みなもと太郎さん 逝去
大好きな大河歴史ギャグ漫画『風雲児たち』を描いていたみなもと太郎さん逝去。長期休載してたから心配していました。
ご年齢的に完結は難しかろうと思っていたのですが、残念です。
https://digital.asahi.com/articles/ASP8M6VXRP8MUCVL016.html?iref=pc_ss_date_article
「幕末明治維新の漫画を」と出版社からオーダーされ、いろいろ調べた結果「幕末を描くなら関ケ原からかかないとだめだ」となって、本当に関ケ原から描いてしまったみなもとさん。解体新書のあたりは読みごたえ抜群でした。(これはNHKが三谷幸喜さん脚本でドラマにしましたね。)
解体新書に打ち込んだ杉田玄白が晩婚の末、待望の子どもが生まれたページは、涙なくして読めません。難産で母子ともに命はとりとめたものの、生まれてきた子は障害がありました。生まれてきてくれて良かったという様子で泣く玄白のコマに添えられた言葉に、みなもとさんの奥深さを感じます。(以下引用)
人生である
喜びもあれば
思いもかけぬ
宿命に
人は泣かなければ
ならない
しかし
苦しみを
乗り越えた
人のみが
人生の
尊さを
知るー
(引用おわり)
『風雲児たち』は自称ギャグ漫画ですが、これ以上にマジな歴史漫画はそうそうないと思っています。話がいろんなとこに飛んで、これまで知らなかった林子平、高山彦九郎、高島秋帆、村田蔵六も『風雲児たち』で知りました。
今は幕末篇で、ようやく龍馬と海舟が出会ったあたりで。
みなもとさんの描く薩長同盟、大政奉還、鳥羽伏見、戊辰戦争、読みたかったなあ…
あっちで幕末の人たちに直接取材して、もっと面白い『風雲児たち』の続きをいつか読ませてください。
ありがとうございました。良い旅を。