デュアルディスプレイのすすめ
記事のタイトルには「デュアルディスプレイ」としましたが、わたしが仕事で利用しているパソコン環境を撮影したのが、下の写真です。
これはどんな構成?
上の写真を撮影したのは昨年 2021年 2月ですが、常用しているパソコン環境は、この状態からは大きく変化していません。
何だかたくさんのモニターが並んでいるように見えますが、2台のノートパソコンに、計 3枚の外付けモニターが接続されており、キーボード切替器で 1つのキーボード+マウスを共有しています。 ※幾何学模様のカバーがかかっている部分が、それぞれノートパソコンのキーボードです。
学習系ネットワークのパソコン(右端のモニターが本体)
(右から 2番目のモニター)
(右から 3番目のモニター)
校務系ネットワークのパソコン(左端のモニターの陰に本体)
(右端のモニター)
キーボード切替器(Elecom KM-A22BBK)
この環境をみた人の多くは、「株の売買でもしてるの?」「映画みたい」と言われますが、ただモニターを増設しているだけで、特別なことをしているわけでもありません。
このようにモニターを増設することで、作業効率がとても上がります。
職場で利用するパソコン、自宅で利用するパソコンともに、モニターを設置できるスペースがあるのなら、増設を検討した方がいいと思います。
どうやって増設する?
この記事を書こうと思ったのは、Facebook で紹介されていた以下の動画を見たからです。
この動画では、丁寧にデュアルディスプレイを導入するメリットを説明されています。
Google Meet や Zoom といった Web会議ツールが普及しましたが、こういった Web会議ツールを利用したハンズオンセミナーに参加する場合、Web会議ツールの画面とハンズオン(操作画面)を同じ画面に表示すると、表示領域が小さくなって見難くなってしまいます。
デュアルディスプレイであれば、一方で Web会議ツール、もう一方でハンズオンと、快適に参加できるのです!
注意することは?
先の動画では、デスクトップパソコンに増設する例を中心に、初心者向けとして説明されています。内容を厳選したことで、省略されたのかもしれませんが、次のような内容を補足したいところです。
ノートパソコンに増設モニターを追加しても効果的。
→ 常設ではなく、必要に応じて接続する形もあり!
→ 場合によっては、既存のテレビを利用するのもあり?ノートパソコンへの増設の場合、HDMI が主流になるだろう。
また、USB-C → HDMI で接続する場合、USB-C からのモニター出力に対応していない機種もあるので、パソコンの仕様を要確認!デスクトップパソコンでのデュアルディスプレイなら、同じモニターが 2枚の方がわかりやすい。
→ モニターの高さも合うので違和感がない。
→ モニターが違えば、表示される色味も違ってくる。接続するモニターの解像度(dpi)は大きな差がない方が望ましい。
dpi の違いに注意
前述の 3. と 4. を具体的に説明すると、わたしが使用している MacBook Pro は 2560×1600 という高解像度な液晶パネルを使用していますが、大きさは 13.3インチです。いわゆる「Retina ディスプレイ」と呼ばれる液晶パネルが使用されていて、227dpi(以下の Apple のサイトでは dpi(dot/inch)ではなく ppi(pixel/inch)で表記)と高精細なモニターとなっています。
ここに、21.5インチのフルハイビジョン液晶モニター IO-DATA EX-LDH221DB を接続するとします。対角が 21.5インチで、1920×1080 の解像度なので、計算すると 102.5dpi となります。
この dpi の値が大きく異なると、モニターごとに表示する文字の大きさが変わってしまいます。上の例だと、227dpi と 102.5dpi では倍以上の差があるので、本体のモニターで表示していたウィンドウを、増設したモニターに移動させると倍以上の大きさに拡大されてしまうのです。
上の表は、いくつかの例で dpi を計算してみたものです。冒頭のわたしの職場でのパソコン環境の場合、6行目のパソコンに、4行目のモニターを増設している感じなので、100.5dpi と 92.6dpi の組み合わせなので、そんなに違和感がありません。
このあたりも意識して、モニターを選定するといいかと思います。
この表は、Google スプレッドシートで作成した表なので、以下 URL からコピーできます。列 C ~ E を変更すれば、目的のディスプレイの dpi を計算できます。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1BJ5CEh4Xf49jSzsCo1alB7IpredsOr3HXUAe1Rc__-Y/copy
MacBook Pro のような高解像度なモニターを搭載したノートパソコンの場合、あまりに高解像度すぎて Windows の「ディスプレイ設定」で下図のように文字などを拡大表示していることが多いと思います。
この場合、この拡大率が増設したモニターにも適用されてしまうので、dpi を意識しなければならないのです。この設定がモニターごとに設定できるようになると、ありがたいのですが…
まとめ
いろいろと難しいことも書きましたが、職場で古い液晶モニターが余っているのであれば、とりあえずアナログ RGBでの接続で構わないので、接続してみるといいと思います。
そう言うと、「モニターを置く場所がない」と返答する人がいますが、今あるものをよけてでもモニターを置く場所を確保することで、作業効率が格段にアップします。ぜひ、お試しください!