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自分の価値観だけで語らない

人にはそれぞれ価値観があります。

自分が絶対に正しいと思っても
それを押しつけてはいけません。

たとえば、仕事に向き合う姿勢を考えてみましょう。

私は時間を最小化して効率化することが大事だと考えています。

でも、一方で時間が少なくなることよりも
丁寧であることの方が重要だと考える人もいます。

仕事の中には、次のようないろんな価値観があります。

・時間を減らす(効率化)
・コスト削減
・自分の収入
・丁寧さ
・お客さまの満足
・自分の満足

何を重要だと考えるかは人それぞれ。

支払いを減らすことが重要だと考えている人なら
すべて自分たちでやってみようと思うはず。

お客様の満足度ばかりを見ている人なら
利益を度外視しても、尽くすかもしれません。


昨日のセミナーで、次のような質問を受けました。

「時間管理の重要性を説いてもスタッフが理解してくれない。
 何で伝わらないんでしょうか?」


わかりやすく説明をしていると思うのですが
相手の方は今ひとつピンとこないようなのです。

時間の重要性を伝えているのに響かない。

それは、「価値観」が異なるからだと思います。

仕事をしっかり管理して、定時に帰ることによって
どんなメリットがあるのか。

それを相手の価値観にそって話していけばいいのです。


たとえば、家族を一番大事に思っているなら
そこを論点に話します。

「定時に帰れることによって、家族との時間が増えるよ。
 そのため、しっかり時間管理を学ぼう」


自分の成長を一番大事に思っているなら
そこを論点に話します。

「時間管理を学ぶことで、
 もう1ランク上の仕事が回ってくるようになるよ」


収入を一番大事に思っているなら
そこを論点に話します。

「時間管理を学ぶことでたくさんの仕事ができ
 その結果、役職もすぐにつくようになるよ」


このポイントを見誤るとまったく伝わりません。


最近の新入社員研修では、スキルアップが収入につながると話しても
ほとんど響かないことがあります。

「え? お金いらないの?」
「収入増えなくていいの?」

と聞くと、「生きて行ければいい」と答える人もいます。


自分と人は価値観が違います。
大事にしているものが違います。

だから伝わりません。


まずは、相手が大事にしているものが何かを見つけましょう。
そして、それに合うように説明を変えてあげましょう。


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