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それでもMINIがいい理由

我が家の愛車はローバーミニです。今は2代目のMINIで、99年式。古いのでところどころ壊れたりしますが手のかかるかわいい家族です。
MINIに乗っていると素敵なことがいっぱいあるのですが、昨日も最高の出会いがあったのでnoteに書き留めたいと思います。

高速道路で突然の異音

年末の休みに、スノーボードを楽しもうと高速道路を走っていると、突然、何かを引きずる音が。怖がりの私は恐怖で凍りつきましたが夫はいたって冷静。『あ〜なんか外れたな』と言って避難帯に駐車。何十年も古い車やバイクに乗っているので、故障は日常茶飯事。最初の頃は毎度『死ぬかも…』と泣きそうになってた私も最近はずいぶん慣れて、そういうときはひたすら黙って大人しくしています。

マフラーがぽっきり折れる

おもむろに車から降りた夫は、地面に這いつくばり車の下を確認。『マフラーが折れとる』、、え?マフラーって、折れるものなの⁇
形状を見たことがない私には全く理解できませんが、折れたマフラーがぶら下がっていて引きずっているとのこと。それを引きずらないよう、車の下に潜って応急処置を始める夫。高速道路の上で車の下に潜っている様は、走り去る車からはどう見えていたのでしょうか。。

応急処置むなしく

車にたいした道具も積んでおらず、せめて高速道路を降りるまで、とタイラップでマフラーを固定し、走り出しました。しばらくするとまた引きずる音がし始め、再度避難帯に駐車。確認すると、タイラップは熱で焼き切れていました(当たり前ですね…)。諦めてJAFを呼び、一時間後に到着。ワイヤーで応急処置をしてもらい、無事に目的地へ辿り着くことができました。念のため、と予備のワイヤーもくれた優しいJAFのお兄さん。ありがとうございました。

MINIおじさんとの出会い

2泊でスノーボードを楽しみ、さあ帰ります。
マフラーは相変わらず折れていてワイヤーでぶら下げたまま。またいつ外れるかわかりません。途中で折れているので、爆音で会話もよく聞き取れない状態に加え、この日は12/29。年内の修理に出せるかもわかりません。このいつ外れるかわからないマフラーと年を越すのか、、と思っていると、夫が『帰り道にまだ営業しているMINI屋さんがあるから寄ってみよう』と言って、藤岡インターを降りてすぐのMINI屋さんに立ち寄りました。

夕方、暗くなり始めた店の周りには大量のMINIたち。藁にもすがる思いで店の扉を開くと優しそうなおじさんがひとり。
『あの〜、マフラー折れちゃって、見てもらえますか?』と聞くと、おじさんはキラキラした顔で『折れちゃったか〜、いいよ!』と年末の閉店間際に訪れた私たちのお願いを快く受けてくださり、『こんなギリギリにすみません』と言うと、おじさんは『いいのいいの、俺、MINIが好きな人、大好きだから!マフラー持っていくから車裏にまわして待ってて〜』とすぐさま店から出て行きました。

おじさんは『これでいいかな?安いやつだけど』と、夫がもともとつけようと思っていたものと同じというピカピカのマフラーを持って現れました。それでお願いするとすぐに車の下に潜り、折れたマフラーをはずして付け替えてくれました。MINI、復活!

現金を持ち合わせていなかったもののPayPayが使えたので無事支払い完了。ほとんど工賃無しのような金額で感激していると、おじさんはさらにカレンダーまでくれて、『車高が低い車だから、段差には気をつけてね。気をつけて帰ってね〜』と見送ってくれました。なんと到着からここまで20分くらいしか経っていません。普通なら1週間くらい預けて直してもらうのに。すごいラッキーでした。

古いけど、なんかいい

こうして新しいマフラーを付け替えたMINIで無事に家に帰ることができ、安心して年が越せそうです。おじさんありがとう。
そういえば1代目のMINIのときは前期モデルの96年式で、エアコンが効かなくなったり、ボンネットのスキマから煙(湯気?)が出たり、洗車機に入るとどこからともなく水が入ってきたり、急にエンジンが止まって押したこともあったっけなあ。それに比べて今のMINIは大きな故障もなくクーラーも効くしほんとうに優秀です。(前のMINIの時は夏場渋滞にはまったら、クーラーを切って扇風機をつけていました…懐かしい…)

夫曰く、『トラブルがあった時こそ出会いがある』そうで、確かに今までも、いつも偶然いい人に出会い、助けてもらっています。ありがたい。

車をサブスクで、なんて時代がやってきている反面、古い物を直しながら使うことを『なんだか感じがいい』と思う人も増えてきているのではないでしょうか。車に限らず、古いものを通じて得る出会いや思い出をこれからも大切にしていきたいです。

おまけ

1代目と2代目のMINIの間に、数年FIATのパンダに乗っていました。イタリアを代表する工業デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロがデザインした車です。アルファロメオやマセラティ、似た形では初代フォルクスワーゲン ゴルフをデザインした人でもあります。


無駄を省いた結果、逆にスタイリッシュに感じるカクカクのデザインの初代パンダは、滅多に出会うことが無いため、すれ違うと必ずお互い『お〜っ!』となって、挨拶します。(パンダ乗りあるあるです)
いつか2台所有できる日が来たらぜひまた乗りたい車のひとつです。

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