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土の香りに包まれたくて

残業を終えて電車で帰宅する。四ツ谷駅で乗り換えのためにホームに降りると、ある香りがマスクの隙間から入り込んでくる。

それを僕は「土の香り」と勝手に名付けている。

急な雨でアスファルトや乾ききった土が発する匂い。あるいは水分を含んだ土から立ち上がるような匂い。これが小さな頃から大好きなのだ。だから通り雨なんかは興奮する。この香りがする可能性が高いからだ。

今日なんかは東京も結構の気温になった。30度近くまで上がっただろうか。それと併せて湿度も高い。

「おっ、夏っぽい空気だ。」

会社のビルを出た時に感じた空気感に、これからくる鬱陶しく過ごしにくい季節への嫌気と、好きな香りが感じられる期待感の二つの感情が入り混じった。

この空気と香りの先に浮かんでくるのが、

「森へ行きたい」

という気持ち。
高い湿度にも関わらず、己を浄化してくれるのではないかと思うほどの清々しい空気をたっぷりと抱えた森の中へ飛び込みたいのだ。



「虫は多いし、汗でベトベトするし、足は汚れるし…」

なんて事がすぐさま頭に浮かぶようになってしまったのはいつからだろうか。行って帰ってくる労力や時間を計算してしまうようになったのはいつからだろうか。

目に入るもの全てに興味を持って飛びついていたあのみずみずしさは、いつから減って来たのだろうか。

やっぱり「子ども」への「原点回帰」を求めたい。原点でもあり終着点でもあるようにも思えてくる。

始まったばかりの一週間だけれど、僕は異常に土の香りを求めています。そんな月曜日。

ともですっ、最後までご覧頂き本当にありがとうございます^^