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エディンバラ大学大学院留学体験記~その16 ラブライブサンシャイン エディンバラで読み上げられる~
こんにちは、サイトウです。
今回の記事は、ふざけて投稿した私のコメントが授業中に読み上げられたという件についてお話ししようと思います。
コメント投稿の課題
ある授業で任意の課題がありまして、その課題というのが下記のものでした。
We're interested in 'entangled ways of life' and how research as a collaborative enterprise, with informants and even non-human species accorded weight in the process, might be useful to you. Can you find and share good examples of innovative research or community-based projects that tell stories in new ways? They don't have to go as far as Tsing to dismantle hierarchies, but it would be good to hear about imaginative and participative practice in your programme area/s. Is there something you can take from any of the examples cited that might be useful for your EFI project or work in the future?
Discussion Boardにこの質問に対する回答を書くという課題でした。
任意なので、別に書かなくても成績には影響しないのですが、まじめな私はこういうのもちゃんとこなすのです。
で問題の課題の意図なんですけど、ちょっとよくわからないですよね。
Chat GPTに翻訳してもらった日本語が下記のものになります。
私たちは、「絡み合った生き方(entangled ways of life)」に関心を持っており、研究が協力的な取り組みとして行われる場合、インフォーマント(情報提供者)や場合によっては非人間的な種にも重要性が与えられるようなプロセスが、どのように有益であるかを考えています。階層を解体するためにツィングほど徹底する必要はありませんが、新しい形で物語を伝える革新的な研究やコミュニティベースのプロジェクトの良い例を見つけ、共有してもらえませんか? 想像力に富んだ参加型の実践に関する情報が欲しいのです。 あなたのプログラム分野に関連するものがあればなお良いです。 引用されている例から、EFIプロジェクトや将来の仕事に役立てることができるものは何かありますか?
ちょっと意味わからないですよね。
そもそもこの課題に取り組むにあたって、別のReading課題があったのですが、その課題図書も意味が分からない文章だったんですよね。
「複雑なこの社会の解決策はMatsutakeにある」みたいな謎のことを言っている本でした。Matsutakeってマツタケのことなんですけど。
課題の質問の中にある「絡み合った生き方」ってなんだよって感じですよね。
なんとなく別の分野同士の融合かなという風に私は解釈しました。
そして「新しい形で物語を伝える革新的な研究やコミュニティベースのプロジェクト」を提示することが求められているようです。
そして自分が所属しているプログラム(私の場合はクリエイティブ産業)に関わる例だとなおよいということです。
アニメ×観光×地方創生
うーむ。。。
新しい形で物語を伝える革新的な研究やコミュニティベースのプロジェクトってなんだよ。
課題図書も読んだのに意味わかんねえしよ。
質問も意味わかんねえ。
任意だし無視しようかな
となったわけです。
まあでもせっかくだしテキトーに書いて出しとくか。
とりあえずなんか分野横断的で新しめの取り組みを取り上げたらいいのか。
クリエイティブ産業関連で分野横断的なものってなんだっけなあ。
あ、そういえばアニメの舞台になった場所を聖地巡礼で訪れる的なことがあったな。
アニメ×観光業ってことでいい感じに異分野の交わりって感じをアピールできるな。
地方創生的なコミュニティベースのプロジェクトってことにしちゃうか。
という感じで見つけたものがこちらの取り組み。
簡単に説明しておくと、静岡県沼津市を舞台としたアニメ、『ラブライブ!サンシャイン‼』という作品がありまして、その作品の中に出てきた街並みとかを聖地巡礼する、という形で観光業が盛んになっているようです。
2016年7月よりTVアニメ1期(全13話)が、2017年10月よりTVアニメ2期(全13話)が放送されていたようで、2018年大晦日には、Aqoursが第69回NHK紅白歌合戦に出場、2019年1月4日には完全新作劇場版が全国公開されたという作品です。
実際に沼寿司の観光客数の推移を見てみると、放送開始前の2015年(平成27年)には400万人ほどだった観光客数が、2017年(平成29年)には460万人ほどになっており、『ラブライブ!サンシャイン‼』効果を見ることができます。
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アニメツーリズムということで結構話題になったものなので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
求められている質問に答えられているのかどうか確証は持てなかったですが、とりあえず時間もないし、成績に影響しないし、これで出しちゃうか。
という感じで沼津市と『ラブライブ!サンシャイン‼』の事例を書いて提出しました。
朝10時にラブライブ!サンシャイン‼
そして迎えた授業当日。
毎回ディスカッションボードに書いた内容を教授がシェアしてくれるのですが、さっそく私のコメントが採用されていました。
まさか採用されるとは。
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しかもこれスライド1枚目ですからね。
エディンバラ大学の授業でトップバッターをラブライブ!サンシャイン‼が飾ったわけです。
教授はラブリブサンシャインって発音してましたけど。
朝10時の授業の一発目でラブライブ!サンシャイン‼が読み上げられるなんて。
これはさすがに沼津市も想定してなかったんじゃないかな。
ラブライブは沼津からエディンバラまで届きましたよ。よかったね。
でもこれ皆がディスカッションボード見に行ったら俺が書いたってバレちゃうんだよな。
おれ別にラブライブ好きでもなければ沼津出身でもねえのに。
ラブライブの絵とか過激派フェミニストが見たらブちぎれるんじゃないかな。
Creative Industriesの女子比率90%超えてるから過激派フェミニストいるかもしれないんだよな。
あとめっちゃオタクって思われるんじゃないかな。
もしオタク認定されたら僕の大学院生活は鬱鬱としたものになるからね。サンシャインとは対極の大学院生活になるからね。
頼むからディスカッションボードを見に行って犯人探しをするのはやめてくれ。
まとめ
まさか質問の意図をちゃんと汲み取っていないやつのコメントが採用されるとは。
世の中わからないものですね。
でも採用されたってことは俺のコメントが一番出題者の意図を汲み取ってたってことだからね。結果的に。
わかるかわからないかではなくて、わかろうと取り組む姿勢が評価されたんじゃないかな。
これからも沼津市が元気な街になっていくことをお祈りしています。