デイサービスの運営規定、重要事項説明書、契約書について
運営規程
運営規程は、介護事業所の「法律」にあたるものです。
実地指導では、ここに記載された内容が確実に実施されているかが確認されます。
運営規定自体に不備があることはあまりありません。
デイサービスの許認可時に一度、役所の確認が終わっている書類であるため、もし不備があればその時点で訂正が入ります。
実地指導対策としては、次の事項が運営規程の記載と整合性がとれているか確認しておきましょう。
営業時間やサービス提供時間の変更
防災訓練の実施回数
健康診断の実施回数
「従業者の員数」に変更があった際は、毎年3月に、その時点の実職員数を記載した変更届を提出します。
ただし、職員の人数が大きく変わった際はその時点で変更届を提出しましょう。
重要事項説明書
重要事項説明書はサービス開始までに必ず、ご利用者やご家族に内容を説明して同意を得なければなりません。
控えはご利用者に渡します。
実地指導では、サービスの開始日と同意の日の整合性を確認されます。
またご利用申込者本人、もしくは署名代理人から署名又は押印を受けているかも確認されます。
そして、ここが忘れられがちなのですが、介護報酬改定時にも重要事項説明書の同意が必須です。
以下のような場合は重要事項説明書を再作成して、実施されるまでにご利用者に説明し同意を得て、控えを渡す必要があります。
加算を新しく算定する場合
記載内容が変わる場合
介護報酬改定により利用料金が変わる場合
介護報酬は3年に一度4月に改定されます。
その都度、利用料金の変更部分がわかる資料と同意書を作成して、ご利用者やご家族の同意を得るようにしましょう。
契約書
実地指導では、 必ず契約書の取り交わしの状況と内容が確認されます。
契約書の記載事項には特に決まりはありません。
しかし不適切なものであったり、ご利用者にとって不利な内容の場合は、是正するよう指導されます。
運営規定、重要事項説明書、契約書まとめ
運営規定、重要事項説明書、契約書をまとめると下記のようになります。
これらのポイントを定期的に見直しましょう。
運営規程
事業の目的・運営の方針
従業者の職種・員数・職務の内容
営業日・営業時間
利用定員
通所介護の内容
利用料その他の費用の額
緊急時等の対応方法
非常災害対策
虐待防止のための措置
事業の実施地域
利用に当たっての留意事項
その他運営に関する重要事項
重要事項説明書
同意の日とサービス開始日の整合性
利用申込者本人、もしくは署名代理人から署名又は押印
運営規程に記載された内容に沿っている
運営規程に記載された「従業者の員数」との整合性
苦情の担当窓口は、「事業所の苦情担当者」「役所の苦情担当窓口」「国保連の苦情担当窓口」の3ケ所が記載されている
事業所内の見やすい場所に掲示されている
契約書
利用申込者本人、もしくは署名代理人から署名又は押印
契約書は利用者に不利な内容になっていない
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回は、実地指導に備えるために、デイサービスの"運営規定、重要事項説明書、契約書"をご紹介しました。
介護保険の基準は「知らなかった…」では済まされません。
虚偽・偽装は指定取消しにつながリます。
これを機に、もう一度確認してみてはいかがでしょうか。