余計な知恵と大人の階段の上り方は漫画から学んだ。

 社会人になって少しペースは落ちているけど、
漫画を読むことが小さいころから続いている趣味です。
今も昔も変わらずに楽しませてくれる、
僕の精神的な栄養補給に欠かせないものの1つです。

 最初の出会いは確か保育園に通っていた時。
7歳上のお兄ちゃんの本棚でした。
それまでも絵本を読むことは好きだったし、
アニメも人並みには見ていたと記憶しています。
そんな僕が初めて手にしたのは、
カバーが外れて少しボロボロになった赤い本。
表紙には「NARUTO」の文字。
なぜか、1巻2巻と5巻だけがありました。
いつもの絵本と素材も大きさも違う本に
引き寄せられるように興味を持ちました。
開いてみると、色のない絵にその当時からすればたくさんの文字数。
理解力が無いなりに、面白いと思いました。
そして2巻、飛んで5巻に手を伸ばし、
保育園児なりに少し大人の仲間入りしたような感覚でした。

その時期ぐらいから、
見るチャンネルが教育テレビからテレビ東京系列に移っていきました。
今と違って夕方にジャンプの人気作品のアニメが放送されていたり、
朝にも再放送があって、
内容がわからないけどたくさん見ていました。
そんなアニメ大好きっこは小学生になり、
変わらずアニメを毎週見て、
いまだにNARUTOの1・2・5巻をずっと見続けています。
その時期にはNARUTOはアニメでも見ていたのですが、
5巻からかなり進んだところを放送していたので、
「サスケなんでおらんの?」「暁ってなんぞや?」
みたいな感じで良く時系列も知らず、
なんとなく面白いから見ていました。
そんな浦島太郎状態?な僕の家にいくつかの産業革命が訪れます。

①ケーブルテレビ
低学年くらいに我が家に訪れた第一次産業革命。
なかでも、アニマックス・キッズステーション・カートゥーンネットワーク
の3つのアニメチャンネルにくぎ付けになりました。
地上波でやっている番組の見たことないエピソードや
海外制作のアニメが常に見放題。
この頃からですね、学校を病欠することの喜びを覚えたことは。
特にギャグマンガにはまって、
こち亀、銀魂、ボボボーボ・ボーボボとかが好きでした。
欲張らないこと、下ネタ、クレイジーはこれらの作品から学びました。

②録画
元々はVHSで録画していたのですが、
機械が故障して録画文化は我が家から忘れ去られていました。
そして初めてのブルーレイ対応の録画機器が襲来しました。
それまではアニメを見る=一発勝負の世界。
一回の視聴でどれだけ頭に刻むかの勝負を一人でしていました。
その状態からの何度でも見返せる録画文化の襲来。
マリオで残機×99になったような気分でした。
だからこの時に見たアニメはすごく印象的ですね。
イナズマイレブン、ダンボール戦記、ワンピース、NARUTO
etc・・・
これらの作品のクイズがいまだに強いのは第二次産業革命
最大の功績ではなかろうか。

こんな感じで文化の発展に日々幸福を感じていた自分に
一番漫画、テレビとの親密な関係を築く時期が訪れます。
一人のお留守番です。
兄は高校は寮生活、大学時代もバイトと遊び。
両親は仕事で遅くなることが増え、八時、九時くらいまで
一人で過ごす期間が小学生くらいから増えるようになりました。
そんな僕を気遣ってか、
よく古本屋で大量に漫画を買ってくれたり、
レンタルDVDを借りてくれるようになりました。
当時思っていたのは、家族がいるとテレビを取られちゃうので
一人だとテレビを独占できる優越感に浸っていました。
ただ今考えると、一人の寂しさをかなり紛らわしてくれたなと
思うことがあります。
漫画、アニメとこの時期からお笑いのDVDも観るようになり、
特にアメトーークが好きで
プロレス、バイク、漫画などの趣味系の企画が好きでした。
今はそれらが自分の趣味になっています。
寂しかったかもしれないけど、その後の人生を豊かにしてくれる出会いも
あったので人間形成の基盤になった日々となりました。

その後は
変わらず漫画が好きで、
お小遣い、バイト代を手にするようになって
全巻贅沢買いなんてできるようになりました。
今も貯金しつつ、漫画に楽しませてもらう人生でございます。
この年まで見ていると
色々な漫画の記憶が頭に残っていて、
その九割が日常で使え無い知恵です(笑)
テニス部だった自分はテニスの王子様で打てもしない技を真似し、
特攻の拓で族車に多いバイクの名前を覚え、
喧嘩商売でドーピングの副作用を覚えました。
まじでいつ使うんやろ?
でも人生って余計な部分がより豊かな人生を作っていくと思うので
そういう意味ではドーピングの知識も豊かな人生を送れている要因ではありますね。

昔読んでいた漫画を今また見返すのも面白いですよね。
最初に見たNARUTOなんて今見ても変わらず面白いです。
ただ、少し見方が変わったなとは感じます。
昔は単純にストーリーと戦闘が面白い。
好きなキャラも強くてカッコいい見た目の人が多かったです。
イタチとか。
それを22歳の感覚で見返すと、
キャラクターの心理に注目してくるようになりました。
甥っ子が生まれたことで、
恋愛経験もないくせに少し親目線で見てしまう自分がいます。
ナルトが生まれたシーンとか、
サソリとチヨバアの所、
イタチが一族を裏切る時なんかも
昔とは違う感情が湧き出てきます。
家族のエピソードに心動かされることが
なんか自分も大人になったなーと。
やはり漫画に教えてもらうことはまだまだ多いですね。

家族のことを考えれるようになり、
自分もいつか家庭を持ちたいなと思うことが増えました。
ただ、恥ずかしながら恋愛をしたことがないのです。
見た目を整える、流行りを知る、出会いの場に行く。
色々行動に移さないとスタートラインにも立てないでしょうが、
僕的にハードル高いので、
少女漫画を見ることからはじめたいと思います。
また無駄な知識が増えることになりそう。

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