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[travel note #29]タイからラオスへの移動

タイのチェンカーンだったかな。

そこからラオスのルアンバパーンまで、メコン川をボートで移動して入国する。

ボートには速いのとゆっくりのと2種類あった。

速いのはたったの6時間でルアンバパーンまで入れる。

ただ、その分ボートが毎回水面と衝突して、お尻の下からハンマーで殴られる感覚が5秒に1回襲われるそうだ。笑

僕は腰痛もあったので、2日間かけて移動するゆっくりなボートを選択した。

1日8時間、2日間かけてメコン川を流れる旅が始まった。

「川」と言っても、端が見えないほど幅のある広い川なので、道中どでかい大きな岩がいくつもあったりして、海を渡ってるんじゃないかって錯覚を起こしそうにもなる。

また、木だけで作られたどうにもモロそうな小さな船を手ごきで川を渡ってる漁師を発見し、いまだにこんな生活をしている場所があるんだって興奮もした。

ボートはとてもゆっくりと進み、ボート内の人々もかなりのんびりとしていた。

みんな話し合ったり、お酒を飲んだりして、陽気な旅だった。

1日目、名前もわからない村に到着して、僕たちは適当に宿を探すことになった。

港にいたお引きについていって今日の宿を決める。

村の中を歩くと、夕暮れにもかかわらずどこも電気をつけておらず暗い感じだった。

どうしたのかと聞くと、今は停電中なんだと。

しかも何時に復旧するかわからないという。

宿でチェックインを済ませた後、オーナーは一人1つ蝋燭を持たせた。

それを電気代わりに使って欲しいといった。

僕はなんて素敵な旅なんだって思った。

村の中を散策してレストランに入っても、店内は真っ暗で。

ここでもオーダーした料理と一緒に蝋燭が届いた。

蝋燭の小さなオレンジ色の灯火だけで食べるご飯もまた趣があって僕は楽しめた。

次の日朝9時に村を出発して、8時間かけてようやくルアンバパーンに到着した。

もうこの頃になると、船内の誰も元気が残っておらず、乗客は静かにぞろぞろと港に降りていった。

ルアンバパーンのボート乗り場に到着したのが夕方頃でちょうど陽が沈みかかっていた。

これでもかと言うくらいの濃いオレンジ色の太陽は目で確認できるほどで。

あたり一面をオレンジから黄色に染めていた。

本当に本当に綺麗で見たこともない夕日に目が奪われた。

太陽が山に沈み切ると、僕達は我に戻り、宿探しの旅へと戻った。

僕はここでも一人のお引きに案内してもらい、宿を決めた。

今日はシャワーだけ浴びてさっさと床についた。

8時間2日間のボート旅は、知らない間に相当の体力を僕から奪っていたようで、その日はベッドに倒れるや否や、知らないうちにスッと泥のように眠り込んだ。


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