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めざせ、漫画家!!:ネーム編①

「漫画家デビューし、大好きな漫画家先生の連載作品と同じ雑誌誌面に載って、その号を生涯の宝物にしたい」


今回は、そんな大それた目標を立ててしまった、私、友川悠の軌跡についての話です。

一番古い記録は、2024年3月末に、フォロワーさんへ送ったLINE。
古いと言っても最近ですが、内容は、描こうとしていた漫画の設定キャラの相関図の画像です。

つまり、その直前に設定を考え始めた(ネタ出しをし始めた)ということです。

なんとなくネタ出しのようなものを始めたきっかけは、いつもふわふわ頭の中に浮かんでいる想像上の設定が、そのまま消えていくのは寂しいなと思ったから。

思いついた設定やキャラの特徴を、スマホのメモに記録してみることにしました。

イメージがふわふわ浮かんでくるのは、通勤電車の中と、お風呂の中。
だいたいこの2パターンです。

メモが溜まってくると、それらのピースをひとつの物語に組み立ててみたくなりました。

これまで二次創作で小説は大量に生産し、オフ本にもしてきた私ですが、起承転結を考えたことは、一度もありません。
(それを人に言うと、色んな意味で、ものすごく驚かれます。)

勢い任せに書きなぐることしかできません。
じっくり追究したり、筋道を立てて考えることが苦手なのです。

なので、苦手な起承転結はとりあえず気にしないで、ピースとピースを繋ぎ合わせて、漫画のプロットなるものを作ってみることにしました。

ふわふわしたイメージが形になって、メモに残るのは気持ち良いし、読み返すとわくわくするしで、通勤電車をたびたび乗り過ごしました。

そして、そのメモを、思い切ってフォロワーさんに読んでもらいました。

「えっ、凄い! 二次創作じゃなくて、オリジナルの話を考えてたんですか?」
と、驚かれていたと思います。

私も自分で驚いてました。
それまで、二次創作しかしてこなかった自分が、何もないところから物語やキャラを生み出そうだなんて、そんな大変なことを始めるなんて、と。

それから、ちょこちょこそのフォロワーさんにプロットもどきを見ていただくようになりました。

すると、そのフォロワーさんも、私に触発されたのか、少し後に「私もオリジナルのネームを描き始めました」とのご報告が。

そうして、私もネーム生活に突入しました。

私は絵を描くとき、iPad版クリスタを使用するので、ネームもフルデジタルで描きました。

スマホのメモ(プロット兼シナリオ)を、クリスタのストーリーエディタにコピペすると時短になると知り、実践してみましたが、ただの文字の羅列の時と、ネームにしてラフを描いたときでは、話の印象が変わってしまい、話の展開が違う方向へ転がるので、私にとってはあまり効率がいいとは言えませんでした。

その理由は、今から考えると、プロットの段階で、ちゃんと「描きたいこと」や「テーマ」が絞られていなかったからだと思います。

そんな、考えなしな状態で描き始めたネームは、63ページになりました。

できたネームを、どうするか。
誰かに見てもらいたいという欲が出る。

出張編集部の存在は、二次創作をしていたので知っていましたし、その時点で、私はすでに一度持込の経験がありました。

初めての出張編集部への持ち込みは、「岩元先輩ノ推薦」の二次創作のネームを描いたので、それを見てもらおうと気軽な気持ちで参加しました。

結果は、まぁ、あれです。
内容も薄いし、ネームだし、やはり編集者さんは、オリジナル作品が読みたいのだなぁと思いました。

なので、今回はオリジナル作品だし、きっと色んなアドバイスがもらえるに違いない!と意気込んで、5月初旬、出張編集部に参加しました。

そして。
結果的に、どの編集者さんからも、同じことを言われました。

・設定を詰め込み過ぎ
・〇〇の設定はいらない
・作者が何を言いたいのか分からない
・場面展開が多すぎ

とある編集者さんには、こうも言われました。

・これは漫画っぽい何かだと思う

言われた瞬間は、なるほどそうか、と思いました。
でも、帰った後に、じわじわ効いてきました。

一緒に出張編集部に参加したフォロワーさんは、世界観がいい等と褒められていたのに、私はなにひとつ褒めてもらえなかった。

仕事の後、帰宅して、食事とお風呂を済ませたら、本も読まずアニメも見ず、ネームを描いていた自分が、かわいそうで堪らなくなって、落ち込みました。

編集者さんたちは、改善した方がいいところを、真摯に優しくアドバイスしてくれました。
でも、私はそのアドバイスを受け止める心の準備ができていなかったのです。

的確なアドバイスが、刃のように私に突き刺さり、自分自身を否定された気持ちになりました。

何もかもが嫌になり、すべてのやる気が消失しました。

そこで、助けを求めた私を支えてくれたのが、前述のフォロワーさんと、フォロワーではないけれど、時々DMでやりとりする、すごくお世話になっている方です。

完成させたことだけでも凄いことだと、手放しで褒めてくれました。
救われました。

頑張った自分は、かわいそうなんかじゃない。
内容はともかく、ひとつの物語を完成させた自分は凄い、と認めることができました。

また、頑張ってみよう。
いただいたアドバイスを参考に、もう一度やってみよう。
そう思えました。

だから、漫画の──ネームのことを、もっと勉強しよう。
そう思いました。

Twitterで流れてきたツイートが、目に入りました。

「私はネーム講座を受けたから、演出に自信が持てるようになった」

私も、自分で自信がもてる、何かが欲しい。
ならば、このネームの講座を受けてみよう。

そう思って、次の講座がいつ開催されるのかを調べて、すぐに申し込みをしました。

受講したのは、こちらの漫画塾の対面講座「ネームを強化!漫画を盛る演出講座」です。

3時間の講座でしたが、疲れることもなく、あっという間に時間が過ぎました。

なるほど、そうなのか。
目から鱗のお話ばかり。

演出の大切さ、考えることの重要さ。
キャラや設定を印象付けるために必要なテクニック。
構図の工夫と魅せ方のポイント。
間の取り方。

受講してよかった。
これに尽きます。

本当は、紹介したくなかったです。
この講座を受けた人は、もれなく演出力が向上して、ライバルが増えるから。

でも、私はとても感謝しているので、感謝の気持ちを込めて、ここに記録します。

フォロワーさんに、次に描いたネームを見てもらった時、「すごく読みやすくなってる」と言われました。

何の努力もしていないのに、気を付けるポイントが変わっただけで、ネームが変わるんです。

きっと、ある程度画力のある方が受講したら、さらに力が増しているはず。
実際、読切デビュー後の方も受講されていて、受講後とても満足されていました。

それほどに、すごい講座です。
気軽に申し込める料金ではありませんが、私は高くないと思っていますし、なんならもう一度受講したいです。

めちゃくちゃ勉強になりました。
感謝しています。

フォロワーさんに構図力を褒めてもらえるようになったのは、この講座のおかげであることは間違いありません。

そうして、次のネームを作るべく、新たなネタの整理にとりかかったのです。

(つづく)






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