共通テストから学ぶ数学ⅠA その2
こんにちは。tomoです。
この先が続くとも思えないけれど (1) だけ解いて (2) を解かないのはさすがにちょっとなんかあれなんで続き、2022年 共通テスト 数学ⅠA 第1問 〔1〕(2) も書いてみようと思いました。
ということで前回(↓)の続きです。
前回までのあらすじ
〔1〕実数 $${a, b, c}$$ が
$${a + b + c = 1 ・・・①}$$
および
$${a^2 + b^2 + c^2 = 1 ・・・②}$$
を満たしているとする。
(1) $${(a + b + c)^2}$$ を展開した式において、①と②を用いると
$${ab + bc + ca = -6 ( 前回解いた \fbox{ アイ } のところ)}$$
であることがわかる。よって
$${(a - b)^2 + (b - c)^2 + (c - a)^2 = 38 ( 前回解いた \fbox{ ウエ } のところ)}$$
である。
ということで今回はこの問題の続きですね。きっと (1) の結果とか解き方とかを利用して解いていくことになるのでしょう。
問題 (つづき)
(2) $${a - b = 2\sqrt{5}}$$ の場合に,$${(a - b)(b - c)(c - a)}$$ の値を求めてみよう。
$${b - c = x, c -a = y}$$ とおくと
$${x + y = \fbox{ オカ }\sqrt{5}}$$
である。また,(1) の計算から
$${x^2 + y ^2 = \fbox{ キク }}$$
が成り立つ。
これらより
$${(a - b)(b - c)(c - a) = \fbox{ ケ }\sqrt{5}}$$
である。
なるほど。どうでもいいけど問題文が急にちょっとフランクになってる気がする。
とりあえず $${x + y = \fbox{ オカ }\sqrt{5}}$$ から求めていきましょう。
$${x}$$ と $${y}$$ はそれぞれ、$${x = b - c, y = c - a}$$なのでとりあえず $${x + y}$$に代入してみる。
$${x + y = (b - c) + (c - a) = b - a}$$
ここで $${b - a}$$ は分かってないけど、$${a - b}$$ は $${2\sqrt{5}}$$ だということが分かっているので $${-1}$$ でくくると、
$$
\begin{array}{lll}
x + y &=& (b - a)\\\\
&=& - (a - b)\\\\
&=& -2\sqrt{5}
\end{array}
$$
となり、$${\fbox{ オカ }}$$ は $${-2}$$ であることが分かります。
次に $${x^2 + y^2 = \fbox{ キク }}$$ の部分。
これは「(1) の計算から」と書かれているので、(1) で解いた答えを使っていくのでしょう。
(1) の計算で解いた答えは2つあるのですが、問題は $${x^2 + y^2}$$ を求める問題なので2乗が出てきそうな$${(a - b)^2 + (b - c)^2 + (c - a)^2 = 38}$$のほうを使っていきます。
この式に対して(2)の問題では
$${a - b = 2\sqrt{5}}$$
$${b - c = x}$$
$${c - a = y}$$
となっているので、それぞれ代入したり移項したりすると
$$
\begin{array}{rcl}
(a - b)^2 + (b - c)^2 + (c - a)^2 &=& 38\\\\
(2\sqrt{5})^2 + x^2 + y^2 &=& 38\\\\
20 + x^2 + y^2 &=& 38\\\\
x^2 + y^2 &=& 38 - 20\\\\
x^2 + y^2 &=& 18
\end{array}
$$
となるので、$${\fbox{ キク }}$$ は $${18}$$ です。
最後に $${(a - b)(b - c)(c - a) = \fbox{ ケ }\sqrt{5}}$$ の部分です。
これもとりあえず
$${a - b = 2\sqrt{5}}$$
$${b - c = x}$$
$${c - a = y}$$
を代入してみましょう。
$${(a - b)(b - c)(c - a) = 2\sqrt{5}xy}$$ ・・・☆
なるほど。要するに $${xy}$$ が分かれば答えが分かるということですね。
$${x}$$ と $${y}$$ に関して我々が分かっていることと言えば今まで解いた2つの答え
$${x + y = -2\sqrt{5}}$$
$${x^2 + y^2 = 18}$$
くらいのものなのできっとこの2つの式を使えば解けます。
ということで $${xy}$$、$${x + y}$$、$${x^2 + y^2}$$ が出てくる式と言えば前回も登場した
$${(x + y)^2 = x^2 + 2xy + y^2}$$
ですね。
この式に分かってる情報を代入して移項したりすると
$$
\begin{array}{rcl}
(x + y)^2 &=& x^2 + 2xy + y^2\\\\
(x + y)^2 &=& (x^2 + y^2) + 2xy\\\\
(-2\sqrt{5})^2 &=& 18 + 2xy\\\\
20 &=& 18 + 2xy\\\\
2xy &=& 20 - 18\\\\
2xy &=& 2\\\\
xy &=& 1
\end{array}
$$
ここで今回求めたいものは $${(a - b)(b - c)(c - a)}$$ でした。
これは上に書いた☆の式と、今求めた $${xy = 1}$$ より
$$
\begin{array}{rcl}
(a - b)(b - c)(c - a) &=& 2\sqrt{5}xy\\\\
&=& 2\sqrt{5} × 1\\\\
&=& 2\sqrt{5}
\end{array}
$$
ということが分かります。
なので最後の回答 $${\fbox{ ケ }}$$ の値は $${2}$$ となります。
お疲れさまでした。共通テスト 数学ⅠA 第1問 〔1〕がやっと終わりました。この内容なら中学生でも解けそうですね。
むしろ大人よりは中学生のほうが解けますね。これで100点満点中10点。
やっと10点か…。ふう。
と、今回は奇跡的に続きを書くことができましたが、さすがにこれ以上(仕事をさぼって)書くことはないような気がします。
こんなレベルの低い数学の記事よりも、レベルの低い音楽の記事のほうがいいこと書いているような気がするのでよかったらそっちも見てみてください。
それではまた。