充電しながら使ってもいいの?
身近なところに、スマホやタブレット、ノートパソコンと、バッテリーを搭載した機器がいくつもある状況ですが、これらの機器は充電しながら使っていてはダメなのでしょうか?
そんな疑問について、取り上げた GIZMODE の記事。
この記事を中心に、充電しながら使ってもいいのかを考えてみようと思います。
バッテリーが劣化する要因は?
この記事の中では、「リチウムバッテリーを劣化させる要因」として、次のように説明されています。
「電圧レベル」については、Panasonic の Web サイトに以下のような FAQ を見つけました。どうやら、期間にもよるものの、満充電を維持することはバッテリー(電池)の劣化につながるようです。
順序は逆になりますが、
という最近の機器の前提条件についても説明されています。
実際、Windows パソコンでも ↓ のように、満充電に近い状態ではコンセントに接続された状態でも、「電源に接続済み」と表示されるものの、充電は行われません。
充電/放電サイクル
Apple の Web ページでは、バッテリーの充電/放電サイクルについて、下図のように説明されており、バッテリー容量に応じた量を消費することで 1サイクルとカウントされるようです。
ということは…
ここまでの要素を再掲すると、以下の 1. ~ 5. のようになります。
充電/放電サイクル
電圧レベル
30度以上の高温
バッテリーは過充電されない
完全に放電するとバッテリーを痛める
これらのことをもとに考えると、
最近の「4. バッテリーは過充電されない」という条件下であれば、コンセントに接続されたまま利用していても、充電し続けられることはないので「1. 充電/放電サイクル」がカウントされることはないはず。
→ 「1. 充電/放電サイクル」が累積されず、性能を発揮充電しない状態で使用すると、使用時間に応じて「1. 充電/放電サイクル」が累積される。
バッテリーでの運用を行った場合、
省電力モードだと端末の本来の性能を発揮してくれないが、バッテリーでの運用時間は長くなる。
→ 性能を犠牲にして、「1. 充電/放電サイクル」を節約省電力モードでなければ本来の性能を発揮できるが、バッテリーでの運用時間は短くなる。
→ 「1. 充電/放電サイクル」を消費して、性能を発揮
バッテリー残量(充電量)が多いということは、「2. 電圧レベル」が高い。 ということは、満充電に近い状態ほど、バッテリーの劣化が進みやすくなる。
自然放電によってもバッテリー残量は減少するので、「5. 完全に放電するとバッテリーを痛める」にならないよう、注意しなければならない。
という感じ。
これらから考えられることは、バッテリーにとっては以下のどちらのダメージの方が大きいのか?、ということになるんじゃないかと思います。
「1. 充電/放電サイクル」が累積されることによる劣化
「2. 電圧レベル」が高い状態を維持することによる劣化
どちらのダメージが大きいのかは、明確なデータを見つけられませんでしたが… 前者を避けるためには、充電しながら利用することになります。そして、後者を避けるためには、バッテリーによる運用を中心とし、こまめな充電をくり返すことになるでしょう。
そもそも、面倒くさがりな わたし としては、後者のような運用はできそうにありません… 😖 せっかくの機器の性能を発揮しないような省電力モードでの利用も、なんだか「じれったい」や「もったいない」と感じてしまいます。
しかしながら、「1. 充電/放電サイクル」を避ければ「2. 電圧レベル」が、「2. 電圧レベル」を避ければ「1. 充電/放電サイクル」による劣化を招いてしまいます。
言い換えれば、「機器の利用時間が長ければ、劣化が進む」ということには間違いなさそうです。そう、「機器を利用すれば劣化する」と考えればシンプルな気がします。
とすれば、難しいことは考えず、↓ くらいのルールぐらいでいいように思います。
コンセントが利用できる場所で、長時間作業するのであれば、充電しながら作業する。
コンセントが確保しづらい時、性能を重要視しない時には、バッテリーでの運用を行う。
半分以上充電されていて、使わないときには充電器を接続しない。
細かなルールを決めて、バッテリーを労わったとしても、そのルールを遵守することによる効果がどれだけあるかはよくわかりません。
そうであれば、気楽に使いやすいルールで運用して、バッテリーが劣化して運用に耐えられなくなった時には、バッテリー交換を行えばいいと思います。
ルールを遵守するためのストレスや手間を金銭的に換算すれば、バッテリー交換費用に相当する金額になると思いませんか?