自分の“全体”を隠そうと努める自然界の生きものたち。

「以上

もっとみる