バルセロナの貧困について思うことを書きます。
こんにちは。バルセロナ在住のtomobcnです。
外出禁止が始まって2か月。一時期の深刻な状況を脱して、少しずつ日常を取り戻そうと、政府は段階的な緩和措置を出しました。
分かりやすくまとめられている方がいらっしゃいました。緩和措置の内容を知りたい方は読んでみてください。
さて、昨日とある記事で、バルセロナの貧しい地区・ラバル(El Raval)という地域で、この状況下で過酷な状況におかれている人たちのことが書かれていました。
スペイン語を読むのがまだまだ大変で、分からない言葉もたくさんあるので、細かな説明は避けます。。スペインの情勢や社会のことをきちんと分かるようになりたいと思いながら、まだまだ道は長いですね。
話を戻して、その記事ではレストランで働いて、雇用契約も結んでいないため、政府からの補償も受けることができない人や、ビザがなく普段は路上で商品を売っていたがそれができなくなった人の話などがありました。
スーパーへ行くと毎日同じ人が座っていて物乞いをしたり、決まったところで決まったポーズや言い回しで、お金を求める人がいて、そんな人たちは今どうしているのかと気になることもあります。
バルセロナはまだまだ貧しいところで、平均月収も1000€(約12万円)程度で、その日暮らしをしている人も多くいます。
ただ、昨日読んだその記事見て感じたことが、こういった事態は予測していなかったとはいえ、契約書がないことで所得税を払わずに収入のみを得ること、ビザもなく不法に滞在していることを棚にあげて、補償だけを受けたいというところに少し疑問を感じました。
もちろん様々な人がいます。親が移民で戸籍もないまま育った人、ビザの取得をがんばったけど叶わなかった人、交渉しているのに会社が故意に契約書を結ばない人などなど。
でも、わたしもこの国に滞在しようと、学生ビザを取得するときはいろんな学校に問い合わせて自分の貯金を勘案して、どうすればよいか必死で考えました。今、事実婚のビザも全然進まないからスペインから基本的に出れないし、自分で出来ないこともあるから弁護士を探してお金を払いました。
貧しい人がいるからスペイン政府もベーシックインカムを導入すると考えてたり(これについては、その後動きはありませんが)、ビザの取得も厳しくしている反面、事実婚ビザなど他の国にはあまりない有効な方法もあります。
レストランなどの小さなサービス業を始めとして、スペインでは特にネグロ(negro:ブラックという意。契約書を結ばない雇用)が多く、日本でもこの手をしている店舗はあるかと思いますが、これが当たり前になっている部分もあります。
もちろん役所も監査に入って、摘発・罰金をとっていますが、どこまで追いついているのかが問題です。
モロッコ海峡をつたっての難民も多く、スリや空き巣も多い地域で、本当に貧しい思いをしている人はたくさん見かけます。でも、だからとってこれまでお咎めなく過ごし、備えをしてこなかった結果、補償のみを受けたいと強引な行動に出るところに違和感を感じます。
バルセロナで生活し、「わたしって真面目な日本人だな」と何回も思ったことがあります。スリが多いから街中で気が抜けないことも多く、観光客と思われてお釣りをごまかしてくるから人を疑うことに少し慣れてしまいましたが、やはり警戒したり疑ったりすることは、わたしの本質ではありません。
日本にもある貧困問題ですが、この国はネグロや難民といった複雑な事情も絡んできます。住んでいるからこそモヤッとすることも多く、だからといって何か具体的なことができるわけではなりませんが、自分の視点で物事の是非や良し悪しを判断できればと思います。
わたしもコロナで仕事が打撃受けましたので、いろいろと頑張っていきたいと思います!
明日はもっと良い日になります!
Mañana será más buen día!!