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乗鞍ヒルクライム2024 女子3位

大好きな乗鞍で全力を出しきれたことが何よりも嬉しかった!
今年はゼロからのスタートでしたが、終わってみれば結果的に今までで一番仕上がった年になりました。


概要

2024年8月25日(日)
乗鞍ヒルクライム2024
距離20.5km 平均斜度6.1%

長野県と岐阜県に跨る乗鞍岳を走る乗鞍エコーライン、ゴール地点は国内舗装路最高地点の標高2720mに位置する
最初のチェックポイント三本滝レストハウスまでは比較的緩やか、その後は斜度変化のある区間を抜けて九十九折を越え、2つ目のチェックポイント位ヶ原山荘を過ぎるとまたしばらくきつい斜度が続く
森林限界を超えてからは目の前に広がる絶景に圧倒される、ヒルクライムの聖地

リザルト 主催者選抜女子3位 70'29
TREK Émonda SLR
重量6.2kgくらい

レースを終えて

乗鞍までの過ごし方

富士ヒルを終えて、週末は仲間とのロングライドを楽しみながら、平日はローラー中心に高強度のインターバルも取り入れていました。
6月末には六甲山を初めて上るなど、お楽しみも忘れずに。
いいリズムで上れていると感じていたので、7月の終わりには地元の山でTTをしてみることにしました。

4年ぶりに更新、10秒速くなった(笑)
家から15km走れば10km上れる

数字を見ると無意識に上限を決めてしまいそうなので、あえてサイコンは見ないことにして上ったのがよかったのか(元々は生粋の感覚派サイクリスト)、久しぶりに自己ベストを更新できて、着実に調子が上がっていると少し自信を持てました。

その週末には、これまたお楽しみの長野遠征。
初日は富士見町にある入笠山を何年ぶりかに上り、気持ちよく追い込むことができました。

久しぶりの富士見、入笠山アタック
雨予報だったけど、奇跡的に二日とも晴れた
中込さんと一緒に走る

入笠山を上ったあとは、いつも乗鞍のレースをともに走っている中込さんと野辺山へ。
その夜は中込さんのペンションSY-Nak cabinに宿泊し、翌日は野辺山周辺を一緒にライドしました。
長年第一線で走られていた方と自転車の話や身体の話ができて、走る上でのヒントをたくさんいただき、とても充実した時間を過ごせました。
ゆったりと流れる時間も最高!

8月は乗鞍試走へ。
長野遠征の疲労が抜けないのかしばらく低調が続いている中で、1回目の試走は入りを上げたら三本滝以降が今までにないくらいの垂れ方をして77分台。
2回目の試走は泊まりで行きましたが、天候が不安定だったため、通して上れたのは2日とも1本ずつでした。
これも77分台×2、普段履きのアルミホイールに諸々装備込みで重量的な差はあるものの、微妙すぎるタイムに今年の乗鞍は終わったかもしれないと頭を抱える…。

試走
晴れても曇っても乗鞍は最高
早朝のゲレンデ上から

とりあえず、乗鞍から戻ってホイールを決戦用に交換。
地元のよく走る峠で自己ベストが出たことでなんとか正気を保つ(笑)
このときも、サイコンは見ずに感覚を信じてギリギリ耐えられる強度で走ったのが功を奏したので、乗鞍本番もシンプルに出しきる走りをしようと決めました。

そして今回大きかったのは、レース直前に名古屋のDissetare鍼灸治療院へ行けたこと。
最初に確認したときはすべて予約が埋まっていて、乗り遅れたとがっかりしていたのですが、直前にもう一度確認してみたら奇跡的に空きが!
鍼でしっかりと疲労を取ってもらい、気になっていた腰の痛みも解決してもらえて、身体の状態は万全に整いました。

レース前日

朝は8時くらいに愛知県を出発、途中でお昼ごはんを食べて乗鞍に向かいました。

天ぷらは我慢した!

受付会場に到着してみると、暑いくらいの晴天。
受付をして長野放送のインタビューを受け(使われるかは不明)、会場ブースを見て回ります。
いつも使っている補給を忘れてきたことに気づいて、預けた下山荷物からスーパーメダリスト9000を取り出せたのはファインプレーだったと思う。
前日の過ごし方として、これまでは実走で少し刺激を入れるということをやっていたのですが(10分くらいの坂をアタックするなど)、今回はやり方を180度変え、じんわりと心拍を慣らすイメージで1時間ローラーを回しました。

受付会場に到着
宿の夜ごはん

ローラーを済ませたあとは、宿の温泉にゆっくり浸かり、夜ごはんをしっかり食べて食後にはお菓子もつまみつつ、パンフレットの参加者名をチェック。
三島さんと木下さんのペースには到底ついていけないので、その後ろで脚が近いメンバーと集団で走れたらタイムもかせげるかなと思いを巡らせるも、どういう展開になるかはまったくわからないので、チャレンジあるのみと自分に言い聞かせ、明日の準備をして21時過ぎには布団に入ります。
夕方から降り出した雨は激しくなる一方でしたが、翌日の天気予報を見るとスタートまではなんとか持ちそうなので、あまり心配はせず眠りにつくことができました。

