清宮レイさん卒業によせて
はじめに
2024/5/26
清宮レイさんの卒業を知ったのは、今日の勤務中のお昼休みだった。彼女のブログの更新に気が付いたのは、大阪駅のフレッシュネスバーガーでバーガーを待っている間。どんなことが更新されているかと想像するよりも前に「大切なご報告」という題名を見て、心がズキッとした。え、まさか、と思う。
中身を見ると卒業を告げる内容で、それを文字として見た瞬間、本当にへなへなと力が抜けてしまった。番号札のブザーが鳴ってもしばらく足に力が入らず、わずかにめまいがしたままだった。
初めての明確な「推し」の卒業。本当に体に影響が出るんだということに笑いつつも、ごまかすようにXを更新した。何とかバーガーを受け取り食べたが、味はあんまり覚えていない。
私が気づいた時点ではもうブログの更新から三時間近く経っていた。大学生のころは日がな一日Xを見ていたこともよくあったので、すぐに卒業などのニュースには反応できていた。それが「仕事の休み時間」に変わったことに時の流れを感じる。そりゃ、彼女も卒業するくらいの時が流れているわけだ。と、いったん納得することにして業務に戻った。幸い業務に支障が出ることはなかった。
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以前も書いたが、久保史緒里さんや生田絵梨花さんは、どちらかというと「推す」と決めて推し始めた人であった。いわば、お見合い結婚のようなものである。もちろんお二人とも揺るがぬ推しであり、大好きである。
そうした中で、清宮レイさんは、言うなれば「だんだん気になって恋に落ちるように」推すようになった人である。
清宮レイさんに関する一番古い記憶は、ごくごく初期の富士登山の乃木坂工事中。富士登山という過酷な状況で、ある種緊張感のないはしゃぎ方をする彼女を見て、むしろ私は苦手に感じたのが懐かしい。多分、彼女自身も若く、高校時代の厳しい部活の名残の生真面目さが残る私も若かった。当時、余裕がなかった私はなんとなく好きではなかった。
しかし、次第にその明るさが軽いものではなく、単に明るいだけではない思慮深さがあることや、振る舞いに反して意外とシャイで自信なさげなところ。そして、非常にいろんなことを客観的にみる冷静さも持っていることに惹かれていった。そこからはあっという間だった。好きになった。
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何度かオンラインでのミート&グリートに参加したこともある。「おにぎりの海苔はシナシナかパリパリかどちらがいいですか?」という謎の質問をし、それに対して愚問とばかりに眉をㇵの字にして「パリパリじゃないの!?」と困惑しながら言われたのもいい思い出である(ちなみに私は、ある程度握ってから時間の経ったおにぎりのムチっとした海苔が好きである)。
現時点で唯一現地で見たアンダーライブは『踏んでしまった』の時の横浜アリーナの公演だったが、松尾美佑さんも推しである一方、買ったのは清宮レイさんのリストバンドとタオルだった。私には珍しく、明確に応援のためのグッズ購入だった。
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このnoteを書いてから半年強。正直どのくらい彼女を「応援」できたのかはわからない。結局、こういうことを書きつつも私生活に忙しくのほほんと推してしまった自覚があるので、ここに書いたようなことができたかといわれると自信はない。
しかし、それでもこの期間清宮レイさんは毎週の乃木坂工事中のガヤでは欠かせない存在になり、毎週の『乃木坂に相談だ!』は切れ味最高で何度も聞くぐらい面白いし、なにより『鴨川ホルモー、ワンスモア』における楠木ふみちゃんの演技をみて、これからどんな姿を見れるのだろうかとワクワクした。
選抜がすべてではないけれど、私がそうした「応援」があまりできなくとも、自然に高まっていく彼女を見て、近いうちにまたそうしたポジションでの彼女の活躍を見られるかもしれないとも少し考えていた。卒業を告げるブログを読んだのは、そんなタイミングだった。
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ご本人はずいぶん前から卒業そのものについては決めてらっしゃったようだが、こちらとしては、いろんなことがさらに楽しみになった時期での発表になってしまったので、正直本当にさみしい。言っても仕方ないと思いつつも、やっぱりもっと彼女の活躍を見たかったという気持ちがある。
もちろんこれは、最近の彼女にますます私が惹かれていて大好きだったからこその、ある種の愛おしさからくるもの。後悔や物足りなさとは真逆の充足感と幸せに満ちたうえでの名残惜しさである。十分すぎるくらい、私は楽しく推させていただいたので、後悔はない。何より、あのブログを読んで引き留めるわけにはいかない。でもさみしいと言わずにはいられない。
一方で、残りの短い時間でも、彼女が自己最高を更新し続け、最後の瞬間まで磨かれていくのだろうと思うと、その果てがどんな姿なのかが楽しみでもある。それさえも楽しみだと思わせてくれるくらい、本当にすごい人だと思っている。
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私は、最後まで大したことはできなかったけれど、ここまで熱を持って、端的に言うとポジションが前になることを願って、心を燃やして推した人は初めてだった。
毎日そのキャラクターで元気をくれたのはもちろん、少しだけ伴走するように、ある種自分事のように一喜一憂しながら推すという経験をさせてくれた清宮レイさんに、私は心から感謝している。
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どんな所でも応援しています。本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
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