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夫だからできる、小さな名もなき家事に気がついた。

「実家からお米が届いたから、お礼のメールしておくね」

今日、ぼくの実家から荷物が届き、そのお礼の連絡をしたのですが。
「それ本当に助かる! ありがとう!」
と、妻からずいぶん感謝されました。
ぼくとしては「うん、ありがと」くらいを想像していたので、思いのほか感謝されてすこしびっくりしたのです。

たったこれだけのことですが、妻の話を聞いて「なるほど、これは確かに”夫タスク”だな」と思いました。

***

──荷物無事に届いたよ。ありがとう。

実家に送ったメールはこれだけ。わずか数秒で終わるコミュニケーション。ですが、これはぼくの実家に対してだからこれだけで済むのであって。

「わたしが送るとしたら『荷物ありがとうございました!』からはじまって、なんだかんだ文章を打つから結構長くなっちゃうな」

妻からそう言われてハッとしたのです。
ぼくにとっては数秒のタスクでも、妻にとっては気遣いや近況報告やらを盛り込む、かなり頭と心を使う作業になると。

妻はぼくの父母とも仲もいいし、夏休みに一緒に帰省してもかなりリラックスして過ごすくらいに関係は良好。
だけど、自分の父母ではないわけだから気を使うのは当たり前です。

父母とも仲良くしてくれている妻に、なんとなくコミュニケーションも委ねてしまっていたかもなぁと反省しました。
コミュニケーションをとることは、父母もよろこぶし全然いいのですが、今日のような「必要事項」や「連絡事項」といったコミュニケーションは妻じゃなくても構わない。
妻じゃなきゃいけない、妻であるべきシーンでは委ねればいいけれど「どっちでもいい」場合なんかは、ぼくがそれを担えるじゃないかと。

実家とのやりとりの中には、夫が引き受けられる、夫がやったほうがいい、夫タスクがあるなと気がついたのです。

小さいことのようだけど、こうしたことの積み重ねって長い目で見ると、大事なことなんだろうなと思うのです。

***

今日も、見に来てくれてありがとうございました。
実家から送られてくる、つきたてのお米も、鳥取名産の20世紀梨もありがたいなぁ。
ぜひ、また見に来てください!


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三木智有|家事シェア研究家
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