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【息子のサッカーを見て、見えてきたこと Vol.102】スペイン代表サッカーについて感じたこと

こんにちは!

EURO2024でのスペイン代表の優勝、そしてレベルの高いフットボールを展開したことは皆さんの記憶に新しいかと思います。

この夏はスペインにおける男子のA代表以外の試合を映像で見る機会があり、A代表と非常に似たフットボールが展開されていることを感じました。

私が見たのは、
・スペイン女子代表(オリンピックの対日本戦)
・スペインU-23男子代表(オリンピックの対日本戦、準決勝、決勝)
・スペインU-19男子代表(ヨーロッパ選手権決勝でフランスを下して優勝)
・スペインU-19女子代表(ヨーロッパ選手権決勝でオランダを下して優勝)
です。

いずれの年代もヨーロッパ、世界で良い結果を残しています。

彼らは基本的にはA代表同様、4-3-3を使って、ゲームを支配します。

似ていると感じたのは、
・ボールを支配する際には、距離感の良さ、常にパスコースが複数あり、中盤で失うことが少ない
・アンカーにはロドリまたはブスケツタイプの6番(背が高く、ボールを失わない)を配置し、攻守の起点となる
・サイドバックはカルバハルやククレジャタイプを配置し、クロスもできるが、ゲームもコントロールする
・失った際には、まずは即時奪回を図る(相手にミスを起こさせたり、前方にクリアさせたりする)
という点です。

4-3-3の前線の「3」においても、ニコ・ウィリアムやヤマルという超強烈なアタッカーではないですが、1対1で勝負し、クロスを上げるか、中にカットインする強さを持っている選手で構成されています。

ここから類推したのは以下の通り(私の仮説ベースです)。
①2008年と12年のEURO優勝、2010年のW杯優勝という黄金期はペップ・グアルディオラの構築したバルサ流サッカーに支えられていた
②この黄金期に少年だった世代が今は代表の主軸を形成している(影響を受けている)
③バルサのサッカーをスペインのサッカーとしてプレーモデルやポジションにおける選手像を定義していった
④各クラブのフィロソフィーはあるものの、成功モデルの一つという形で少年や少女に対して落とし込んでいった

結果的に、スペインにおいて各年代(男女問わず)で「質の高い」「ポジショナルプレー」が「再現性を持って」、展開されていると言えるのではないでしょうか。

各代表で共通して感じたのは、「ハーランド」「レバンドフスキ」「ケイン」「ロナウド」の様な得点を量産する9番(ストライカー)を置かず(いない?)、チームとして点を取れる選択肢(決定機)を作り出し、複数の攻撃の選手がゴールを挙げる形を作っている点です。

これはシャビ・アロンソが率いた23-24シーズンのレバークーゼンでも同様でした。

また、日本では「止める・蹴る」がフロンターレの躍進とともに世間を賑わせましたが、スペインを見ているとそれができて当たり前であり、その先(攻撃局面でどこにいいるべきか各選手が理解している)で戦っているという印象も持ちました。

以前、東京オリンピックの時に田中碧選手が「デュエルだの戦うだのは彼らは通り過ぎている。チーム一体となってどうやって動いて、勝つかに変わってきている」と話していたことを何度か取り上げていますが、個人的には彼らがなぜそこにいられるかを示していると感じます。

スペインの全体的な躍進は「高い技術」と「グアルディオラ的フットボールへの高い戦術理解」に基づいていると私は考察しています。

ちょうど同様の見解を中村憲剛さんも示されているので、参考にリンクを貼っておきます。


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