めざせ、漫画家!!:ネーム編②インプットの章
「漫画を描く──それは、初心者には厳しくそして優しい世界だ」
ネームの演出講座を受講した私は、知らないことが多すぎると痛感しました。
もっと漫画について学ぶ必要があるのです。
でも、「どこで」「何を」「どんなやり方で」勉強すればいいか、全く分かりません。
その道のプロから学べるなら、目標達成までの長く険しい道のりを、少しでも楽に、そしてショートカットできるかもしれない、とひらめきました。
そこで、「背景美塾」のオンデマンド講座を受講しました。
「背景美塾」のオンデマンド講座は、受講したいもの5つを選んで少しお安くなるプランがあります。
①「「三幕構成」~ストーリーの作り方は決まっている!/陥りがちなのはこのパターン~」(前編)(後編)/高野つよひと先生
②「読者に刺さる表現演出」/高野つよひと先生
③「キャラとセリフそれが全て!」/高野水登先生
④「もうネームに悩まない!プロット最速術!」/ディープブリザード・イラスティア先生
⑤「ストーリーの極ポイント」/福原蓮士先生
上記は、私が受講して参考になった順に並べてみました。
「起承転結」が苦手な私にとって、「三幕構成」のストーリの流れとして、あらかじめどのタイミングで何をしなければならないかが、明確になっているのが助かりました。(⇒①)
講師の先生自身が参考になった本を紹介されていたので、その中の一冊「SAVE THE CATの法則」を購入して読んでみると、目から鱗の話が盛りだくさん!
中でも、「アイデアを物語にする前に、カードに書いてボードに貼って圧縮する」方法を試すと、簡単に頭の整理ができて、とても良かったです。(⇒③)
知識とコツを習得したら、いざ、ネームに反映です。
1本目のネームは、特別な血を持つ主人公の男の子と、その血を舐めてしまい吸血鬼であることを自覚した女の子の話でした。
主人公の血を狙う刺客と、主人公を守ろうと戦う女の子がピンチに陥った時、主人公が覚醒して…!? というちょっと良く分からない設定の、バトル要素のある内容でした。
(そりゃ、設定盛り込みすぎって言われるよ…)
次のネームは、前回出張編集部で指摘された課題をクリアすべく、設定を詰め込み過ぎないよう、32ページにまとめました。
幼い頃に両親が離婚し、寂しさに濡れていた主人公の男の子に、優しく寄り添ってくれたすごく年下の隣の家の女の子のお話。
彼女のことが大好きで、ずっと守りたいと願っているけれど、友人からロリコン呼ばわりされたり、自分でも変態なんじゃないかと葛藤する男の子を描きたくて。
私はストライクゾーンが広い方で、おねショタとかおにロリとかの年の差設定も好きなので、他の方との差別化のために、そういう設定で漫画を描いた方がいいのでは…と思っていたところが少なからずありました。
でも、そういう特殊設定に対するキャラの葛藤などを描くには、まだまだ技量が足りないな、と実感しました。
5月末、3回目の出張編集部に持込した時、前回ほど厳しい指摘は受けなかったのですが、キャラが薄いと何人かの編集者さんにアドバイスいただきました。
出張編集部の後、知り合いの漫画に詳しい方に相談したところ、7ページくらいの漫画で、キャラを立てる練習をしてみるといいとアドバイスをいただきました。
そこで、今回(3本目)のネームを作ったのです。
結果的にそのネームは、10ページになりました。
(自分に自信のないヒロインが、人の役に立ちたいと献血に行ったら、献血ルームでイケメン吸血鬼(もちろん正体は隠してる)が働いており、血を吸わせて…と求められ、承認欲求が満たされ、ついでに恋もはじまりそうな予感…という内容)
4回目の出張編集部では、今までになく「分かりやすい」と褒められたのです!
シンプルすぎるくらい、シンプルに。
それが私のネーム作りから得た教訓です。
次のステップは、原稿にすること。
そのために、しつづけなければならないこと。
それは、インプットです。
YouTubeでも、漫画講座でも、商業漫画を読むでも、トレースしてみるでも、なんでもいい。
学び得たことをアウトプットする時に、「なぜ」「どうやって」やるのかを事前に把握しておかないと、絶対に遠回りになるからです。
実際に手を動かすのはとても大事だし、手を動かさないと、一歩も前に進めない。
けれど、やりかたを知っているのと知らないのでは、効率が全然違うと思うのです。
若い人はがむしゃらにトライする時間があるのだろうけれど、私は結構イイ年なので、何をするでも効率的に作業をすすめたいのです。
(仕事でも何でも、効率化は大事)
時には失敗して経験を積むのも、アリだと思います。
でも、回避できる失敗なら、回避した方がいい。
初心者には難しい漫画家制作ですが、先人の知恵が沢山公開されているので、YouTubeや漫画講座などを活用できる優しい環境でもあります。
私はこれからも貪欲にインプットし続けます。
YouTubeで参考になった動画については、また別の機会にシェアしたいと思います。