レース


レース当日の朝は、4時前に目を覚ましました。
例年に比べるとぐっすり寝られたかな。
温泉に一瞬浸かって覚醒し、朝ごはんにおにぎりふたつと飲むヨーグルトをもぐもぐ。
4時40分頃からローラーを開始、脚を回すだけの低強度からじわっと温めて身体を慣らしていき、最後は95%、105%、110%を1分ずつやって50分。
強度の割に心拍上がりすぎてるな、とナーバスになったけど、いつものことだと気を取り直す。
イナーメのCXアップオイルとレインジェルを塗り込み、レース用のジャージに着替えて会場に向かいます。
心配だった天気は曇り、スタート前は風もなく寒さも感じないくらいの気温でした。
Mag-onとメダリストを飲んでスタートラインへ向かい、近くにいる人たちと話しながら時間を待ちます。
昨年とは違い、女子のスタートは6時35分と案内がありましたが、男子と混走になる10分後のウェーブスタートも選択可能という微妙なスタート方式。
チャンピオンクラスがスタートするまでは並ばせてもらえずコース外で待機、3分前になって慌てて整列させられ、ちょっと落ち着かない雰囲気でした。

スタート前

スタートの合図とともに三島さんが飛び出したのでひとまず後ろにつきますが、勢いあるペースにはついていけず早々に見送ることにします。
後ろも距離があるので単独走行となり、終始個人TTになってしまったのは少し残念でしたが、その分考えるべきことはシンプルでゴールまで全力で走る、それだけに集中しました。
チェックポイントごとのタイムだけを確認してそれ以外はサイコンをあえて見ずにペースが緩まないよう気をつけながら走りますが、三本滝で確認したタイムが信じられないくらい速い(当社比)
これは持たないだろうなと思いましたが、力をセーブしながら走ったとしても、結局後半は標高の影響でパワーが出なくなるので、少なくとも今はまだ限界ではないという感覚を信じることにしました。

単独で20分切りできるとは思わなかった

リズムよく走れている感触があるので、前を走っているチャンピオンクラスの選手を目標にしてひとりずつ抜きながら進みます。

苦手な中盤もうまく走れた

位ヶ原でのタイムも期待以上で、自己ベストは間違いなさそうだと気合が入ります。

この辺りはチャンピオンクラスの選手と
抜きつ抜かれつしてた

森林限界を超えてからは呼吸も荒くなってきてかなり限界がきてたけど、一秒でも速くと念じながらゴールまで。
自己ベストを更新することができました!
走り終えた中込さんと健闘を讃え合い、また、チャンピオンクラスを走った金子さんとも話すことができ、元気そうな姿を見られて安心しました。

最後は力尽きている(笑)

同じ時間にスタートできなかった人たちもいて、ゴールしてから順位が確定するまでにかなり時間がかかったけれど、長野放送の方に3位と教えていただき、みんなから祝福してもらった瞬間に思わず涙が溢れ、ぐずぐずのままインタビューを受けました(使われないことを祈る)。

1月の血管の手術からここまで回復できたこと、仲間が見守ってくれたこと、その場ではまったく思いを伝えられなかったけれど、今年の乗鞍は自分にとっていつも以上に特別な思いを持って臨んだレースでした。
自分だけでなく、色々な怪我や病気を乗り越えて走った仲間たちがいて、すごく大きな力をわけてもらい、一人では絶対に見られなかった景色を見ることができて本当に幸せです。

スマホ持って上る勢
減量もなんとか間に合った

レース後

最後はどしゃ降りの表彰式を終えて、一の瀬園地にあるカフェでご褒美。
そもそも、日常的に減量ガチ勢にはとても顔向けできない食事内容なのだけれど(好きなものを好きなだけ食べる)、今年は本当に体重が減らなくて苦労しました。
お盆辺りで目標体重を2kg近くオーバーしたときには絶望しかなかったのですが、白米の量を3分の2にしたらなんとかレース時の目標体重に収めることができました。
乗鞍はやはり軽さが正義な部分も大きいので、パワーの絶対値が下がらない範囲で体重を減らすことはタイムに直結すると感じています。
順位は出場するメンバー次第、流動的なものなので参考程度だけれど、単独走でのタイム更新は来年に向けて自信になりました。

キャロットケーキとおやきを食す

データは以下の通り。

パワーの数値は参考程度

夏の終わりに思うこと

今シーズンは悩むことや考えることも多かったけれど、仲間の支えがあったおかげで自転車を始めたばかりのときのような新鮮な喜びも見つけられたりして、ゼロからの再出発でもう一度スタートラインに立てたことが何よりも嬉しい一年でした。
想定以上に走れるようになったことで欲が出てしまった部分もあったけれど、体力的な残りの時間を思えば今やるべきだなと感じることも多くて、どこまでやれるかわからないけれどチャレンジは続けていきたいと思います。

大好きな場所

来年も新しい景色が見られることを願って。

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