初夏の陽気に誘われて 大船フラワーセンターで自然と一体になる
ゴールデンウィーク前半の東京は、初夏らしいカラリと晴れた爽やかな日が続いています。
ゴールデンウィークは子供たちが帰省するので旅行はせずに家でゆっくり過ごすのがここ数年の定番となっていますが、爽やかな風に誘われてお出かけしたくなって。
1時間程ドライブして日比谷花壇大船フラワーセンターへ行ってきました。
藤の花が見頃を迎えていて、近くへ行くと甘い香りがふんわりと鼻をくすぐります。
風が吹くと藤の花が揺れて、香りがフワッと漂ってきて。
藤の花に優しく包まれているようでした。
芍薬も咲き始めていました。
花びらが幾重にも拡がりその重なりが美しく、一つ一つの花の存在感が際立っています。
芍薬を見ていたら黄色い蝶々がどこからともなく飛んできて、近くへ来たり少し離れたりしながらずっと側にいました。
なんとなく「ばあばかな」と思いました。
祖母は花が好きだったので一緒に見に来ているのかもしれないと思い「一緒に見ようね」と蝶々に声をかけました。
芍薬を見終えたらいつのまにか蝶々はどこかへ飛んで行ったようでした。
可愛らしい木がこちらを見ています。
新緑が眩しくて、新たな芽を出しぐんぐんと伸びていくエネルギーに溢れていました。
日本庭園の枝垂槐。
くねくねとした枝を伸ばし圧倒的な存在感です。
今にも動き出しそう。
光を浴びて幹が銀色に輝いている松の木が目に入りました。
立ち姿が優雅で、踊りを踊っているようです。
木陰が心地よいテラスで薔薇のソフトクリームを食べて一休み。
優しい甘さでした。
池の辺りに鷺でしょうか?
ジッと池の中を見ていました。
白い蓮の花が開いています。
凛とした神々しい美しさです。
帰りに売店に寄ったら、ずっと欲しいと思っていた壁に吊るすタイプの観葉植物がいて。
葉っぱの色が濃く、四方八方に葉を伸ばし、新芽も出ていて元気いっぱい!
やっと出会えた!と嬉しくなりウキウキで買いました。
店員さんが優しく植物をふんわりと包みこむように丁寧に梱包してくださり、こんなふうに植物たちを大切にしているからここの植物たちはみんな元気なんだなぁと納得しました。
「店員さんたちが大切に育ててくださったこの子を、これからは私が大切に育てていきます」と心に誓ったのでした。
帰って落ち着いてから母に花の写真をLINEしたら芍薬を見て「ばあばが好きで、鉢植えで育てていたよね。こんな感じのピンク色だったよ」と返信がきました。
私は小さい頃だったので残念ながら記憶がなくて。
芍薬を見ていた時にばあばがいるように感じたのはやっぱり本当だったんだなぁと思い、蝶々になって一緒に見に来てくれたのだと嬉しくなりました。
そして向こうの世界からいつも見守ってくれているのだと深く感じて、その大きな愛に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
美しい花や植物を見ていると、心が明るく暖かく柔らかくなりどこまでも拡がっていくような感覚になります。
そしてどっしりと根を張り逞しくそれぞれの場に適応しながら生きる木達を見ているとその立派で唯一無二の立ち姿から、自分の在り方を問われると同時に、そのままで良いのだと全てを肯定し受けとめてくれているような感覚になります。
私も自然の一部で、自然も私の一部で。
全てが溶け合うような一体となったような心地良く不思議な感覚。
その心地良さの中にずっといたいなぁと感じた1日でした。