【スポーツトレーナーインタビュー③】駅伝、バスケ、整形外科、専門学校!多方面で活躍するトレーナーの働き方とは
トレーナーインタビュー第三回目は大学駅伝チームや女子バスケ、整形外科勤務に専門学校非常勤講師など多方面で自分のスキルを発揮されている椛山トレーナーからお話を伺いました。
プロフィール
お名前:椛山祐輔
年齢:34歳
資格:柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
今はどういった働き方をされているのですか?
メインの活動としては東京経済大学の駅伝チームのサポートと整形外科でのリハビリテーションになります。1週間のうち半分ずつくらいでしょうか。
そこを基盤としながら、都立高校の陸上部のサポートを週に1、2回行い、それに加えて大学の女子バスケチームのフィジカルトレーニングのサポートを月に2、3回しております。専門学校の非常勤講師に関しては依頼された時にスポットでお手伝いしております。
職場によってサポート内容は異なるのでしょうか?
はい。場所によって求められるものが違うのでそれぞれにあったサポートをさせていただいています。
具体的には東京経済大学では故障者のケアやリハビリテーションといったアスレティックトレーナー活動をしており、故障の原因を明らかにして故障しない体づくりをサポートしております。また、夏場は貧血になりやすいので水分の取り方や貧血に対する知識講習なども行っています。
整形外科に関しては想像通りで、怪我で来院された方の復帰までのリハビリテーションを行い、女子バスケチームでは、ケアやリハビリではなく、ウェイトトレーニングといったフィジカルトレーニングを担当させていただいております。
都立高校でトレーナーがいることは珍しいのですが、相手が高校生ということもあり、主体的に自分で考えるトレーニングや自宅などで自分で出来るトレーニングを教えてあげています。あとは、自身も陸上をやっていたので半分コーチのような役割も担っています。
働き方としては、都立高校は東京都は先生の負担軽減のために外部指導員枠があるためその枠で有給で働いており、その他は業務委託契約になります。
椛山さんはどういった経緯でトレーナーを目指されたのですか?
自分はずっと陸上をしてきて、大学は経営学部の経営学科に通っていました。4年生になって就活をした際にスポーツメーカーなどを考えていたのですが、何か違うなーという思いがありスポーツに関われる職業を探していたらトレーナーを見つけました。
そこで大学卒業後、日本トレーニング指導者協会のJATIを一年間で取得できる学校に入学し、フィットネスジムで2年半ほど働きました。
その間に週末だけ母校の陸上部を手伝っていたのですが、そこでもっと体のことを知りたくなりATの資格をとると決めました。
現場で活動するにはATだけではなく医療系の国家資格もあった方がいいと思ったので両方を同じ場所で学べ、評判もよかった花田学園の柔道整復コースに3年通い、AT専攻科に2年通いATの資格も取得しました。
学生時代はどういったことをしていましたか?
自分の時間がある時は、とにかく人との繋がりを頼りに現場活動に出ていました。母校にも部活動指導員としていっていました。
学生だからこそ失敗は許される。資格を取って社会人になってから初めての現場だから失敗しましたは通用しないし、誰も助けてはくれない。そこはプロなので。
学校を卒業したあとはどこで経験を積みましたか?
一年間の専門学校を出てからはフィットネスジムで働いていました。
その後柔道整復師の専門学校に通っている時から整骨院でアルバイトしていて、3年経って、AT科に移るタイミングで非常勤にもかかわらず正規雇用してくださったのでそこで経験を積みました。
院によって、働き方の融通を効かせてくれるところとそうでないところがあるのでそういったところも就職先を選ぶ上では重要だと思います。
トレーナーとして意識している部分はありますか?
選手にとって一番大切なことにこだわることです。
例えば、独りよがりにならずに、得意分野をチームで役割分担することはとても重要です。トレーナーさんは自分のみている選手のサポートを一人で完結させたがる人が多いのですが、100ある仕事を全て自分でやることが選手にとってベストではなく場合によってはマイナスにもなります。
ドクターや理学療法士さん、あるいは自分が持っていない資格を持っている人など自分よりも選手にとって最適なアプローチを出来る人がいれば、部分的にその人に任せることも必要だと思います。
トレーナーとして強みだと思うことは?
陸上をやらせていただいているため、走る、跳ぶ、投げるといったシンプルですがもっとも根幹となる動作をしっかりと理解しサポートしてきたため、汎用性の高いサポートが出来ることです。
将来の目標はありますか?
やっぱり「日の丸を背負ったトレーナーになりたい」ですね!
これからトレーナーを目指す子達へ一言お願いします
「恥を忍んででも外に出ろ」
わからないことを分かったようにしているのは後になってからすごく恥をかくことになります。
失敗できる学生時代だからこそ、色々の繋がりを作ってどんどん外に出ていくことが必要です。待っていても仕事はきません。
恩師や知り合いのトレーナーにどういうことがしたいか伝えて現場を紹介してもらうという主体性が大切で、それで断られることはないと思います。
最後に
いかがだったでしょうか?
「自分から主体的に外に出ていかなければ道は開けない事」「独りよがりにならずに選手にとってベストを選ぶ事」どちらも本当に重要な事だと思いますし、椛山さんが将来、日の丸を背負ってくれることへの期待が膨らみました!
それでは第四回もお楽しみに!!
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