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過去のブログから:R&Bの源流をたどる旅(2009年11月)


2006年から続けていた旅ブログ、サイトを引っ越した時に過去の画像が全部消えてしまった。そんなこともあって途中で立ち消えてしまっているが、どうしても埋もれさせたくない記事もある。そこでいくつか再編成してみた。これはそのうちの一つ。

2009年11月11日
さらにR&Bの懐へ、旅は続くのであります。

トゥペロからコットン畑を越えてクラークスデールへ。写真は、グランドゼロという、モーガン・フリーマンがプロデュースするクラブで。

ここは農地の中に年季の入ったレンガづくりのあばら家が点在、といった、すごいロケーションにある。

グランドゼロも外観は、悪いけど廃墟そのもの。

でも、一歩踏み入れると、中は若い人たちで盛り上がっていた。ほとんど地元の人らしく、

「この辺には楽しめるところってここしかないから」うんうん。超納得。

楽しみの選択肢は少ないほうがいいのかもよ?

そしてクラークスデールの日曜は、教会でのゴスペルから。実はこういう宗教的セレモニーが苦手なんだけど、 地域の黒人ばかりの教会は、私が思っていた日曜礼拝のイメージをあっさり覆してくれた。

まず、老若男女問わずみんな服が派手!

羽飾りの帽子のおばあちゃんがいたり、ネクタイしめた小さな男の子、聖歌隊の女の子たちのスパンコールがついたフリフリの服、

なんか、映画のワンシーンみたいでわくわくしてしまった。

映画のワンシーンといえば、あのジェームス・ブラウンみたいにシャウトする司祭は、本当にいるのだ。今の今まであのシーンは脚色だろうと思っていた。

教会とか、神社仏閣は静かに祈る場所と思っていたから、私のカルチャーショックはメガ盛り状態。

鼓膜が破裂しそうな大音響のシャウト&ソング。

ゴスペルに感涙、なんて書こうとしていた私は耳をかばいながら頭の中のデータを書き換えた。

でも嬉しかったのは場内唯一の異人種の我々を、遠くからありがとう~みたいにみんなに紹介してくれたこと、

「我々の文化を世界の人に伝えてほしい」と撮影を許可してくれたことかな。

ここも、教会とは言えど、ヨーロッパの都市にあるような教会の絢爛豪華さはなく、単なる掘っ建て小屋

なんだけど、人のぬくもりとパワーが伝わって心地いい。

こういう環境が、R&Bを世界に送り届けた背景なんだろうね。

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