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魔法唱女エミュレート全曲解説 後編

皆様こんにちは、幡野です。
先日、M3秋2021新譜『魔法唱女エミュレート』全曲解説 前編を投稿しました。
まだ読んでない方はこちらよりぜひご覧ください!

では後編、いってみましょう!

MDE104『ll:MöBIUS:ll』

作詞:幡野智宏
作編曲:森口大史
歌唱:TwinS starring 蛯名めぐみ
楽曲オーダー:EDM系のサウンドで、耽美で陶酔感のあるダンスナンバー。舞踏会的な。
背景:キャラソンその3。メビウスと読みます。深夜4時に決定しました。ロゴみたいになっていますが、いろいろと意味を込めているのでぜひ読み取ってほしい。

羽乃たちと同じ高校の先輩である姫廻絢華さんが変身する、いわゆる敵の魔法唱女って立ち位置のキャラクターの楽曲です。
不慮の事故によって喪った妹・雛菊をアバターとして顕現させて、ユニット"TwinS"を組んでいるという設定があったりします。コーラス等を歌っているのが妹ちゃんのイメージです。

〇作編曲について
森口さんもバンド出身という事でアニソン・ゲーソンジャンルに精通しているわけではないとおっしゃっていました。
ですが、先に着手してもらっていたMDE106のリズムトラックがとても良かったので幡野判断で適任と考え、お願いしました。
届いた曲聴いて「これじゃん!」って叫んでました。ベースがめっちゃかっこいい。
フルアレンジに向けての会議でも、私が提案した仕掛けについて積極的に取り入れてくださって非常にありがたかったです。おかげさまでエッチな曲ができました。

〇作詞について
作詞は幡野が担当。
敵キャラという立ち位置も含め、全キャラ中最も性癖を詰め込んだキャラだったので正直まとまるかが不安でしたが、フルアレンジを聴いた瞬間みるみるうちに書けました。こんなのはじめてー。
Dメロでの掛け合いの畳みかけとワードチョイスが特に気に入っているので注目してほしいです。
あと、ジャケットイラスト打ち合わせ時にデザイン担当の中川くんが出した「このふたりには手錠つけてエンゲージリングって言ってほしい」っていう闇のオーダーもCメロの美味しいところに取り入れました。

MDE105『.新世界』

作詞:蛯名めぐみ
作編曲:森口大史
歌唱:黑 starring かざみりか
楽曲オーダー:退廃的なイメージ、そして破壊と略奪をテーマにした楽曲
背景:キャラソンその4。本アルバムの黒幕、宇宙人・黑の楽曲です。
自分の住む惑星を救うために人間からエナジーを奪う計画を実行した、というキャラクター。独善的な正義は立場が違えば悪となってしまう悲しき存在として描いています。アルバム中では異質な楽曲となるように演出しました。

〇作編曲について
ひとりだけ完全な悪役、しかもボスという立ち位置だったのでとにかく「ダークな感じで」とお願いしました。平沢進的なコーラスだったり、Sound Horizon的な世界感だったりと際立ったジャンルをミックスしたようなオーダーでしたが、森口さんがばっちりバンドサウンドで纏めてくださいました。
Eメロまである、目まぐるしい展開とカオスを楽しんでほしいです。

〇作詞について
作詞はMDE104にてボーカルも務めてくださった蛯名めぐみさん。
設定を詰めていく中で二転三転したキャラクターである黑が持っている背景と苦悩を、多彩な語彙で見事に描いてくださいました。正直、私ひとりで作ったらここまでは出てこなかっただろうなと思います。
ラストEメロの歌詞は、黑というキャラクターとこの子に与えられたテーマが完全に昇華された一節となっているので、受け止めてやってください。

〇こぼれ話・よもやま
この曲の歌詞はそうとう早い段階でほぼfixしていまして、幡野が担当したMDE104の歌詞の振り切り感はこれにだいぶ影響されました。それほどまでにこの詞、オーラが凄いです。

MDE106『アンリミテッド∞レゾナンス』

作詞:幡野智宏
作曲:雲毛 編曲:青田圭
歌唱:友利羽乃, 藤代せつな starring 幡野智宏, 未知琉
楽曲オーダー:正反対の性格を持つ羽乃とせつなが、強敵"TwinS"を倒すために心と歌声を重ねて新しい必殺技を生み出すシーンで流れるバトル曲。
背景:バトルシーンの挿入歌をイメージした楽曲です。
主人公たちが強敵に追い詰められて「もうダメかも……」ってなった時になんやかんやあって心が通じ合って新たな力が覚醒めるアレです。もちろんデュエットです。

〇作編曲について
MDE103にてTHE・キャラソンを打ち出してくれた雲毛さんと、MDE102にて煌びやかでキャッチ―なアレンジを披露してくれた青田さんのペアに担当していただきました。
この曲は勝ち確曲にして処刑曲なので、とにかくイントロからパワフルでバチバチにしてもらいました。フルアレンジ良すぎて笑っちゃった。このコンピよく笑顔になれていいですね。
ちなみにリファレンスに出してないけど裏イメージはコズミックステイツ初変身です。伝わる人だけ伝わってください。

〇作詞について
作詞は幡野が担当しました。
今作品の総決算のような楽曲で、それに見合った内容を書かかなきゃいけないというプレッシャーに、数日のあいだ全然歌詞が出てこなくて苦しみました。
PCに書き溜めてきた今までの資料を全部読み返して、もう一度テーマに立ち返ったらそこに答えが見つかりました。今回のアルバムのテーマは全て書ききったので是非じっくり歌詞を読んでみて欲しいです。

MDE107『BRAND-NEW Notes』

作詞:かざみりか 作曲:中川公輝 編曲:青田圭
歌唱:かざみりか
楽曲オーダー:深夜アニメの走る映像で流れてる曲。大団円で終われる明るい景色。手を取り合って未来へ歩んでいく、みたいな。
背景:本作エンディングテーマ。
闘いは終わり、それぞれが日常へ帰っていく。色んな事があったけど、それを糧に明日へ向かっていく希望の歌。

〇作編曲について
本アルバムのCDジャケットデザイン兼mix担当兼、本楽曲の中川くんが綺麗に締めてくれました。
編曲の青田くんのこだわりも光ってます。歌詞からインスパイアされてアレンジを少々変更したとのこと。音色にも注目ですね。

この曲を作ってくれた二人が最も密接に会議していたメンバーだったこともあり、オーダーの意図を完璧に組んでくれて助かりました。いや本当にいつもありがとうね。連測通話時間10時間越えの絆は強いぜ。

この曲を聴いて、「いい話だった……」と余韻に浸っていただければ幸いです。

〇作詞について
作詞はボーカルも務めてくださっているかざみさん。
本作の締めということで、かざみさんには何パターンもプロットを作ってもらいました。
連日明け方になるまで何度も会議を重ねたのはいい思い出。マジセンキュー。おかげさまで良い歌詞になりました。
終わり良ければ総て良し!

Thank you for Reading!

二記事に渡ってながーい内容に付き合っていただきありがとうございます。
この記事が、皆様がより本作を楽しんでいただくための一助になっていれば幸いです。
よければ、全部読み終わった後にもう一度最初からアルバムを聴いてみてくださいね。

それではまた。

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