外見至上主義からの脱却
日本において、テレビや映画ではたくさんの美人、イケメンが出演する。街を歩く女性たちもメイクをし、着飾る。「人は見た目」という言葉もあるくらいだ。
商品もそうなのだ。出荷される商品として認められたものはA品だ。少しでもキズがつけばB品になる。使用する際に問題がなくても。
今回、訪れたのは港区赤坂9丁目にある21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3。「NO PROBLEM COMMITTEE」と称して、日用品などの製造過程で必ず生まれてしまうB品を展示、販売している。
インドのグラスメーカー「VISION GLASS」、山梨県にある和紙メーカー「紙和」、岡山県で足袋型シューズを製造する「MARUGO」など、6ブランドが参加している。
上記中央の写真は「紙和」の製造するバッグ。和紙で製造しているため、時間が経つとだんだんシワが入り、味わいが出てくる。しかし、製造時にシワが入ってしまうとB品扱いになる。使用上は問題ないが、見た目の問題で販売できない。
筆者がそのバッグを眺めていると、1人の女性客が来てバッグを手に取った。女性は「むしろオリジナリティがある」と言って購入を決めた。
会場の女性スタッフは「B品をNO PROBLEM(問題なし)として受け入れてもらうことが目的です。価格も定価販売で、来場者自らが検品もしていただきたいです」と話す。
期間は2020年2月19日(水)- 3月11日(水)、開館時間は10時-19時、入場料は無料。
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