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書評、感想文ではありません… 「本」からの連想と言いましょうか…
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#こころ

なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない

なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない

2023年3月1日 加筆修正

現代の僕たちは、万葉集で高市連黒人が詠んだ“棚なし小舟”に乗り込んでしまったようです。

積読していた東畑開人氏の『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』を開くと、前書きに「小舟」の一節を目にした。

気づいたら大海原に…ひとり小舟でぷかぷか浮かぶ僕たち、そんな僕たちを補助船が案内してくれる。

最近、高市連黒人の歌と見事に重なって、読み進めています。

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『フラジャイル』 弱さからの出発  松岡正剛 Ⅱ-1

『フラジャイル』 弱さからの出発  松岡正剛 Ⅱ-1


Ⅱ 忘れられた感覚1 全体から断片へ
2 フラジリティの記憶
3 はかない消息

フラグメント(fragment):破片、断片、断章
フラジリティ(fragility):壊れやすさ、虚弱 《病理》脆弱症

ここでは、“断片”や“部分”に見え隠れするフラジャイルをあぶりだそうとしている。

珠光の部分の侘び茶。

不完全なピノキオ。

自分の“全体”を隠そうと努める自然界の生きものたち。

「以上

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