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月神や月を象徴する神々まとめ

月神や月を象徴する神々も、世界中の多くの文化で重要な存在として崇拝されています。また、月は、夜、闇、時間経過、女性の周期、豊穣、死と再生などを象徴します。
今回は、様々な文明における月神のご紹介です。

1. 古代エジプト

  • ホルス(Horus): 天空神ホルスは、月と太陽の両方を司る存在として知られており、ホルスの片目は太陽、もう片目は月を象徴します。「ホルスの目(ウジャトの目)」は、月の満ち欠けを表し、守護や再生のシンボルとされています。

  • トト(Thoth): 古代エジプトの知識、魔法、月の神です。トトは、月の周期を計測し、時間を支配すると同時に、夜の光として知恵をもたらす神とされていました。彼は再生と秩序を保つため、月を象徴する重要な神とされています。

2. メソポタミア

  • ナンナ(Nanna)/シン(Sin): シュメールの月神ナンナは、アッカド語ではシンと呼ばれ、月そのものを象徴します。ナンナ(シン)は夜を支配し、月の周期とともに時間の流れを統治しました。農業の季節や潮の動き、自然の循環と関連づけられ、再生や豊穣のシンボルとされています。

3. ギリシャ・ローマ

  • セレーネ(Selene): ギリシャ神話の月の女神で、夜の空を銀の馬車に乗って駆ける姿で描かれます。彼女は夜を優雅に照らす存在として崇拝され、月そのものの象徴でもあります。

  • アルテミス(Artemis): セレーネとともに月を司るギリシャの女神で、狩猟と自然の守護者でもあります。アルテミスは、新月を象徴し、女性の保護者として崇拝されました。

  • ルナ(Luna): ローマ神話における月の女神で、ギリシャのセレーネに対応する存在です。夜空における月の光と静寂を象徴し、時間の経過と秩序を司りました。

4. 北欧

  • マーニ(Máni): 北欧神話における月の神で、ソール(太陽の女神)の兄弟として登場します。マーニは夜の空を駆ける神であり、時間を測る役割を担っていました。彼もまた、終末の日(ラグナロク)において運命を迎える存在とされています。

5. ヒンドゥー教

  • チャンドラ(Chandra): ヒンドゥー教における月の神で、または「ソーマ」とも呼ばれます。チャンドラは美と知恵の象徴であり、彼の月光は自然と生物に影響を与える力を持っています。月の満ち欠けは、生命のサイクルや豊穣と結びつけられ、夜の時間を支配しています。

6. 日本

  • 月読命(つくよみのみこと): 日本神話における月の神で、夜の世界を司り、時間の進行や自然界の秩序を保つ役割を担っています。

7. インカ

  • ママ・キラ(Mama Quilla): インカ文明における月の女神で、太陽神インティの妻とされています。ママ・キラは夜の守護者であり、女性の保護者として崇拝されました。また、月の光はカレンダーや儀式の指標としても重要視されました。

8. アステカ

  • コヨルシャウキ(Coyolxauhqui): アステカ神話における月の女神で、夜の空と関連する存在です。コヨルシャウキは戦争の神ウィツィロポチトリとの争いの象徴でもあり、アステカの世界観においては、月と夜の秩序に関連する重要な役割を果たしました。

9. ケルト

  • ケリドウェン(Cerridwen): ケルト神話における月の女神で、魔法や知恵、豊穣を司る存在です。彼女は生命と再生のサイクルに関連し、夜の光としても重要な存在とされています。

まとめ

月神や月を象徴する神々は、どの文化においても夜の光、時間の流れ、再生、神秘の象徴として重要な存在とされています。
月はその規則的な満ち欠けや夜空を照らす力によって、世界中の神話や宗教で神聖視され、多くの神々が月に関連して崇拝されています。
それぞれの神々は、月の異なる側面(時間、豊穣、女性性、秩序など)を表し、文明ごとに独自の特徴を持っていますが、共通して月を中心とした神格化の伝統が広く見られます。

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