息子のサッカースクールと元Jユースの私 ファイナル
前回の記事
これまで、
・Jリーグチーム系
・海外ビッグクラブ系
・有名選手プロデュース系
・フットサル/ビーチサッカー系
・大手独立系
・新興独立系
・学習塾新規事業系
という独自の分類でそれぞれのサッカースクールの特徴を分析してきました。
それぞれのスクールで一長一短ありますし、
個々のスクールで違うので、「どこが良いのか」
というのを判断するのは正直難しいです。
ですので、幾つかの判断ポイントをあげますので、皆さんのサッカースクール選びのお助けになれば。
※近年、増えていますが、差別化するのが難しいビジネスですね
■通いやすさ
公共交通機関を使用せずに通える場所にあるのは、大きなメリットと言えます。
移動時間が長いくらいなら、ボールを触る時間を
増やした方が断然良いです。
また、通いやすさという観点では、代替日の設定が可能かというのがあります。
家族の行事など、子供が小さいうちは特に発生すると思います。
また、屋外コートですと天候により活動できないこともありますので、体育館が理想的です。
■キットの出費は妥当か
ほとんどのスクールはスクールで使用する指定の
ユニやジャージなどの購入が必要となります。
キットの出費がないのは、「クーバー」くらいではないでしょうか。
入会費や年会費同様にキットを購入してもらうのも、彼らの収益源の一つです。
個人的には、サッカーができる格好であれば、
本当はそれで十分だと思います。
■会費は妥当か
海外ビッグクラブは比較的月額の会費が高い印象を受けます。
ただ、費用が高いからと言って、指導の質が大きく違うかと言うと、そうではないと感じます。
■子供が楽しめそうか
これが一番重要かと思います。
コーチとの相性はありますし、楽しかったと言える様なスクールであれば、行き続けられます。
また、スクールによって、通う子供のサッカーレベルの高低があります。
高すぎると楽しめませんし、一方で低いと感じる場合、上手くなるチャンスを摘んでしまうことになります。
高すぎず、低すぎず、ちょうど良いレベルを選べると良いと思います。
■人数はちょうど良さそうか
コーチ1名で8~12人程度が妥当な数でしょうか。年長以下の幼児であれば、6~8人程度ですし、小学生低学年だと、8~10人くらいかなと思います。
※コーチをしていた経験ですと、本当はもっとコーチの人手がほしいのですが、スクールという営利事業では人件費的側面から増やすのは難しいでしょう
また、昔、ブラジルの育成のプロフェッショナルの方から聞いた話ですが、
年代に応じてゲームの人数(コートやゴールの大きさも)を調整しているようです。
U-7(小1)であれば、3対3 or 4対4、U-9(小3)であれば、5対5くらいだそうです。
現在は日本でも小学生年代であれば8-8がメインになりました。
ただし、高学年であれば、8対8でも良いですが
(コートはサッカーのハーフサイズ)、
低学年や中学年で8対8は多すぎるというのが持論です。
少し逸れてしまいましたが、練習の人数が少なすぎると、切磋琢磨する仲間がいないので、加入は気を付けた方が良いと思います。
また、多すぎる場合もボールを触れる機会が時間内で十分にあるかを見極めた方が良いです。
ゲーム形式ですが、スクールではフットサルコートを使って展開している
ケースが多く、狭いコートになってしまいます。
その際に、狭い上に6対6や7対7などでやってしまうと、もはやサッカーではなくなるという感覚です。
ゲーム形式はコーチとしては楽なのですが、そこに工夫が入っているかは、確認してください。
■異年齢の幅は適当か
時間や場所の制約で仕方ないのでしょうが、スクールの中には、U-9(小3)、U-12(小6)という切り方をしているところがあります。
ドリブルやキックという対人要素が少ない状況であれば、問題はありません。
一方で、2学年上の子とのゲームや対人練習となった場合、
・体格が違い過ぎて、怪我に繋がるリスクがある
※この辺は体格で分けるフォローをしているスクールもあると思います
・ゲームの時に学年が上の子がボールを持ちすぎる特に、U-9くらいですと、まだ子供たちの理解度が低いため、個人プレーに走る要素が強いです。
その際、小1の子供が小3の子供たちに交じって、有意義な練習ができそうかというのは確認ポイントです。
基本的にはU-6(年中、年長)、U-8(小学校低学年)、U-10(小学校中学年)、U-12(小学校高学年)という構成が多いと思いますし、妥当かと思います。
■ゲームの際に、大人が混じったとしてもやりすぎていないか
ゲーム中にコーチが混じることは良くあることです。その際にちゃんと脇役に徹しているか、必要以上に介入しすぎていないかは確認してください。
あくまでも子供たちが主役です。
大人は見本を見せているつもりかも知れませんが、それよりも、子供がタッチすることの方が、
子供たちの上達に繋がります。
サッカーのコーチは、サッカーをすることも大好きなので、ついつい、触りすぎてしまうことが多いです。
中学年代くらいになれば、大人とプレーすることの意義は高いのですが、小学生や年長レベルですと、差がありすぎてしまうので、あまり得策とは言えません。
■終わりに
最近では、公園や放課後の校庭で子どもたちだけで遊ばすのが何かと難しかったり、サッカーができなかったりという理由で、スクールに通わせるというケースが増えているのではないでしょうか。
チームの中では、学校や地域のスポーツ施設を活用しているがために、近年の状況で一時的に活動がストップしてしまうことがありますが、スクールは民間のフットサル施設などが多いので、そうした状況を避けられる傾向があります。
参考にして頂きたいポイントをあげましたが、
選ぶのは本当に難しいと思います。
また、スクールの時間は60分前後なのですが、それだけではなかなか上達は難しいです。
風間八宏さんは、自主トレの質を川崎フロンターレの選手たちに求めていたようです。
全体練習の時間は60~70分と短い中で、その後の自主トレにどの様な工夫を選手たちがしているかを見ていたと仰っています。
キックやドリブルなどいくらでも上手くなる要素は存在しています。
スクールに行ったことだけに満足せず、自分からもっと上手くなる工夫をする子供が増えると、日本サッカーの基礎レベルはもっと、上がるのではないでしょうか。
また、スクールは時間が60分前後と限られているので、家でストレッチなどの準備運動を行った方が良いです。
体の柔らかさは基礎運動能力の向上や怪我の防止に繋がります。
皆さんのサッカースクール選びの参考になれば幸いです。