不祥事問題、働く側から見えること
まず私自身は良い社員とは言えないだろう。他の職場を転々としてこの会社も派遣紹介からスタートした。今も契約社員の立場である。それまで自分の生き方に真剣に向き合えられなかった。今頃になって周りが見えるようになって考えられるようにはなったが大きく時が経ってしまった。
そんな私の文章で良ければお付き合い頂きたい。
先日、会社で意見交換を行った。
事前に資料を読む時間を設け今までなかったような対応であった。
時間にして4~5時間。読んでいる時間が操業を停止した。
※資料は一般公開されている
https://www.nikkeikinholdings.co.jp/news/news/common/pdf/p2023032903hd.pdf
不正は当然許されることではないが10年以上こちらの関連会社で働いた経験から見えることもあると思い拙い文章ではあるが書いてみた。私も偏見もあるだろうが末端で働く側から見たものとして呼んで頂ければと思う。
資料の内容は大きくまとめると3つに分かれる。最初は会社の紹介、事業内容、製品の加工に関するもの。次は不正の内容の詳細、一つ一つ詳細とその後の対応について書かれている。そして最後に不正がどうして行われたのか、また会社内での意見などがまとめられていた。
資料に書かれた会社への意見としての内容は自分としてもある程度納得できるものであった。それでも一応自分の言葉で記載してみようと思う。
今私が担当している仕事は前任者が突然辞めることになり気付けば自分がそこを受け持つことになった。前任者と一緒に仕事をしていた期間は記憶に間違いが無ければ2~3年くらい。最初に言ったとおり私は仕事を転々としていた。今の工場の勤務は2回目で本格的な金属加工の仕事に就くのは初めてである。高校も普通科で技術の専門の知識は無かった。主な加工はプレス機を使うので高度な加工技術は必要ないかもしれない。とは言え慣れない工作機械の使い方を覚えなんとか今までこなしてきた。そんな自分が2~3年ベテランと一緒に仕事をした程度で必要な技術や知識を身につけられたのかと言えば当然言えないいだろう。当然危ない思いもしたし今まで大きな事故が無かったのが幸いである。
担当する製品の加工資料について過去に丁寧に作られた資料があったが、時間が経てば扱う製品も少しずつ変わってくる、その資料はほぼ見ることはなかった。また前任者が資料を残してくれたが会社で作成した者ではない。簡単にファイルにまとめられた程度のものである。その資料もだんだん不要になり今は経験と記憶を頼りに作業している。
私が加工していた製品は動力部に関わる繊細な部品ではないが、今まで作っていたものが正しく加工されたのは正直分からない。入社当初から加工に関する資料を社員どうして詳細に確認することがあまりないからである。
(ここで言う資料とは制作する製品の仕様について確認する簡易図面などではなく、取り引きを開始した時にお客さまと交わした仕様に関する詳細な約束ごとなど)クレームが入らなければ問題無いとしていた。
教育に関する時間は設けている。しかし内容は仕事として基本的すぎる内容と安全面に関するものばかり。もちろん大切ではある。基本ができていないから、また怪我に繋がりそうなことがあったから会社としても時間を設けて行ったのだろう。その都度仕様が変わるので製作に必要な最低限の図面の資料は手元にくるが、取り引きを始めるにあたり必要な資料例えば納入先との詳細な取り決めごとなどが、どのような内容になっているのかの説明を受けたり話し合うようなことは記憶にはない。
自分に非がないとは言えない。仕事は自分から聞くことであるから、それをしてこなかった責任はある。ただ、何を知れば良いのか分からないというのもあった。
資料を読んで感じたことは同じようなことがおそらく他でもあり、それが重大な部分で明らかになったのだろうと。調査の内容をみると不正はかなり前から起きていた。同じ労働者が常にいる訳では無い。人が変わることで必要な情報が伝えられないまま過ぎた結果と思った。
今回を機に会社がどのようになっていくのか、まだ始まったばかり注視していくしかない。自分も今後どのようにしていくのか気を引き締めていかなければならない。