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【息子のサッカーを見て、見えてきたこと Vol.52】デゼルビの面白さ、奥深さ

こんにちは!

三笘選手で注目されるブライトンですが、私は最近、このチームの監督にはまっています。

イタリア人監督の名前は「ロベルト・デゼルビ」。1979年生まれの44歳の監督です。

彼のキャリアを振り返ると、選手としてはイタリアのセリエAでは、1シーズンのみ(出場は3試合)、ほとんどをセリエBやCで過ごしたそうです。

監督としては、イタリアのアマチュアクラブでキャリアを始め、セリエCやセリエAの下位クラブを率い、その後、サッスオーロというプロヴィンチャで結果を残し、ウクライナの強豪シャフタール・ドネツクの監督になりました。ただし、ロシアの侵攻により最初のシーズンが途中で打ち切られ、そのまま退団となりました。

2022年のシーズン序盤でブライトンで監督交代が発生し、ブライトンの監督に就任しました。

就任した際に選手が感じた印象がNumberで記載されています。

『今となっては恥ずかしい話だが、監督としてのロベルトのことを全然知らなかった。』アダム・ララーナ

Number 1075号 ロベルト・デゼルビ「カルチョの異端派はブライトンをどう操ったのか」

なぜ私がこの監督に注目しているのか。それは観ていて面白いサッカーをしているというのも大きな理由ですが、ブライトンの経済規模も関係しています。

以下の記事によると、ブライトンの選手年俸総額は下から3番目。

プレミアリーグですと、マンチェスターシティが注目を集めていますが、世界一の監督(グアルディオラ監督)×世界有数の選手層(給料ランキングでは上位3位以内)により、魅力的なサッカーを実践している印象です。

一方で、ロベルト・デゼルビは限られた予算の中で、ヨーロッパリーグの出場権を獲得しました。(結果6位でフィニッシュ)

三笘選手の爆発的なサイドの突破力が注目を集めていますが、監督にとっては大きな武器の一つという位置付けです。

この武器を活かすためにどの様な展開を行うかがデゼルビ監督のサッカーには凝縮されています。

そもそも私もそうでしたが、イタリアという国の印象は「カテナチオ」「守備が堅い」「1-0の美学」という守備偏重というのが一般的です。

一方で、デゼルビ監督は"ジョキスタ(プレー至上主義者)"と呼ばれ、リスクをおかすことを厭わないスタイルで注目を集めています。

グアルディオラ監督はブライトンに対して、「プレミアリーグのヒエラルキーを変えつつある」と賛辞を送っています。

戦術の話はまた、次回以降に回したいと思いますが、少しデータで昨シーズンを振り返りたいと思います。

まずNumber 1075号の記事によると、前シーズンと比較するとスタッツは以下通りです※順位はプレミア内、()内は21-22シーズン
・ゴール数:72点/4位(42点)
・シュート:613本/1位(489本)
・パス:21280本/3位(18835本)
・ロングパス:1710本/20位(2182本)
・クリア:412回/19位(684回)

また、昨シーズン、プレミアリーグではデゼルビ監督は32試合を指揮しました(デゼルビ監督のレッドカードはカウントせず)。
1試合当たりの平均ポゼッションは62.4%、枠内シュートは6.25本(総シュートは16.6本)でした。

また、面白いと感じたのは、相手にポゼッションで上回られたのは2試合のみ(チェルシー戦とマンチェスターシティ戦)。ちなみにマンチェスターシティは昨シーズンのプレミアリーグで、ポゼッションで上回られたのはこのブライトン戦のみでした。

ここからポゼッションの高いチームを作る監督だというのが見えてきます。ただし、なぜボールを保持しているのかを考えると、よりデゼルビ監督の奥深さが見えてきます。

次回は、この点を掘り下げていきます!

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