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言葉の意味を理解して使っているか

メールの研修をやっていると「言葉」についての質問が多く出ます。

みなさん、正解を求めています。
どうせだから、今聞いてしまうおう。

そんな気持ちがあるようです。

たとえば、

「宜しくお願い致します。」
「よろしくお願いいたします。」

どっちが正しいですか?

このような質問が多いのです。

私は、「よろしく」「いたします」はひらがなで書いています。

そこに行き着くまでに、記者ハンドブックを読んだり、文化庁が出している調査レポートを読んだり、多くの文章術の本を読んでいます。その結果「○○に決めました」という感じです。

日本語としては、どちらでも問題がない。
そのような場合は、自分なりにルールを作るのが一番。

どちらの言葉を使ってもいい場合は、統一感が重要。
あるいは、統一しないなら、その理由を説明できた方がいい。

この「宜しく」は漢字なのに、次の「よろしく」はひらがな。
そうなると、ちょっと違和感がありますよね……。


たとえば「ご検討のほど」の「ほど」は、どんな意味があるでしょう。

「ご検討のほどよろしくお願いいたします。」
「ご確認のほどよろしくお願いいたします。」

「~のほど」という言葉は無くても成立します。

じゃあ、入れる場合と、入れない場合、どのようにニュアンスが変わるでしょう。これを感覚的に捉えられる人は強いです。

たぶん、2つの選択肢が見えてくるはずです。

「強める」「弱める」です。

強く依頼したいのか、表現をぼやかしたいのか。
「~のほど」があるとどちらのニュアンスに近いのでしょう。

自分で分からないときは辞書を引くのが一番。

ネットで検索すると、「断言を避ける」とか「言葉をやわらかくする」という意図で使われているという説明がたくさん出てきます。果たしてそれは本当でしょうか?

確証がないなら、ここで辞書を引くのが一番。

横山信弘さんの最新刊『絶対達成する人は「言葉の戦闘力」にこだわる』が発売になります。私は一足先に読ませていただき、その感想をnoteにアップしました。

「部下の『モチベーション』を上げるにはどうすればいいのかわからない」
「どうすれば、もっと『働きがい』を感じてもらえるのか。そこを知りたい」

こういった話になることが多いようですが、これらの言葉でも、互いの定義が違っていると伝わりません。モチベーションとは何か。モチベーションがある、ないとは、どういう状態か。

働くとは何か。
働きがいとは何か。
甲斐とは何か。

こうして一つ一つの言葉を紐解いていくと、言葉の使い方も変わってくるし、共通認識が生まれます。分からない言葉があったら、説明できるレベルまで調べるのです。


こういった「バズワード」って、それを使うだけで「それっぽく」見えるもの(笑)

だから、流行りの言葉を覚えたり、得意げに使う人が多いように思います。でも、言葉の意味を知らずに使っているのはちょっと滑稽……。

そうならないように、使うなら説明できるくらい理解しておきたいですね。


私は言葉を深く知りません。

だから、分からない言葉があったら一つ一つ調べてその意味を確認していきます。冒頭で書いた「ほど」という言葉の意味すら気になって調べたのは、半年くらい前のことです。


ネットの記事をあてにし過ぎてはいけません!!

最後は、誰が解説しているのか。
あるいは、辞書の解説を信じた方が良いでしょう。

そう思うと、本当に辞書って大事。


ちなみに、横山さんの最新刊を活用した無料のイベントが7月22日(木)にあります。一般参加者は、カメラ・マイクOFFです。ラジオ代わりに聞くのでOK。ミニセミナーもあるので、参加してみてはいかがでしょう。



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平野友朗(ビジネスメールの専門家/会社経営/著者)
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