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パソコン譲渡会のチラシが届いた

帰宅すると、地域限定配達物でパソコン譲渡会の案内が届いていました。

配達されていたパソコン譲渡会の案内

2022/11/04 追記:
既に、上記のチラシは手元に残っていないので確認できませんが、「地域限定配達物」というのは、郵便局のサービスである「配達地域指定郵便物」と同様のサービスを、郵便局以外が行っているサービスのようです。
コメントにて、指摘いただいたので補足しておきます。

8月下旬に開催されるパソコン譲渡会の案内のようですが、チラシに記載されている協会のホームページの日程には、この記事を書いている 8/2 時点では富山市で開催される予定が掲載されていないようです。

どんな機種が?

チラシでは、

  • 初心者の方でもお持ち帰り後にすぐお使いいただける機種

  • 操作に慣れた方や事業所でのお仕事用に適した機種

と称して、「機器 2年間保証付」で前者が 26,000円(税抜)、後者が 38,000円(税抜)と価格設定されています。どんな内容の保証なのかが不明なものの、保証込みとは言え、「リース上がりのパソコン」「掲載されているパソコンの仕様」を考えると、微妙な価格設定と言わざるを得ないんじゃないだろうか?

よくあるご質問

また、上図の後段の「スペックはどのくらいですか?」は、更新されていないように見受けられます。

いつまで使える?

Windows 11 がリリースされ、Windows 10 からのアップデートも無償で行えるにもかかわらず、アップデートせずに Windows 10 の状態で販売するのは、Windows 11 にはアップデートできない(もしくは、堪えない)仕様なんだと想像します。
Windows 10 のサポートが 2025年 10月までであることは、配布されているチラシには記載されていませんが、リースあがりの中古パソコンであるとは言え、購入しようとする人は購入してから 3年で OS のサポートが切れてしまうことを理解しているのかなぁ?

このスペックで大丈夫?

チラシには「ディスプレイサイズ」「Windows 10」「メインメモリ容量」「ストレージ容量」が記載されているだけで、詳細な仕様などは記載されていない。メーカー名も「富士通」「東芝」「NEC」「HP」と列記されており、実際に来場して確認してほしいということなのだろう。

数日前の PC Watch の記事で、メインメモリが 4GB だと限界なんじゃないか、と提起しています。

PC Watch ではちょうど一年くらい前(2021年 5月)に同じライターが 4GB と 8GB の比較記事を書いているが、上記の記事はさらに踏み込んだ感じになっています。

わたし自身は、↓ の記事に書いたように、パソコンの買い替えにあたって、メインメモリは 16GB で機種選定を行っていましたが、すべての人に 16GB をおススメするわけではなく、予算を抑えたい人などには 8GB でもいいかな、とは思います。
けれど、どんな形態であれ、今から購入するパソコンのメインメモリが 4GB というのは、ちょっと疑問に感じます…

メモリ要件は?

Windows 10 のメモリ要件は、Microsoft のヘルプ記事によれば、「RAM: 1 GB (32 ビット) または 2 GB (64 ビット)」とあります。

このメモリ要件から考えれば、パソコン譲渡会のパソコンはメインメモリが 4GB となっているので、システム要件以上のメモリを搭載しているように感じられますが、CPU に内蔵されている GPU が共有メモリとしてメモリを消費することを考えると、心許ないのが実情だと思います。

実際、NEC のサポート部門であるNECフィールディング株式会社のコラム(以下の URL)では

  • メール・インターネット閲覧のみなら4GB

  • 業務で使うなら8GB

  • ゲームや軽めの動画編集もしたいなら16GB

  • ゲームや高解像度の動画編集がしたいなら32GB以上

と説明されており、前述の PC Watch の記事とも一致します。

Windows 11 になると、「メモリ 4 ギガバイト (GB)。」とメモリについては、システム要件が 2GB → 4GB と倍増したようにも見えますが、2015年にリリースされ、アップデートを重ねてきた最新バージョンの Windows 10 も同様のメインメモリを必要としているように感じます。

ここでの 2GB や 4GB というのは、OS である Windows が動作するために必要なメインメモリの容量であって、OS 上で動作するアプリケーションが必要とするメインメモリの容量を加味したものではありません。
OS は「基本ソフト」と称されるように、パソコンを動作させるための基本的なソフトウェアに過ぎません。それぞれの目的に応じた「応用ソフト」と呼ばれるアプリケーションを導入(インストール)しなければ、さまざまな処理を行えないのです。
クラウドサービスが普及した現状では、Web ブラウザがあれば、いくつもの「応用ソフト」を導入しなくてもいいのかもしれませんが、それぞれの処理には相応のメモリが必要になるのは違いありません。

※クラウドサービスで実現していることで、利用しているパソコンで必要なメモリ容量は、本来必要なメモリ容量よりも少なくなっているかもしれませんが…

まとめ

いろいろと書き連ねましたが、この記事の発端になったパソコン譲渡会で大きくアピールされている 2モデルについて、ちゃんと納得していないのであれば購入すべきではないと思います。デメリットとして挙げられるのは、

  • Windows 10 のサポート期間は、2025年10月までの残り 3年間である。

  • メインメモリ 4GB では、Windows 10 では快適に動作するとは言い難い。

  • パソコンの仕様の中で重要な要素である CPU が明らかになっていない。

  • 動作確認が済んでいるものの、中古品には違いがないので、新品に比べれば故障率は高いだろう。

  • 外観の程度に当たり/はずれはあるでしょうが、擦れや傷は仕方がない?

といったところでしょう。

チラシには、下図のようにメモリ 8GB など、更に高性能なパソコンも用意されているように説明されていますが、リース上がりの中古パソコンにそれだけを投じるのであれば、メーカー直売などで安価な現行モデルを購入した方がいいんじゃないか、と思います。

小さく、高性能な機種も用意していることが説明されている

地元の店舗で購入するわけではないので、購入後のサポートは電話やオンラインでの対応になってしまうと考える点も考慮すべきでしょう。

このパソコン譲渡会のパソコンでパソコンを購入するメリットとして感じられるのは、

  • 機器 2年間保証付き ※ただし、保証内容の詳細は不明

  • 実際の機器を目で見て確認できる。

  • 現金精算、クレジット精算で当日持ち帰りが可能。

といったところではないか、と思います。
興味のある方は実際に、近所で開催されたときに行ってみるといいのでしょうが、雰囲気などに流されないようにご注意ください。


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