◆出産のときのこと
今回は出産のときのことをお話ししていきます。
パパが出産のときのことなんて書けるの?って思いましたよね。
もちろん、ママが書くより具体的に書けないし、そんな簡単なことじゃない!って思ってます。
でも、書かせてください。
書きたい理由があるんです。
①パパは立ち会った?って聞かれたときの僕なりの考え。
②出産は僕が想定してたものをはるかに超えていたということ。
③子どもに会えるって「奇跡」だということ。
息子が生まれたときのことについて書いていきたいと思います。
①パパは立ち会った?って聞かれた時の僕なりの考え
立ち会った?って聞かれたときの僕の答えは
「もちろん立ち会った。下の子の時はコロナ禍で立会いが許されなかったから立ち会ってないけど。立ち会えるなら絶対に立ち会った方がいいよ。奥さんの意見も聞かないとだけどね。」
です。
最初は、奥さんが立ち会わなくていいって言ってたんです。
でも、この立会いが最初で最後になるかもしれないし、コロナが流行りつつあって、出産後の面会は禁止されてたので、分娩のタイミングしか一緒にいることはできない。そんな状況でした。
実際に出産ってどんな感じかも当然に分からない。
いま、考えればそりゃ違うよなって思うけど、その時は本気で予習しなきゃと思い、某産婦人科医のドラマを全部見ました。
旦那はどんなことしてるだろうとかとにかく見ました。
でもね、ぜんぜん違うんです。
そりゃそうですよね。
リアルは全く違う。
経験しなきゃわかりません。
いつでも経験できるものじゃないんです。
だからぜひ、立ち会って欲しいんです。
②出産は僕が想定してたものをはるかに超えていた
ちょっと前述しちゃいましたけど、ドラマとかで見るのとはぜんぜん違うんですよ。
立ち会っても男性って何もできないって聞かされてたので、なんとかできることがないかと調べ尽くしました。
声をかけて。汗を拭いて。手を握ってあげて。
それくらいしかできないんです。
陣痛がきて、入院。その夜に子宮口がじゅうぶんに開いたから分娩室に。
そのタイミングで奥さんから電話が来ました。
めちゃくちゃつらそうな声。そのまわりでは、看護師や助産師が今すぐ来てって言って!って。
そりゃそうなんですけど、もう、ほんとただ事じゃないんです。
病院まで20分。
とりあえず、分かった!すぐ行く!と言って向かいました。
看護師に案内されて、分娩室に入る前に「奥さん頑張ってます。旦那さん、行けますか?」
「行けます」
そこから、分娩室に入るための準備をして中へ。
いつもの奥さんの声とは思えない声が響き渡っていました。
「旦那さん、手を握ってあげてください」
「旦那さん、このまま体勢を維持させてください」
「汗拭いてあげて」
「いきんでー!」
「つぎの波きたらいきむよー!」
こんなの一部ですけど、いろいろと声が飛び交っていて、正直圧倒されました。
それと同時にほんとに何もできない。
そんな気持ちだったんです。
そこから1時間くらいたってからか、先生が来て、切開、産まれました。
気づいたら、めちゃくちゃ涙が出てきました。
「ありがとう。本当にありがとう。」
ほんとこれしか言えなかった。
元気になく息子。
しんどいのに笑顔を見せる奥さん。
「奥さん、旦那さん、赤ちゃんみんな頑張ったね」と先生。
自分は幸せものだと本当にそう思いました。
僕が想像していた出産はぜんぜん違って、想像をはるかに超えるものでした。
分娩室の雰囲気や看護師さん、助産師さんの真剣な表情。奥さんの声や表情。息子の泣き声や表情。
全部、今でも鮮明に覚えています。
想像を超えるほど大変で何もできない自分が惨めに思えたけど、想像を超えるほど幸せな瞬間でした。
③子どもに会えるって「奇跡」
今の子どもがいるのは、奥さんと出逢えたから。
奥さんと結婚できたから。
頑張ってわが子がお腹の中から出てきてくれたから。
奥さんが命がけで頑張ってくれたから。
命って奇跡がつながって生まれてるです。
自分がここにいるのも奇跡なんですよね。
あんまりピンと来なかったけど、妊娠中の奥さんと出産を見て、本当にそう思いました。
息子は時間をかけてゆっくり、出てきたんですけど、へその緒が首に巻きついていたんです。
助産師さんが教えてくれました。
「正直、危なかった。でも、赤ちゃんはもっと強く巻きつかないようにゆっくり。でも、苦しいのが続かないようにこのスピードで調整したんだね。えらいね。」って。
生まれた瞬間は血色が「不良」と言われ、1時間後くらいに「良」となりました。
子どもが産まれってくるって本当に奇跡なんだって思ったんです。
だから、言いたいんです。
立ち会えるなら立ち会ってください。
仕事が…?仕事なんて代わりがいます。
立会いは代われません。もしかしたら、この一回が最初で最後かもしれない。
奥さん、子どもがどんなに大変な思いをしているのか、しっかり肉眼で見てください。
あなたが想像していることなんて、ちっぽけすぎます。
新しい家族がはじまる瞬間。
これほど尊いことはありません。
では、今回はこの辺で。