【ポッドキャスト#22】 エスパルスのスローガン PENETRATE問題について
番組名は、FOOTBALL & ENGLISH (毎週土曜更新)
どうやって聴けるの? Spotifyで聞く場合 (無料で聴けます)
= 携帯アプリでspotifyをダウンロードしていただくと便利です
= spotifyのアプリを携帯上で閉じた状況で聴けます
= 通勤、通学のお供にぜひ!(番組は約30分ほど)
J1の清水エスパルスが発表した2021年のスローガンが1月15日に発表されて以来、特に海外のツイッター上で物議を醸している。 スローガンは “突き破る”という意味を持つ「PENETRATE」という言葉。
公式サイト上では「目の前にどれほど大きな壁があったとしても、サポーターとクラブが一体となって自力で突き破り、新たなステージへと駆け上がる」と説明されている。
(注:1週間後の1月23日クラブ公式ページのツイートは削除されている)
PENETRATEという単語は、英語圏では性用語として使われることも多いことから、スローガンの変更を求める声が英語の公式ツイッター上でも上がっている。英語圏からは嘲笑の的となり揶揄の声も少なくない。 清水エスパルス側は発表したスローガンに対してどのような対応するのか注目が集まっている。(以上、番組内の日本語イントロ)
jリーグのスローガンとは?
jリーグのチームは1月中旬始動。スローガンは、新加入選手の発表時やユニフォーム発売と一緒に掲げられることが多く、マーケティング要素が強い。
中には、数年間のチームの方針を示すクラブもあるけれど、クラブによって様々だ。方針がぶれないクラブもあれば、毎年大きく意味合いが変わるクラブもあるのが現状。
ポッドキャストの番組でも触れたけれども、tkqさんのnoteの下記記事にスローガンについてが、よくまとめれている。(tkqさん、ありがとうございました!)記事のタイトルにもあるように、『スローガンを決めても 成果がでない』と痛烈な意見とがクラブに向けれている。tkqさんのサッカーに対する愛情や熱を感じることもできるので、スローガンに関心がある方はぜひ読んでみてほしい。
エスパルスの公式英語アカウントで発表されたスローガンのツイートには1000リツイート以上なされていて(元々のスローガン発表のツイートは現在削除済み)、いじりというか、英語圏のアカウントから笑いものにされてしまっている。エスパルスサポーターの方々にとって、決して気分がよいものではないだろう。
この話題を取り上げること、少し躊躇したのだけれども、面白おかしく放送するのではなくて、なぜ日本社会では英語表記の問題がしばしば起きるのか?(高島屋のSave the world from Kyotoも起きてばかり)を掘り下げることに重点を置いた。
たまたま今回はエスパルスのスローガン発表の際に明るみになっただけで英語表記や表現の仕方については、今後もぶち当たる問題なのではないかと思っている。
これは和製英語だから気にする必要はない、カタカナで読めばいい、日本文化はちゃんぽんでいい。と開き直るのだけではなく海外のファンとどのように向き合っていくべきなのだろうか?という見つめ直す機会になればいい。
ポッドキャスト番組を半年近く配信してきて、はじめて次の方向性が見えてきた。開始当初は、日本語と英語のハイブリットでサッカーの話題に触れながら英語の勉強に役立ててほしいと思ってきた(それは、今後も続けていくつもり)。最新のサッカー戦術や移籍情報よりも、興味はもう少し時間的なスパンが長い話題に切り替えてみたい。
そうなると、サッカー文化に目が向いていくのだろうか。日本のサッカー文化を英語と日本語で語る可能性がどこまであるのだろうかと試してみたい。
日本の文化は雑種文化である。いろいろなものが混じり合っている。それが日本文化のいわゆる手柄である。これを否定して、日本文化を世界に冠絶する純粋種の文化だと言い立ててみても得るところはない。それはむしろ英仏の純粋種文化に対する劣等感の表白に他ならない。 (日本習合論 内田樹 p6)
およそ何事につけても劣等感から出発してほんとうの問題を捉えることはできないのである。ほんとうの問題は、文化の雑種性そのものに積極的な意味をみとめ、それをそのまま生かしてゆくときにどういう可能性があるかということであろう。(加藤周一、『雑種文化 日本の小さな希望』)
“PENETRATE”.
Shimizu S Pulse announced their new slogan for season 2021 and the reaction on social media has been fierce to say the least.
The club explained the meaning behind the slogan on their website: “no matter how big the wall is, supporters and the club will work together to break it down.”
The official definition of the word “PENETRATE” is “to go through something”, however, the word is often used as sexual innuendo. I’m sure you can guess what that means!
As such, reaction from English-speaking J.League fans on Twitter was rough, with some going as far as to say they should rip it up and start again.
Many others have questioned: how on earth did they end up here?
---
サッカーと英語ポッドキャスト
日本語と英語でサッカーの世界情報についての話を聴いて、英語が学べるポッドキャスト。 これまでのエピソードは下記サイトから一覧を見ることができます。