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秋はなんだか無性に映画館に行きたくなる、という話。

秋はなんだか無性に映画館にいきたくなる。ぷらぷらと映画館にいって、チケットを買って、どでかいポップコーンと7アップを購入(映画といえば7アップなんだけど、そんなことない?映画館でしか買えないイメージがある)予告からダラダラ見て、本編。途中トイレに行きたくなって、盛り上がりシーンを見逃さないようにタイミングをみて席を外す。

ラストのエンドロールは苦手なんだけれども、もしかしてエンドロール後におまけがあるかもと思って席は立たない。おまけもなにもないまま劇場は明るくなり、みんなばらばらと帰っていく。

想像しただけで、最高。

何故こんなにも心を惹かれるんだろうと、ふと考えてみた。映画はもちろん大好き。展開される物語に飲み込まれて、別世界に強制転移される感覚は多くの人が経験していると思う。最高の瞬間だ。

でもね、きっとそれだけじゃない。こうやって秋に(寒くなる時期に)映画館にいきたくなるのは、過去に体験した特別感や非日常的な感覚が映画館に結びついているからなんじゃないかと思う。

私の子どもの頃は、そんなに子ども向けの映画はやっていなかった。ドラえもんだとか、ドラゴンボールだとか、そういうアニメが中心。ただ、親が映画好きということもあって、子どものころから大人向けの映画に連れていってもらっていた。親の仕事が少し落ち着く秋口に。

子どもにとって別世界に連れて行ってくれる映画館はわくわくする特別な場所だ。そのくせ劇場は暗くて誰の顔も見えない、ドキドキする恐怖の場所でもあった。感情を揺さぶるのにこんなに最適な場所はない。しかもそこに、絶対的な安心感を与えてくれる家族がいる。好奇心と恐怖心と安心感。安心しながら特別感と非日常感がすべてが味わえる場所が私のイメージする映画館だ。

私は子ども時代の体験だけれど、人によっては初めて友達だけで映画を見に行った時、初めてのデートなどのノスタルジックな思い出を映画館に付与している人は多いのではないかな?(時期もそれぞれに)

私が秋口に映画館に恋焦がれてしまうのは、きっとこの体験を感覚的に思い出したいから。あのしあわせな時間を追体験したいからなのだろう。

こんなことを書いていたら映画に行きたくなってきた。お!気になっていた「アット・ザ・ベンチ」11月15日公開なのね。いってみようかな。映画そのものを楽しみつつ、あのころの特別感と非日常感を味わいに。






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